谷啓 笑いのツボ 人生のツボ
谷啓さんは五線譜にギャグを書いた男である。
しかも頭脳派のギャグを書いた。
主義主張は嫌いという主義主張の谷啓さんがぼくは大好きだった。
20時間に渡るインタビューだがそれ自体は、企画色が強すぎて好きになれない。
20時間などど言わず、100時間でも、1ヶ月でも、気に入った時だけ
珈琲でも飲みながら、そんな話が谷さんには似合いそうだ。
★3つはもちろん谷啓さんに対するものではなく、本書に対するものである。
一度、谷さんにナレーションの仕事をお願いしたことがある。
つまらなそうだった。
きっと嫌いな仕事だったのだろう。
ぼくは、ブースの外で声に出さずに「ごめんなさい」と言って、その場から逃げた。
しかも頭脳派のギャグを書いた。
主義主張は嫌いという主義主張の谷啓さんがぼくは大好きだった。
20時間に渡るインタビューだがそれ自体は、企画色が強すぎて好きになれない。
20時間などど言わず、100時間でも、1ヶ月でも、気に入った時だけ
珈琲でも飲みながら、そんな話が谷さんには似合いそうだ。
★3つはもちろん谷啓さんに対するものではなく、本書に対するものである。
一度、谷さんにナレーションの仕事をお願いしたことがある。
つまらなそうだった。
きっと嫌いな仕事だったのだろう。
ぼくは、ブースの外で声に出さずに「ごめんなさい」と言って、その場から逃げた。
七人のネコとトロンボーン
クレージーキャッツの谷啓さん(1932年2月22日〜2010年9月11日)は、俳優、コメディアン、トロンボーン奏者として大活躍でした。
子供の頃、ブラウン管の向こう側で、とっても笑わせてくれ、「生きているって、楽しいな〜」と思わせてくれました。
最近では、映画「釣りバカ日誌」佐々木和男役(1988〜2009)、そして映画「スウィングガールズ」(2004年)を思い出します。
谷啓さんの私生活を、この本で初めて知りました。
学生時代、結婚、家族関係、彼の考え方など、谷啓を知る貴重な1冊です。
今、谷啓さんとユーミン(松任谷由実)のデュエット曲CD「Still Crazy For You」(2006)を何度も聴きながら、谷啓さんを偲んでいます。
子供の頃、ブラウン管の向こう側で、とっても笑わせてくれ、「生きているって、楽しいな〜」と思わせてくれました。
最近では、映画「釣りバカ日誌」佐々木和男役(1988〜2009)、そして映画「スウィングガールズ」(2004年)を思い出します。
谷啓さんの私生活を、この本で初めて知りました。
学生時代、結婚、家族関係、彼の考え方など、谷啓を知る貴重な1冊です。
今、谷啓さんとユーミン(松任谷由実)のデュエット曲CD「Still Crazy For You」(2006)を何度も聴きながら、谷啓さんを偲んでいます。
あの頃映画 「会社物語 MEMORIES OF YOU」 [DVD]
無性に市川準監督の『会社物語 MEMORIES OF YOU』をまた観たくなって、amazon経由でDVDをゲット。
劇場公開のときと、そのあとレンタル“ビデオ”でも観てまして、
市川作品では『大阪物語』の次に好きな映画でした。
が、今回で1位に格上げになりました。
ちなみに劇場公開日は1988年11月28日。
昭和63年です。
つまり「昭和」の終焉間近の作品だったわけです。
家庭内にはまだダイヤル式の黒電話が残っていて、
会社のオフィス内で普通にタバコが吸われています。
まず机の上にノートPCなんて全く映っておらず、
まばらに見えるモニターはPCでもスタンドアローンという感じで、
画面が見えるシーンではワープロモニターでした。
初めてみたときは僕もまだ20代半ば。
バブル経済が最高潮になる前の作品でしたが、
「会社」という「ムラ」がターニングポイントにあることを象徴しているという印象は受けました。
それはそれで間違っていないかったとは思うのだけど、
この映画は「ハナ肇とクレージーキャッツ」のメンバー7人全員が出演した音楽映画でもあったということを強く感じました。
谷啓がトロンボーンを吹く姿はとても美しいです。
一方、その後の「会社」の変化を予言してもいますが、
結局「旧態依然とした悪弊はなかなかしつこいよ」という市川監督の声も聞こえてきました。
劇場公開のときと、そのあとレンタル“ビデオ”でも観てまして、
市川作品では『大阪物語』の次に好きな映画でした。
が、今回で1位に格上げになりました。
ちなみに劇場公開日は1988年11月28日。
昭和63年です。
つまり「昭和」の終焉間近の作品だったわけです。
家庭内にはまだダイヤル式の黒電話が残っていて、
会社のオフィス内で普通にタバコが吸われています。
まず机の上にノートPCなんて全く映っておらず、
まばらに見えるモニターはPCでもスタンドアローンという感じで、
画面が見えるシーンではワープロモニターでした。
初めてみたときは僕もまだ20代半ば。
バブル経済が最高潮になる前の作品でしたが、
「会社」という「ムラ」がターニングポイントにあることを象徴しているという印象は受けました。
それはそれで間違っていないかったとは思うのだけど、
この映画は「ハナ肇とクレージーキャッツ」のメンバー7人全員が出演した音楽映画でもあったということを強く感じました。
谷啓がトロンボーンを吹く姿はとても美しいです。
一方、その後の「会社」の変化を予言してもいますが、
結局「旧態依然とした悪弊はなかなかしつこいよ」という市川監督の声も聞こえてきました。
スウィングガールズ スペシャル・エディション [DVD]
最初に言っておきます。
この映画は本当におもしろい。それ以外の表現が見つからない傑作です。
最近、ネットなどで映画に関する論評を見ていると、この作品はつじつまが合ってないとか、これは現実的にあり得ないとか、鬼の首を取ったように欠点を並び立てて酷評する文面を見かけますが、この作品は、そういった理屈と映画を観る感性は別物であることを実感させてくれます。
最初は嫌いな補習の逃げ口実として、ジャズを始めた女子高生たち。そんないかにも現代風なこらえ性のない彼女たちが、ある日を境にジャズにのめり込んでしまい、逆境をものともせず、そしてついには多くの人々の心を動かし、自らが演奏するジャズの虜にしてしまう。
ありがちと言えばありがちな展開ではありますが、でも、やっぱりおもしろい。
「展開は予想できるのに、なぜかおもしろい。誰も不幸にならずスカッとする作品を作りたかった」
という矢口監督の言葉通り、この作品は「王道」の奥深さを教えてくれているような気がします。
理屈だらけの作品や毒にまみれた映画に飽きてしまった、と言う人は、ぜひともこの作品をお試しください。
絶対に損はしませんよ。
この映画は本当におもしろい。それ以外の表現が見つからない傑作です。
最近、ネットなどで映画に関する論評を見ていると、この作品はつじつまが合ってないとか、これは現実的にあり得ないとか、鬼の首を取ったように欠点を並び立てて酷評する文面を見かけますが、この作品は、そういった理屈と映画を観る感性は別物であることを実感させてくれます。
最初は嫌いな補習の逃げ口実として、ジャズを始めた女子高生たち。そんないかにも現代風なこらえ性のない彼女たちが、ある日を境にジャズにのめり込んでしまい、逆境をものともせず、そしてついには多くの人々の心を動かし、自らが演奏するジャズの虜にしてしまう。
ありがちと言えばありがちな展開ではありますが、でも、やっぱりおもしろい。
「展開は予想できるのに、なぜかおもしろい。誰も不幸にならずスカッとする作品を作りたかった」
という矢口監督の言葉通り、この作品は「王道」の奥深さを教えてくれているような気がします。
理屈だらけの作品や毒にまみれた映画に飽きてしまった、と言う人は、ぜひともこの作品をお試しください。
絶対に損はしませんよ。
ふたつの月
谷さんの書かれた本があることは知っていましたが、品切れで古書価格も高く、長い間読むことが出来ませんでした。
しかし、谷さんが、先ごろ亡くなられ、そのせいかどうかわかりませんが、先日本屋をぶらぶらしていると、ななんとこの本が再版されているではありませんか。早速購入して、読んでみました。
内容は、谷(失礼ながら、以後敬称は、略させていただきます。)の幼少時代から、現在に至るまでの身辺に起こったこと事を述べた、所謂エッセーです。
読んでみると、谷が猫やコーヒーが大好きな事、また、幼少期に幻視、幻聴があった事など色々な事がわかります。
クレージーや谷の映画、TVをこの本を読んでから見てみると、意外と地で演じていたのかなと思います。
私見ですが、一番面白いと思ったのは、『我が暴走の記』で、クレージーのメンバーの事も書かれています。
ハナ肇と免許証、植木 等と車の話、非常に面白いです。確か、走行中に車輪のとれた逸話は、植木も話していたように記憶しています。読んでいて、クレージーのメンバー特に植木とは、深い友情で結ばれていたことが良く解ります。
谷フアンの方には、ご一読をお勧めします。
しかし、谷さんが、先ごろ亡くなられ、そのせいかどうかわかりませんが、先日本屋をぶらぶらしていると、ななんとこの本が再版されているではありませんか。早速購入して、読んでみました。
内容は、谷(失礼ながら、以後敬称は、略させていただきます。)の幼少時代から、現在に至るまでの身辺に起こったこと事を述べた、所謂エッセーです。
読んでみると、谷が猫やコーヒーが大好きな事、また、幼少期に幻視、幻聴があった事など色々な事がわかります。
クレージーや谷の映画、TVをこの本を読んでから見てみると、意外と地で演じていたのかなと思います。
私見ですが、一番面白いと思ったのは、『我が暴走の記』で、クレージーのメンバーの事も書かれています。
ハナ肇と免許証、植木 等と車の話、非常に面白いです。確か、走行中に車輪のとれた逸話は、植木も話していたように記憶しています。読んでいて、クレージーのメンバー特に植木とは、深い友情で結ばれていたことが良く解ります。
谷フアンの方には、ご一読をお勧めします。