天と地と 上 (文春文庫)
面白い!しばらく戦後モノが続いていたので、武将モノが読みたくなり手に取りました。
新潟出身の私としては(と言っても、地名は知ってはいても、実際に熟知しているのは新潟市くらいしか分からないのが、政令指定都市前の新潟市出身の哀しいところ)、地形や自然などを思い浮かべながら読みました。
最近になり、歴史書をかじり始めた私にはまだ知識も少ないのですが、ところどころ解釈なども入り、すんなりと読めます。ストーリー展開、言葉の運び方、時に登場人物の心情を解説しながら、その物語の運び方がとても面白くて飽きることがありません。
上中下三巻からなるというのに、まだ景虎は15歳。しかし、幼少の頃からのその個性と言葉や行動が可愛く思いながらもまた頼もしい。この先どのように成長していくのか楽しみです。父に疎まれながら周囲の人の支えもあり、生きるという事を懸命に貫く子供の景虎に尊敬すら覚えます。
天と地と 天の盤 [DVD]
言われているほど駄作ではありません。
むしろ個人的には大好きな映画です。
スペクタルというよりも叙情的なイメージの映画です。
謙信が渡辺謙さんだったらという方も多いですが
この映画では榎木孝明さんで正解だったと思います。
本来、国主になりたくはなかった男が徐々に追い込まれていき
最後戦国武将として生きる事を決意する流れを榎木氏は良く演じています。
あまり台詞は多くなく俳優さんの熱演で場面が持っている感じがあります。
キャラクターの心理描写の解釈は視聴した観客に下駄を預けた感がありまして
そういう意味で万人向けでない映画だったのだと思います。
話題になりませんでしたが意外に面白いのは鉄砲の使い方ですか。
戦国時代の神仏頼み(諏訪太鼓)、一騎打ちの中世が
一発の銃弾でぶっ壊されていくのは印象的。
川中島で鉄砲が大量投入(両軍で1000丁?)されたあげくに二段打ちしているのはトホホですが。
武田本軍の前に上杉軍の大軍が現れるシーンは圧巻。
その後の大乱戦はスゴイの一言です。
あとは伊藤敏八さんの柿崎が無茶苦茶カッコよかった!!