エン・シー・マイオール(紙ジャケット仕様)
小学校の時のコーラス部は、コンクールのため先生が指名した子だけが集められた。私は、音楽教室の窓の外でサッカーをしいた。そこは、校庭といっても中庭でサッカーには不向きな場所だったのに。
コーラスは、憧れだ、36年たった今でも。
人の声がハモった瞬間の空気の変化、突如として現れた美しい緊張、それは堪らない魅力だ。
デビュー40年、今だ現役のブラジルのコーラス・グループ「クァルテート・エン・シー」。その36年前の名作「エン・シー・マイヨール」(68年)。当時29歳から21歳の姉妹3+1の彼女達、その瑞々しく溌剌としたハーモニーが、素朴で豊かな喜びを与えてくれる。
コーラスでサンバ、ハーモニーでボサも素晴らしいが、4曲目のようなバラードでは、「彼女達、女子高校生?」と聞こえてしまう清らかすぎる美声に「心が洗われる」って本当にあるんだなって実感。
そしてチューバがベースのブラスバンドを従えた1番目の曲。向田邦子のTVドラマのタイトルバックにぴったりと思うのは、私だけか。あの「あうん」のトルコマーチに匹敵する「掴み」が、バッチリです。