火星の人
人類にとって3度目の有人火星探査は猛烈な砂塵のために到着からわずか6日で中止を余儀なくされる。乗組員たちが火星を離脱する寸前、そのうちのひとりマーク・ワトニーを折れたアンテナが直撃する。砂嵐の彼方へ姿を消したワトニーを残し、船長たちはやむなく地球への帰路の途につく。しかしワトニーは生きていた。不毛の赤い惑星で彼は科学者として持てる知識を最大限に活用し、地球への帰還の道を探りながら決死のサバイバルを敢行する…。
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このレビューを書いている今日現在、アメリカのAmazon.comでは原作本『The Martian』に5000人超がレビューをし、そのうち3650人が5つ星の評価をしているSF長編です。もともとはアマチュア作家の著者自身が自分のサイトで細々と無料公開していた小説だというのですが、その完成度の高さには大いに驚かされます。
「火星人」という書名が指すのはマーク・ワトニーその人です。巨大な頭部と細長い職手状の四肢をもった異星人は登場しません。人類の技術によって隣の惑星に送りだされた地球人が、草木も生えず空気も存在しない広大な砂の大地で独り生き抜いていく。およそ1年半に渡る孤独で不安な日々の中で、彼は酸素と水を化学反応で作りだし、持参した実験用野菜の栽培に着手し、ヒューストンとの間で無線のかわりとなる通信手段を編み出していきます。
ワトニーのサバイバルを支えるのは科学知識だけではありません。彼を次々と不測の事態が襲い、脱出への道もこれまでかと思わせる場面が果てしなく続きます。それでも彼が前へ前へと進む歩みを決して緩めないのは、何ものもへし折ることができない強靭な精神と、底抜けに明るいユーモア精神があればこそです。決死行を記録するログに彼が散りばめるジョークの数々は、場違いなほどの楽天主義に満ちていて、読んでいて幾度も笑みがこぼれました。並みの人であれば精神の均衡を容易に失ってしまいそうな絶望的場面にあって、それでも逞しく明るく生きる彼の姿を見て、胸に熱いものがこみ上げてきました。
小説の後段では、地球から彼を見守る人々、そして一度は彼を置きざりにしてしまった仲間たちが手を携え合ってワトニー救出を図っていきます。単数で表現される<火星人>の背後に、複数の<地球人>の確かで熱い思いが描かれる小説といえます。
600頁になんなんとするこのSF巨編を私は堪能しました。
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このレビューを書いている今日現在、アメリカのAmazon.comでは原作本『The Martian』に5000人超がレビューをし、そのうち3650人が5つ星の評価をしているSF長編です。もともとはアマチュア作家の著者自身が自分のサイトで細々と無料公開していた小説だというのですが、その完成度の高さには大いに驚かされます。
「火星人」という書名が指すのはマーク・ワトニーその人です。巨大な頭部と細長い職手状の四肢をもった異星人は登場しません。人類の技術によって隣の惑星に送りだされた地球人が、草木も生えず空気も存在しない広大な砂の大地で独り生き抜いていく。およそ1年半に渡る孤独で不安な日々の中で、彼は酸素と水を化学反応で作りだし、持参した実験用野菜の栽培に着手し、ヒューストンとの間で無線のかわりとなる通信手段を編み出していきます。
ワトニーのサバイバルを支えるのは科学知識だけではありません。彼を次々と不測の事態が襲い、脱出への道もこれまでかと思わせる場面が果てしなく続きます。それでも彼が前へ前へと進む歩みを決して緩めないのは、何ものもへし折ることができない強靭な精神と、底抜けに明るいユーモア精神があればこそです。決死行を記録するログに彼が散りばめるジョークの数々は、場違いなほどの楽天主義に満ちていて、読んでいて幾度も笑みがこぼれました。並みの人であれば精神の均衡を容易に失ってしまいそうな絶望的場面にあって、それでも逞しく明るく生きる彼の姿を見て、胸に熱いものがこみ上げてきました。
小説の後段では、地球から彼を見守る人々、そして一度は彼を置きざりにしてしまった仲間たちが手を携え合ってワトニー救出を図っていきます。単数で表現される<火星人>の背後に、複数の<地球人>の確かで熱い思いが描かれる小説といえます。
600頁になんなんとするこのSF巨編を私は堪能しました。
トムとジェリー 火星へ行く 特別版 [DVD]
子供のためにトムとジェリーシリーズはすべて買っていますが 今回も爆笑しながら見ていました ただ幼稚園児にはストーリーは分からず 喧嘩が楽しくて笑っていただけですが…
私は大変楽しく見れました
私は大変楽しく見れました
第3の選択/米ソ宇宙開発の陰謀~火星移住計画の謎(初回限定生産) [DVD]
数年前子供が見ていた稲垣五郎のテレビ「ほん怖」をたまたま見てから、それまでバカにしてたJホラーを見始めた不届き者です。これは「ほん怖」の鶴田法男監督があっちこっちで傑作と騒いでたアレですね。Jホラーの原点中の原点「邪願霊」が参考にしたと言っているイギリスのテレビ映画で、下のサイトで鶴田監督と「邪願霊」の石井てるよし監督が「第3の選択」についてくわしい対談をしてます。
http://www.fjmovie.com/main/interview/2012/02_pov.html
「封入特典:鶴田法男監督、石井てるよし監督によるライナーノーツ」となってるのがもしこの対談の転載だとがっかりだけど、作品52分まるまる見れて特典映像が48分も付いているのは、まあまあお得感があるかな。
ただし、「1%引き」っていうのが悩み。これ、発売日近くになったらもっと値引きになるのでしょうか? 最近はamazonよりも他で買った方が安い商品が増えてきたようながします。この作品が見れるのは五つ星だが、値引き率で☆ふたつ減点。
追記:値引率1%なので最初は☆三つで投稿したけど、この作品が見られるのはやっぱり貴重なので☆四つに変更します。
http://www.fjmovie.com/main/interview/2012/02_pov.html
「封入特典:鶴田法男監督、石井てるよし監督によるライナーノーツ」となってるのがもしこの対談の転載だとがっかりだけど、作品52分まるまる見れて特典映像が48分も付いているのは、まあまあお得感があるかな。
ただし、「1%引き」っていうのが悩み。これ、発売日近くになったらもっと値引きになるのでしょうか? 最近はamazonよりも他で買った方が安い商品が増えてきたようながします。この作品が見れるのは五つ星だが、値引き率で☆ふたつ減点。
追記:値引率1%なので最初は☆三つで投稿したけど、この作品が見られるのはやっぱり貴重なので☆四つに変更します。
火星物語
友人に貸したところ、彼女も「面白い」と同じものをを買いました。
最初ポリゴンの荒いグラフィックに少々戸惑いを感じましたが、シナリオ、戦闘、キャラのアクションなど様々な点が優れているためすぐに気にならなくなりました。キャラクターの個性、ストーリーなど作り手のこだわりが感じられます。章が終わるごとに、ちょっとした小劇がでるのが面白い。戦闘シーンも、物を投げて攻撃をするんですが、その度にどんな事が起こるのかワクワクします。ストーリーも笑いあり、涙あり。思いっきりハマってしまったので、星5つです。易しくクリアーできるようになっているので物足りない人もいるかもしれません。
最初ポリゴンの荒いグラフィックに少々戸惑いを感じましたが、シナリオ、戦闘、キャラのアクションなど様々な点が優れているためすぐに気にならなくなりました。キャラクターの個性、ストーリーなど作り手のこだわりが感じられます。章が終わるごとに、ちょっとした小劇がでるのが面白い。戦闘シーンも、物を投げて攻撃をするんですが、その度にどんな事が起こるのかワクワクします。ストーリーも笑いあり、涙あり。思いっきりハマってしまったので、星5つです。易しくクリアーできるようになっているので物足りない人もいるかもしれません。