Art Garfunkel simply the best
セントラル・パークでのコンサートでアートが歌った「A HEART IN NEWYORK」が聴きたく、また、20曲入ってこのお値段だったこともあり、購入した。
どの曲も澄んだ声が爽やかで夏の季節にぴったりだ。のどが渇いて干からびそうになったとき、一掬いの水がのどを、体を潤すようにアートの歌声がしみいってくる。
「SHE MOVED TROUGH THE FAIR」はタイトルに「FAIR」とあるせいもあってか、私に、「スカボロー・フェア」を連想させた。そうしてなぜか、泉とか川とか、とにかく、水を。
お目当てだった「A HEART IN NEWYORK」についてだが、夏の青空の下、車を走らせながらアートの歌声を聴いていると、心が無限にのびやかに広がっていくような開放感を覚える。
付記。お察しの方も多いかもしれないが、実は私は歌詞の意味を理解していない。歌声や雰囲気でレヴューを書いているため、とんちんかんな内容かもしれない。あしからず。
ジェラシー (デラックス・エディション) [DVD]
「don’t look now」の次ぎが「bad timing」。ローグの映画は題名もシャレています。愛欲に対する男と女の深い溝。それは、単に時間軸のズレから生じるものなのだ、という男側の実に身勝手な解釈から作られたようなスレ違い男女の物語を描く傑作。アート・ガーファンクルは、全く同テーマを扱ったアメリカン・ニューシネマの代表的一本「愛の狩人」(マイク・ニコルズ監督、ジュールス・ファイファー脚本)を見ての起用であることは明らかで、むしろ同作の先駆性を思い知らされますが、本作の素晴らしさは、やはり撮影監督出身のローグならではの静物・情景を捉えたの美しい映像。しかし、このソフトはやや厳しいです。何となくボンヤリした画調は、明らかにテレシネに際する原盤に問題があったことをうかがわせます。せっかく世界でも初のスコープサイズ・ノートリミング・バージョンだったのに、やはり本国のスタジオでマスターを興したものでないとダメだということでしょう。
ザ・シンガー
アート・ガーファンクルの数多くあるベスト盤の中でも、「最新リマスター+新曲2曲収録」という点から決定盤であると思う。Traveling Boyが抜けていることを除けば、選曲についても多くのファンが満足のいくものであると思う。
しかし、難点もいくつかある。
まずは、国内盤と輸入盤の値段の違いには驚いてしまう。2012年10月11日現在、輸入盤が1189円なのに対し、国内盤は3990円。なんと3倍以上なのである。国内盤はBlu-Spec仕様であり、また帯と日本語の解説がついているが、この価格の差は納得いかない。
続いて、選曲については満足がいくと書いたが、これはあくまで彼のオリジナルアルバムから良い曲を選んでいるという意味である。ポール・サイモンとは違って、アートの場合には、オリジナルアルバム未収録でありながら、彼ならではの魅力にあふれた曲が何曲かある。たとえば、Sometimes When I'm Dreaming, Second Avenue, As Long As the Moon Can Shine, We'll Never Say Goodbye, Fingerpaintなどである。Youtubeで簡単に聞くことができるとはいえ、これらの曲が収められていないのは残念だ。
新曲2曲については、2002年発売の"Everything Waits to be Noticed"録音時のアウトトラックではないかという噂もあったが、彼のHPに載っている新聞記事を読めばわかるように今回ちゃんと録音した正真正銘の新曲のようだ。Lenaのエレキギターは少々いただけないが、2曲ともアートなりの魅力にあふれた曲である。やはり、熱心なファンはこの2曲のために3990円払って国内盤を買い、さらに同時発売される初期6枚の紙ジャケCDも購入することになるのだろうか。ややSONYの商売の仕方に不満は残る。
Garfunkel
POPS史上に残る名曲「男が女を愛する時」を 幾多のアーティストがカバーしてきました。
しかし何故かみんな同じアプローチで録音しています。
音楽は自由でなければならない。
違うアプローチで大胆なアレンジを施し アート・ガーファンクルはこの曲に挑んでいます。
このアレンジに顔をしかめる人もいるやもしれませんが、こうゆう風にして楽曲は永遠の命を持つんだとボクは思います。
そしてこのベストアルバムの全12曲の中に潜む、静かだけれど深い情感を聴くことからアート・ガーファンクルを感じて欲しいのです。
如何でしょうか?
「青春の旅路」が入っていないから 星、四つですけどネ。
Across America [DVD] [Import]
人間の声は最高の楽器と言われる。アートの声を聴く度それが真実だと思わされる。「明日に架ける橋」は数多くの名歌手にカバーされているが、アートのバージョンに匹敵するものはない。というよりも、アートが歌ったからこそこの曲は人類史上最高の1曲になり得たと思う。
アートの初ソロアルバムの日本語タイトルは「天使の歌声」だったが、言い得て妙だと思う。全盛期ほどではないといえ、アートいまだ健在。そう思わせる佳作である。邪心に満ちた心の中を洗い流してくれる。アートの声にはそんな魅力が今も満ち溢れている。