無門関 (岩波文庫)
「犬に仏性はありますか?」趙州禅師の答えは「無!」。この有名な禅問答で始まる『無門関』は多数の解説本が出されている。さて、本書は文庫であり、内容はオリジナル(漢文/中国語)、書き下し文、現代語訳からなり、オリジナルテキストのみ。問答に対する詳しい解説は一切なし。無門禅師は決して多くは語らない。むしろ我々読者をからかって楽しんでいる。仏門に入って本格的に修行をつまれた方ならいざ知らず、私のような一般人に理解できるや否や?と読みはじめたら、これが意外に面白く、理解するしないは置いて、一気に読めてしまう。我々は「解ったような解らないような会話」の事を「禅問答」と呼ぶ。しかし、それにも意味が有る事を知っている。解らないなりに疑問を持って答えを探しつつ日々暮らすのも悪くない。
私はアメリカに住んでいて、多くのアメリカ人の禅仏教徒と一緒に座禅をくんでいるが、彼等も全く同じ禅問答で日々頭を悩ませている。(もちろん英語で。)インドで生まれた仏教が、中国、日本、そしてアメリカ、ヨーロッパと世界中に広がり、時を越えて我々人類の頭を日々悩ませている。答えは存在するらしいのだが、それは言葉では語れないものらしい。さて。また読むとするか。
私はアメリカに住んでいて、多くのアメリカ人の禅仏教徒と一緒に座禅をくんでいるが、彼等も全く同じ禅問答で日々頭を悩ませている。(もちろん英語で。)インドで生まれた仏教が、中国、日本、そしてアメリカ、ヨーロッパと世界中に広がり、時を越えて我々人類の頭を日々悩ませている。答えは存在するらしいのだが、それは言葉では語れないものらしい。さて。また読むとするか。