環境思想とは何か―環境主義からエコロジズムへ (ちくま新書)
環境思想に関心がある読者にはぜひこの本をお勧めしたい。何より,この本は様々な環境思想の全体像を把握する上で非常に良いガイドブックである。そのくらい,この本は人間と自然との関係に関する現代の様々な考え方について包括的にしかも分かりやすく解説している。また,環境思想に関わる様々なキーワードが歴史的な観点と比較論的な観点から丁寧に解説されているので,環境思想にあまりなじみのない読者であっても,この本を辞典のように使うこともできる(索引がないのが少し残念ではあるが)。さらに,著者は環境思想研究の現状に対して根本的な問題を提起している。著者によれば,今の時代に求められる環境思想とは,技術幻想に対するエコロジカルな問いを可能にするような環境思想であり,人間の自己利益的な考え方を転換させ,政策に何らかの影響を行使できる思想である。著者はこのような変革論の観点に立って,様々な環境思想の内容を批判的に検討している。環境思想の親切なガイドブックとして,また環境思想のあり方を問う問題提起の専門書として,この本の一読をぜひお勧めしたい。
ブナの森を楽しむ (岩波新書)
とっても分かりやすく、読みやすい文についつい読み続けてしまいました。何気に散策する森も、この一冊で次回歩く時には楽しみ方が変わる気がします。是非読んでもらいたい一冊です。
縮小都市の挑戦 (岩波新書)
興味深いチャート、豊富な地図が参考になる。
文章は平易、簡潔、理解しやすい。
20世紀の経済をけん引した自動車都市(デトロイトとトリノ)の衰退と再生を丁寧に構造分析している。
都市史上最大規模の都市破産といわれたデトロイトの破たんの背景についても重層的な解説がおもしろい。
自動車都市の成長、衰退、再生を担った「都市社会システム」を比較考量し、示唆に富む。
日本の章では、空間計画と自治の形をクロスさせ、その交差するところで地方都市の再生を考えるべきである、
という論点は適切である。
自治体関係者、都市・地域研究者に推薦します。
文章は平易、簡潔、理解しやすい。
20世紀の経済をけん引した自動車都市(デトロイトとトリノ)の衰退と再生を丁寧に構造分析している。
都市史上最大規模の都市破産といわれたデトロイトの破たんの背景についても重層的な解説がおもしろい。
自動車都市の成長、衰退、再生を担った「都市社会システム」を比較考量し、示唆に富む。
日本の章では、空間計画と自治の形をクロスさせ、その交差するところで地方都市の再生を考えるべきである、
という論点は適切である。
自治体関係者、都市・地域研究者に推薦します。