CLOUD NINE(初回生産限定盤A)(DVD付)
前作「vertical infinity」から6年、
「UNDER:COVER」から数えても5年ぶりとなる
T.M.Revolution待望のオリジナルアルバム。
9thアルバムにちなんだ「CLOUD NINE」というネーミングや
TMRシリーズの楽曲、頼りない男の生き様を描いた楽曲など
T.M.R.の定番をしっかりと補完しながら
新たなアプローチを取り込んだ意欲作。
アルバムタイトルを冠したインスト曲から
キラーチューン「Pearl in the shell」への流れを聴いた瞬間に
5年の沈黙が終わったような気がした。
と同時に、T.M.R.王道の展開を久々に味わった懐かしさを感じた。
そこから
T.M.R.の本格再始動曲「Naked arms」
T.M.R-e時代を彷彿とさせる綺麗なミディアムバラード「水に映る月」
THE T.M.R.な疾走デジタルロック「Wasteland Lost」
15周年の重みと素晴らしさを感じる壮大な「Thousands Morning Refrain」
シングル曲でお馴染みの「SWORD SUMMIT」
と、飽きることなく一気に聴かせる。
次の「09 Lives」、「Fate and Faith」、「Reload」の流れは
斬新で実験的な曲が続いて面白い。
地味なメロディでじっくり聞かせる「09 Lives」
電子加工的なサウンドと西川君のファルセットの融合が心地好い「Fate and Faith」
これまでのアコギ曲とは違って、親しみがありながらも寂しげな「Reload」
最後は、
頼りない男の曲「Fortune Maker」と
力強いアッパーチューン「Save The One,Save The All」
でビシッとしめて終わり。
全体的に見て、今回のアルバムは
アクセントをきかせるポジションの曲が目立って
LIVEで殺人メニューに入りそうなキラーチューンや激しい曲が少ないという印象。
我が儘を言わせて貰うなら、後半にそういう曲が一曲欲しかったかも。
でも、その分シングル曲3曲がすごく勢いを持っているから
アルバムの流れは全然ダルくない。
そして、DVDはかなりのボリューム。
PVが付属DVDに収録されるのはアルバムでは何気に今回が初めてだったりする。
特筆すべきは昨年のイナズマロックフェス2010のLIVE映像。
LIVE本編をFULL収録したのには驚いた。
強力なバンドメンバーと、西川君の圧倒的な歌唱力で
CDより迫力を増した楽曲たちは必見というより必聴。
皆さんもレビューされている通り、
浅倉さんとの約10年ぶりの共演には感無量です。
この部分からも「T.M.R.の原点」というものを感じて
涙が出てきそうです。
次の、記念すべき10作目のオリジナルアルバムは
何年後になるか見当もつきませんが、
まずは、近々リリースされるシングル「FLAGS」と
リクエストセルフカバーベストアルバム「UNDER:COVER 2」に大きな期待を寄せています。
稚拙な長文、読んでいただきありがとうございました。
ナイン・ライヴス
過去作と比べて明るくポジティブな雰囲気に包まれた作品。今までは、どこか胸を打つような悲しみが伝わってくる曲が収録されていたものだが、今作はよりポップな面が際だっている。かといって持ち味である哀愁メロディーが失われているわけではないのでご安心を。ミカエル・アーランドソンのボーカルも相変わらずの素晴らしさ。一度聴いただけで口ずさめる1、心地よいサビメロが魅力的な5、ジェフ・スコット・ソートとのデュエット曲であり、本作で最もキャッチーな8、女性ボーカルがゲスト参加している少々アグレッシブな9、心温まるバラードで、ラストのギターの泣きがすさまじい12など、収録曲も実に充実。8のThe Last To Knowだが、過去作の収録曲にも同名の曲がある・・・その辺が何となく釈然としないが、他は満足。ファンなら買って損はなし!