小学生の頃、移動図書館(バスでやってくる図書館!)で見つけて、夢中で読みました。学校の図書館でも借りたし、後にハードカバーを1冊ずつ買ってもらい(何かのイベントのたびに)、それを次世代に譲ったあとは岩波少年文庫版を再び買いそろえました。
メ
アリーポピンズも長靴下のピッピも熊のプーさんも、愛読していましたが、ナルニア国物語が一番好きでした。
あとでわかったことですが、私が始めて読んだ頃は、実はまだ翻訳版が出てまもなかった・・。
それから何十年もずっと読み続けてきたことになります。
まず、とにかくお話がおもしろい!
わくわくします。もうすっかりストーリーを覚えてしまっていても、何度読んでもおもしろい。
7巻のそれぞれに、違う趣向がこらされていて、どれもおもしろいです。
登場人物のキャラクターがそれぞれにとても良く書けているのも素晴らしいですね。主人公の少年少女達だけではなく彼らが出会うすべての人(人じゃないことも多いですが・・)が、生き生きとしたキャラクターとして書かれています。
人間にとって大切なことは何か・・を、かなりはっきり書いているので、へたをするとお説教くさくなるところですが、そうならずにすんでいるのは、それぞれのキャラクターが自然に行動しているからではないかな・・と思います。
キリスト教色が出ていることは間違いない・・というか、作者もそのつもりで書いているのですが、「偉大なライオンアスラン」を何と考えるかは読者の自由だし、それは教義というようなものを超えてもっと普遍的なものを表現できているように思います。
異教の神・・が登場するお話もあるのですが、異教の民の中の澄んだ瞳の青年の書き方も、なかなかに興味深いです。
ためしに一度、読んでみてください。