ゼロ年代アメリカ映画100
ゼロ年代前夜の1999年から2009年の間に製作されたアメリカ映画100本を選んで解説したカタログ風の書です。100本中、私が見たのは70本だけですが、どれも秀作ぞろい。お金を払ってでも見て損はない映画がほとんどです。
ただし、それがいかなる意味でどのようにゼロ年代を切り取っているのか、もしくはゼロ年代に先行する時代の作品と一線を画しているかについては、必ずしも語りつくされていないように感じました。
むしろ興味をかきたてられたのは、こうした個別の映画作品の解説部分ではなく、ところどころに差し挟まれているコラム的記事のほうです。
映画評論家の町山智浩は、1990年代後半以降のアメリカ映画界のアカデミー賞争いの特徴を切り取って見せます。
ドリームワークスとミラマックスのオスカー戦争がはじまり、お互いに映画の製作費と宣伝費が巨大化。作品の超大作化がもたらされます。作品が一度失敗するとそれぞれの会社は立ち行かなくなる。こうして、かつて良質の映画を作っていたインディーズ系の会社があっという間に姿を消していったゼロ年代。
町山ならではの辛辣な口調で業界事情を喝破してみせます。さすがです。
映画研究家の馬場広信は、劇場公開がDVD戦略のプレイベントと化し、分からなかった人は特典映像で解答を求めることが前提になっている現状を「観客の映像リテラシーの低下」であると指摘しています。大いに頷かされます。
映画評論家の添野知生は、アメリカでメガヒットしながら日本では公開されないコメディとドラマ系映画がゼロ年代に増えて来たことを憂えています。時代の変化や人々の本音を伝えるこうしたジャンルの映画が数多く、地味であるという理由で公開されないということは、日本にとって大きな損失です。
こうしたコラム記事を読むだけで随分とアメリカ映画のゼロ年代の傾向について学ぶことが出来たという思いを強くしました。
シネマの記憶喪失
若いジェネレーションで最も信頼できる二人のシネフィルによる映画対談集。
「映画ってこんな見方があったんだ」と目からウロコが落ちます。
採りあげられている映画は、見終わってから読めばその映画がさらに楽しく思い返されるし、
見てないまま読めばきっとその映画が見たくなる。
表紙の写真(クローネンバーグ『スキャナーズ』より頭部爆発の名シーン)に
ぴんと来た人はぜひ読んでみてください。
また、こ難しい批評は苦手な人にも対談形式だから読みやすく、おすすめです。
タイトルはもちろん、蓮実重彦先生の『シネマの記憶装置』のもじり。
テイルズ オブ フェスティバル 2010 公式フォトレポート (BANDAI NAMCO Games Books)
フォトレポートとある通り写真集メインなので装丁がしっかりしてます。
ただ出演者全員じゃないのが残念。写真は全員でなくてもコメントだけでもあったらよかったのにと思いました。
出演アーチストはページ数はまちまちですが(2P〜4P)
出演声優のほうは一人当たり6〜8Pくらいずつあり写真集としての見ごたえはありました。
コメントは脇に質問形式で少しだけ載っているだけなので(その声優ページ分全部ではなく1Pの一部程度なので)
コメント目当てに買うとがっかりするかもしれませんが写真目当てなら満足すると思います。
ただ短いながらもそれぞれの声優さんのコメントも興味深いものがありましたし
最後のページに司会二人の対談もあったのでコメント部分も個人的にはおもしろかったです。
エリ・エリ・レマ・サバクタニ 通常版 [DVD]
この作品は内容はシンプルでたんたんと進む映画です。 ただ音楽と映像がすばらしいです。 釧路を中心としたロケ地は静かな空気をかもし出していてよかったです。 その静かな中でのラストの浅野忠信のギター演奏は圧巻です。 ノイズ音楽に興味がなくても引き込まれてしまいます。 個人的なこの作品の欠点は映像で遊びすぎたかな?って思いました。でも静かであり爆音の世界観は結構好きです。 賛否わかれるとおもいますが、ぜひ観てほしい作品です。
TEENAGE PET SOUNDS
個人的にOTISはそこまで勧めたいアルバムじゃないんだが。
いや〜しかしこれはおもろい。もうジャケからしてポップじゃないですか。
内容もポップ、そしていい感じに時々ノイズしとりますな〜。
(帯より)「本人らは意外と巨乳好き」、、ですか。ふむふむ(笑)