田沼意次
史実とかけ離れている面も多々あるが、幕府内の政争、しきたり等が事細かに描かれており、幕閣を扱った小説では、1、2位を争うおもしろさがあると思う。又、田沼意次に対する世間のマイナスイメージを払拭し、逆境に立ち向かう、一人の男として、力強く生きる姿が、男に勇気を与えてくれる。文庫本でないのが残念。
次郎長三国志 [DVD]
最近のTVの時代劇に見る現代劇的な演出ではなく、昔からある言うなら昭和時代の
本当に、時代劇や舞台の雰囲気です。
音楽やアングルや演技まで意識して時代劇になっています。
ですので、理解の無いまま見てしまうと人によってはただ野暮ったいだけと感じるかもしれません。
ですが、この雰囲気、濃い分肌に合えば癖になると思います。
NHK大河ドラマ総集編 源義経 2枚組 [DVD]
画質・音声の劣化、ぞんざいな編集は否めませんが、それが気にならなければ、大河ドラマの貴重な映像資料として十分楽しめます。
白黒映像ながら、合戦シーンはとても良く出来ています。屋島の戦いで、コントを彷彿とさせる平景清と美尾屋十郎の一騎打ちや、壇ノ浦の戦いでの、主役を食う平教経の戦いぶりや、平知盛の最後は、後年の大河ドラマ『義経』のような媚びた所はなく、役者の気迫が伝わってきます。
ラストの義経主従の大殺陣も見物で、弁慶の立ち往生が霞むくらい壮絶です。平泉の炎上や西国へ向かう一行を阻む平家の怨霊登場するシーンでチャチ(笑)な特撮と合成を楽しめます。
頼朝も冷徹なリーダーではありましたが、個人として、正直すぎる弟・義経を心配する兄でした。
NHK大河ドラマと言うよりは少年時代活劇の要素が強いですが、それなら後年の『義経』はバラエティの延長でしかありません。
世話焼き長屋―人情時代小説傑作選 (新潮文庫)
池波 正太郎 、 宇江佐 真理 、 北原 亜以子 、 村上 元三が並んでおります。
一作一作のレベルが高いので飽きません。
選者が優れているののでしょうか、
著者の個性が十分に堪能できます。
虚無を感じさせる池波正太郎、時代小説の骨格がしっかりした村上元三、人情ものの極みを行く北原亜以子、そして現在時代小説のトップに君臨する宇江佐真理。
あっという間にページが進みます。
本作の中では、人生観を描ききった北原の作品が読みどころかと思います。
お勧めです。