Amoroso/Brasil
ジョアン・ジルベルトの二枚のアルバム、AmorosoとBrasilが2in1となった、お得なアルバム。
Amorosoはクラウス・オガーマンがアレンジを担当。ジョビンのThe composer of Disafinado, playやWaveが好きな方には親しみやすく、ボサノヴァ・ファン向け。一方Brasilはカイエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、マリア・ベターニアのMPBのミュージシャンが参加、MPB色が濃い内容であり、このあたりでボサノヴァ・ファンの好き嫌いが出るかも知れない。
Amorosoはオガーマンの美しいアレンジが特徴。私個人はオガーマンは大好きなので、ジョアンのボーカル・ギターと併せて楽しめて、とても好きなアルバムなのだが、ジョアン自身は気に入らなかったらしい(ボサノヴァの歴史外伝 パジャマを着た神様…1990年のJoao制作時にもオガーマンはアレンジの候補だったが、ジョアンはクレア・フィッシャーにした)。ジョアンとしては、ギターとボーカルで作られる繊細な和音にはオガーマンのアレンジは主張し過ぎだったのかも知れない。確かに、そういう聴き方をすると、オガーマンのアレンジは少し厚いのかな、とも思う。ただ、その点をさしひいても美しいことには変わりがないが。
ジョアンはあまり気に入らなくても、オガーマンの華麗で軽やかなアレンジとジョアンの双方が楽しめる良いアルバムだと思う。選曲もジョビンのWaveあり、ジョアン好みの古いサンバあり、米スタンダード、ラテンとバラエティに富んでいて楽しめて、しかもジョアン流に統一されているのはさすがだと思う。
Amorosoはクラウス・オガーマンがアレンジを担当。ジョビンのThe composer of Disafinado, playやWaveが好きな方には親しみやすく、ボサノヴァ・ファン向け。一方Brasilはカイエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジル、マリア・ベターニアのMPBのミュージシャンが参加、MPB色が濃い内容であり、このあたりでボサノヴァ・ファンの好き嫌いが出るかも知れない。
Amorosoはオガーマンの美しいアレンジが特徴。私個人はオガーマンは大好きなので、ジョアンのボーカル・ギターと併せて楽しめて、とても好きなアルバムなのだが、ジョアン自身は気に入らなかったらしい(ボサノヴァの歴史外伝 パジャマを着た神様…1990年のJoao制作時にもオガーマンはアレンジの候補だったが、ジョアンはクレア・フィッシャーにした)。ジョアンとしては、ギターとボーカルで作られる繊細な和音にはオガーマンのアレンジは主張し過ぎだったのかも知れない。確かに、そういう聴き方をすると、オガーマンのアレンジは少し厚いのかな、とも思う。ただ、その点をさしひいても美しいことには変わりがないが。
ジョアンはあまり気に入らなくても、オガーマンの華麗で軽やかなアレンジとジョアンの双方が楽しめる良いアルバムだと思う。選曲もジョビンのWaveあり、ジョアン好みの古いサンバあり、米スタンダード、ラテンとバラエティに富んでいて楽しめて、しかもジョアン流に統一されているのはさすがだと思う。
ジョアン・ジルベルト ボサ・ノヴァ・ギター完全コピー [新装版] (CD付) (The Masters of Acoustic Guitar)
ジョアン・ジルベルトのギタープレイを忠実にコピーした楽譜集です。タブ譜対応、ギター模範演奏CD添付、楽曲解説、奏法解説、ジョアンとジョビンの軌跡の紹介、全曲分のポルトガル語歌詞付きです。
収録されているのは全てトム・ジョビンによるボサノバ代表曲ですので、ボサノバギターに憧れていたり、ジョアンが実際に演奏していたように弾いてみたいと思っている初心者にとっては実戦的な良書だと思います。特にコードのヴォイシング(和音においてどの音をどの並びで鳴らすか)とバチーダ(リズム)のコピー精度は出色の出来で、ジョアン独特のリハーモナイゼーション、ヴォイシング、リズムの妙も学べると思いますので、すでにある程度ボサノバを弾いている中級者でも読み応えありです。教則本ではないので楽理(ジャズ理論系)についてはあまり言及はありません。
自分は十数年前に本書の初版を入手し、同時にガットギターも購入して意気込んで独習しました。ジャズ理論書は読まずに最初に手にしたのが本書でした。とにかくジルベルトが好きだったので夢中で練習し、理論より先に体でボサノバを覚えることが出来たのは本書のおかげだったと思います。後にジャズに取り組んだ際には本書でコピーしていたコード進行やテンションの知識が役立ちましたし、コンピング(伴奏)ではボサノバのヴォイシングとリズムを応用できました。でも、シンプルに自分で歌って弾き語りするだけでボサノバは楽しめると思いますので、本書はその助けになると思います。
収録されているのは全てトム・ジョビンによるボサノバ代表曲ですので、ボサノバギターに憧れていたり、ジョアンが実際に演奏していたように弾いてみたいと思っている初心者にとっては実戦的な良書だと思います。特にコードのヴォイシング(和音においてどの音をどの並びで鳴らすか)とバチーダ(リズム)のコピー精度は出色の出来で、ジョアン独特のリハーモナイゼーション、ヴォイシング、リズムの妙も学べると思いますので、すでにある程度ボサノバを弾いている中級者でも読み応えありです。教則本ではないので楽理(ジャズ理論系)についてはあまり言及はありません。
自分は十数年前に本書の初版を入手し、同時にガットギターも購入して意気込んで独習しました。ジャズ理論書は読まずに最初に手にしたのが本書でした。とにかくジルベルトが好きだったので夢中で練習し、理論より先に体でボサノバを覚えることが出来たのは本書のおかげだったと思います。後にジャズに取り組んだ際には本書でコピーしていたコード進行やテンションの知識が役立ちましたし、コンピング(伴奏)ではボサノバのヴォイシングとリズムを応用できました。でも、シンプルに自分で歌って弾き語りするだけでボサノバは楽しめると思いますので、本書はその助けになると思います。
Man Who Invented Bossa Nova-Complete 1958-61
内容は言わずもがな素晴らしいです。
ボサノバはこれだけ聞けばいいなんて極論もできそう。
これらの作品は供給が安定しておらず、
いつ廃盤となるかわかりません。
この素晴らしい音楽をひとりでも多くの方に届きますように。
ボサノバはこれだけ聞けばいいなんて極論もできそう。
これらの作品は供給が安定しておらず、
いつ廃盤となるかわかりません。
この素晴らしい音楽をひとりでも多くの方に届きますように。
ディス・イズ・ボサノヴァ [Blu-ray]
「・・・あれっ・・・」という冒頭のしばしの無音部分からやがて、そよ風のようなギターの音色が流れてきます。あとは引き潮のように、驚くほど自然にボサ・ノヴァの世界へと導かれて・・・。ナラ・レオン、カルロス・リラ、アントニオ・カルロス・ジョビン、ジョアン・ジルベルト・・・・・。これまで何かの機会に一度は聞いたことのある名前と共に素敵な音楽が絶え間なく流れ、往年のミュージシャンたちが当時の思い出を語り、それを裏付けるかのような懐かしい映像がその隙間を埋めていく・・・。あっという間の数時間。まるで日常の表通りからふとしたきっかけで瀟洒な邸宅のパティオに招かれたような時間でした。
Chega De Saudade
このアルバムについて、いろいろ賛否はあるものの、私としては評価したい。
初期のアルバム三枚(+「黒いオルフェ」のEP)のカップリング「ジョアン・ジルベルトの伝説」は貴重なアルバムではあったが、曲順はオリジナルとは違うバラバラ、「黒いオルフェ」の中の二曲は時間が足りなくて強引にメドレー化されていた。このアルバムでは、音質は「伝説」とそう変わらないと思うが、曲順はデビューアルバムのオリジナルそのままで「黒いオルフェ」も元の形に戻っている。
ジョアンのボーカル以外の曲も多数入っているが、これはあくまでもオマケであって、値段を考えればお得だと思う。
それに、収められてる曲もボサノヴァの歴史の中では結構貴重なものが多い。
(「ジョアン・ジルベルトの伝説」は初期三枚を収録したもの、この「Chega De Saudade」はあくまでも1stアルバムの復刻+ボーナス・トラックであり、コンセプトは違う」
「シェガ・ヂ・サウダージ」にしても、最初の録音であるエリゼッチ・カルドーゾのものとオス・カリオカスのもの。ボサノヴァの実力派シンガー、アライジ・コスタのボーカル、初期のボサノヴァ・コンサートで話題になった美人女優ノルマ・ベンゲルのボーカル。そしてジョアン・ジルベルトも一目おいていた天才・ジョアン・ドナートの「私のサウダージ」。
オマケの部分だけでも結構価値はあると思うし、何よりとりあえずはオリジナルの形になっていることは評価できると思う。
初期のアルバム三枚(+「黒いオルフェ」のEP)のカップリング「ジョアン・ジルベルトの伝説」は貴重なアルバムではあったが、曲順はオリジナルとは違うバラバラ、「黒いオルフェ」の中の二曲は時間が足りなくて強引にメドレー化されていた。このアルバムでは、音質は「伝説」とそう変わらないと思うが、曲順はデビューアルバムのオリジナルそのままで「黒いオルフェ」も元の形に戻っている。
ジョアンのボーカル以外の曲も多数入っているが、これはあくまでもオマケであって、値段を考えればお得だと思う。
それに、収められてる曲もボサノヴァの歴史の中では結構貴重なものが多い。
(「ジョアン・ジルベルトの伝説」は初期三枚を収録したもの、この「Chega De Saudade」はあくまでも1stアルバムの復刻+ボーナス・トラックであり、コンセプトは違う」
「シェガ・ヂ・サウダージ」にしても、最初の録音であるエリゼッチ・カルドーゾのものとオス・カリオカスのもの。ボサノヴァの実力派シンガー、アライジ・コスタのボーカル、初期のボサノヴァ・コンサートで話題になった美人女優ノルマ・ベンゲルのボーカル。そしてジョアン・ジルベルトも一目おいていた天才・ジョアン・ドナートの「私のサウダージ」。
オマケの部分だけでも結構価値はあると思うし、何よりとりあえずはオリジナルの形になっていることは評価できると思う。