何年もの間、あの訳の分からない小説がどうやったら映画になるのだろうかと不思議に思っていましたが、映画は少年の成長と老人との交流といったようなヒューマンドラマになっていて、映画として申し分ありませんでした。
　他の人が、小説を読まずにDVDを見てほしいと言っていましたが、その通りだと思いました。小説の他の部分も感動的な話とか、決して面白くないとは言いませんが、なんとなくまとまりがなくて、それに比べたら(当然のことだが)映画のほうは良い作品に仕上がっていると思います。ただし、小説のほうが、時間の経過が長いだけ、人間はもう少し複雑で、深みが出ています。

素晴らしい本だと思う。アメリカにとってのベトナム戦争とは何だったのか、
それに巻き込まれたある世代の怒り、悲しみ、そして虚無感というものを五つの時代（年代？）を通して描ききっている。キングの凄い所はそれをエッセイに終わらせるのでなく、フィクションを混ぜる事で逆にリアルに自分の"失われた"世代を描いている点にあると思う。70年代がにおって来る様である。
これは今までのキングのフィクションとは違った、"ベトナム文学"と呼べる物ではないだろうか？
ベトナム戦争の傷痕を戦場ではなく人々の日常を通して描いた傑作である。

~少年時代の夢のような映画でした。
スティーブン・キングの原作らしく少しマジカルなテイストの中に少年時代の美しい夢や冒険、そして初恋、別れが描かれています。
友達の訃報から少年時代を懐かしく回想するスタイルをとっています。
大人になった現代の季節は冬。そして回想する少年時代の季節は色彩あふれる夏。
夏草、渓流、自転車、冷えたルートビ~~ア。そして移動遊園地。
幼なじみの女の子とのキスシーンはとてもきれいです。幻想的で夢のような印象を与えます。
アンソニーポプキンスもいい味を出しています。
あくまでも子供たちが主役、彼らが自由にのびのびと演技できるよう、彼は抑えの利いた演技でこの映画を締めています。
そして別れ。風になびくシーツの向こうのキスシーン。印象に残るシー~~ンでした。
さわやかな風のような少年時代。
感動の大作、泣ける映画ではありませんが、美しい映像の中、少年時代の想い出が色鮮やかに鮮やかに描かれている、そんな映画です。~