実は、このCDジャケットと同じ写真を使ったカセット「本田路津子全曲集」を持っています(全22曲収録)。
このCDに収められたのは確かに本田路津子の代表曲ばかりですが、全6曲とはあまりに少ない。
「GOLDEN J-POP/THE BEST 本田路津子 [Best of] 」の方は、2000円以下で全23曲あります。
こちらの方がお買い得です。
「サルビアの花」が「DREAM PRICE 1000 本田路津子 秋でもないのに」の方にしかないのは、ちょっと残念だが・・・

本田路津子というフォーク歌手といえば、澄んだ比類の無い美しい声、類まれな歌唱力、豊かな表現力、ふくらみのある柔らかい優しい音声、音域の広さと可憐な響き、花のある歌手という印象でした。北の家族の「白い花」は、やまがたすみこのものも人気があるようですが、彼女のような甘い雰囲気とは違った思わず聴き惚れてしまうような広がりをもった澄み切ったあまりに切ない美しさに感動しました。「美しい星」「藍より青く」「私の小さな人生」も大変美しい。「秋でもないのに」「風がはこぶもの」「耳をすませてごらん」は名曲ですが暗い寂しさも感じられ、「郊外電車で」は、彼女らしい歌に思います。
ヒット曲に決して恵まれたわけでもなく、よく歌われていた歌や、人の歌も自然に確かな歌唱力で簡単に歌いこなす器用さも彼女の個性の開花の妨げになっていたのではないかと思われることもありますが、それはあまりに天性の才能に恵まれていたことと彼女の誠実な取り組み方が好ましいというべきであって、彼女が歌いたかったものは何だったのだろうかと考えたりもしました。それくらい彼女の歌は人を魅了するんでしょう。

選曲も自分のほしかったものにマッチし、コードも間違っていません。引き語りの趣味を持つものには垂涎ものの一冊です。

懐かしい本田路津子の歌で、どうしても聞きたい歌があったのですが、amazonで検索してみたらバッチリありました。
古い歌手のＣＤでも扱っているところがamazonのいいところです。