ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 完全版(2) (ヤングガンガンコミックス)
第一巻より重さ的には読みやすく(?)なりました。
作者の言葉を読んでいると、いかに手間隙かけて、この作品を整え直したかわかります。このロト紋は名ばかりの「完全版」とは違い、本当に違和感の無いような工夫をして書き直されてるので、ファンも納得だと思います。この紙の高級感が良いですね、カバーも変に豪華過ぎず良いです。絵柄も当時からあまり変わっていないので違和感無しです。
個人的には、初登場時よりも若く見えるタルキンが最高です!!
翼に日の丸 上 双戦篇 (角川文庫)
「ラバウル烈風血闘禄」などで知られる川又千秋の書き下ろし三部作の第一巻。 ストーリー自体は、フィクション戦記物の常套手法「こうすれば戦況はこう変わっていただろう」で、新味は薄いのですが、レシプロ戦闘機の操縦方法や戦闘方法が実に詳しく活写されており、米国出張の往きのフライトで、一気に読み終えました。 このシリーズでは、架空の戦闘機が活躍するのも興味の一つです。 この上巻では、零戦の双発バージョンがドゥーリットルが指揮する B-25 爆撃隊の帝都奇襲を迎撃します。
反在士の指環 (徳間デュアル文庫)
最後の最後まで混乱したまま終わってしまったけれど読後感は良いです。
主人公はポーンかライオンか?で感想は変わってくると思うけれど、
私はポーン視点で読みました。
この小説の基盤ともなる「反在」という概念が難しくてのめりこむのが難しいとおもうけれど
しつこくさりげなく説明されているので最後のパラドックスも綺麗に決まって気持ちのいい読後感です。
分厚い本だけれどさくさく読めました
幻詩狩り (創元SF文庫)
1980年代の東京、1940年代のパリとNY、2131年の火星へと、舞台を変えながら、19歳で伝説的ヴィジョナリーとなった青年「フー・メイ」の綴った詩篇「時の黄金 L'or du temps」が、人類を危機に陥れる。
英訳版に掲げられた巽孝之による長大な序文は、ディック『火星のタイムスリップ』と響きあう作品として本作品を位置づける。
シュルレアリスムの本質は何か、ディックのそれがヒッピー世代の二次的変奏だったとすれば、それはまだ終わっていないのではないか、などと、本作品を通してシュルレアリスムの歴史的役割についても思いをいたらせた。
なお、文章はラノベばりに読みやすく、3時間くらいであっという間に読破できた。
ラバウル烈風空戦録〈15〉逆攻篇 (C・NOVELS)
この作品は、一旦、ここで中断します。設定によると、この作品の主人公であり、(架空の)著者でもある《風間健児》氏は、この後、急逝してしまい、《風間》氏が残した膨大な(架空の)資料をもとにして、(実在の)作家である《川又千秋》氏が、全3巻(+外伝1巻)に及ぶ『翼に日の丸』を完成したことになっています。執筆途中で行き詰まってしまった作品を、《メタフィクション》的な手法を使って復活させてしまう、《川又》氏の大胆さにはびっくりさせられました。この続きが知りたい人には、『翼に日の丸(下巻)閃風編』を読むことをオススメします。そして結末を読んだら、さらに『翼に日の丸』全巻を最初から通読することを、オススメします。同じ物語を形を変えて読むのは、川又ファンにとっては、最高に《贅沢な楽しみ》だと言えます。