鬼ごっこ 4 (IDコミックス REXコミックス)
歯切れの悪い終わり方である。
大風呂敷を広げすぎ、各話を纏めきれなかったのは残念としか言いようがない。あちこちの伏線が生かしきれず、頼子自身の謎も解けず、話の解釈も分からないままに終わってしまうのは、読者としては気になるしかない。
打ち切られるにせよ、もう少し整合性を整えて欲しかった嫌いがある。
ファンとして、残念な作品です。
いちばん近くて、とおいふたり (IDコミックス 百合姫コミックス)
好き嫌いは分かれるでしょうが、黒の使い方が印象的な黒柾 志西先生の単行本「いちばん近くて、とおいふたり」です。
内容としては
潔癖性？な黒髪さんと人懐っこい金髪さんの物語「Little Garden」他一編
姉妹離れしていく双子それぞれの恋物語「ひまわり咲いた」他一編
気絶明けの夢現でおバカな親友に…「そんな二人のこんな日常」
絡まり合ってると思ったら広く深く包まれていた、幼馴染み＋１物語「幼馴染みと呼ばないで！」計四編
ある意味王道、再婚姉妹物の表題作「いちばん近くて、とおいふたり」
となります。
全話通じてコミカルなキャラも多くハッピーエンドなのに、何故か退廃的な空気というか気だるさみたいなものが感じられるという妙な特徴を持つ本作ですが、決して悪い意味ではありません。
例えるなら、定型にカットされた宝石みたいな幸せではなく、清濁入り交じるたゆたう幸せを見るような、そんな不思議な気分になる作品集になっていると思います。
鬼ごっこ 1 (IDコミックス REXコミックス)
成人指定ではないのにエロティシズムを感じるというのはどんなものなのでしょうかねぇ。ベンジャミンの為せる技なのであろうか。
ただ気になるところがひとつ。
主人公が人外の力を得てはいないけど、ワニマガジンから出ている森永みるくの「mare メア」に初歩の設定が似ているように見えてしまうのは気のせいかなぁ。
