無花果の森 (新潮文庫)
小池真理子の恋愛小説は、本人も言っているように、
直木賞受賞作「恋」が最高作品であろう。しかし、
近年の円熟を帯びた文体は、丁寧に情景を描写する
ことで、穏やかに、そして、温かに時間が過ぎる作
品として完成されてきているように思える。
今回のこの作品も、DVがテーマなのかもしれないが、
小池真理子は、どんな状況であろうとも、男女の恋
が成立する物語を描き続けている作家である。主題
は、あくまで恋愛小説なのである。
ますます円熟みを増す小池小説の世界に魅了される。
小説を楽しめる、おススメの一冊である。
直木賞受賞作「恋」が最高作品であろう。しかし、
近年の円熟を帯びた文体は、丁寧に情景を描写する
ことで、穏やかに、そして、温かに時間が過ぎる作
品として完成されてきているように思える。
今回のこの作品も、DVがテーマなのかもしれないが、
小池真理子は、どんな状況であろうとも、男女の恋
が成立する物語を描き続けている作家である。主題
は、あくまで恋愛小説なのである。
ますます円熟みを増す小池小説の世界に魅了される。
小説を楽しめる、おススメの一冊である。
うれしいひなまつりベスト
ひなまつりにぴったりの雰囲気で、お安いし買ってほんとによかったです♪
聞いたことある曲が多くて、親子で覚えて一緒に楽しく歌えそうです☆
1才の娘も気に入ったらしく、歌にあわせて手を叩いたり体をゆらゆら揺らしてニコニコ♪
今年のひな祭りが楽しみです(*^^*)
聞いたことある曲が多くて、親子で覚えて一緒に楽しく歌えそうです☆
1才の娘も気に入ったらしく、歌にあわせて手を叩いたり体をゆらゆら揺らしてニコニコ♪
今年のひな祭りが楽しみです(*^^*)
恋
この小説には3人の主人公がいる。
大学の英文科の助教授「片瀬信太郎」とその妻「雛子」、そして夫婦と親しくしている女子学生「矢野布美子」である。
舞台は1970年代初頭――学園紛争が終焉に向かいはじめた時期である。
布美子も時代の波と無関係ではいられず、全共闘の活動家である恋人とアパートで暮らしたりする。
しかし、片瀬夫妻との出会いが彼女の生活を一変させた。
それは3人を取り巻く激しい時代をも意識の外側に追いやってしまうほどの、個人的で甘く濃密な世界のはじまりだった。
前半の山場は3人が軽井沢の別荘で過ごした2週間の夏の情景に集約される。
ふりそそぐ陽光、その下で同等に生きる植物、野鳥、昆虫、人間たち・・・。森の中でブルーベリーを摘み、ベランダで昼間からビールを飲み、食べては喋り、喋っては笑う。夜はワイン、読書、音楽、抱擁、接吻・・・。セックスに至るまでのなにげない会話、取り交わされる視線、さりげない触れ合い、そんなものがくり返しくり返しふわりと美しい筆致で描かれている。
まるで英国映画のワンシーンを見ているような軽井沢の美しい風景は、これが永遠に続くはずはないと読者に思わせるにはじゅうぶんで、読んでいくうちにかえって不吉な予感に胸がしめつけられてくるような気がする。
そして現実に、早すぎる崩壊がやってくる。
出会いの不思議さ、人間関係の玄妙さ、運命の暗い存在感、そんなものがこの小説の根底にあるように思う。
「自分はそのためにこそ、生まれてきた・・・」という布美子の独白。
他人からどう見られようと、死ぬまでに「それ」を見つけられた人は幸せである。
大学の英文科の助教授「片瀬信太郎」とその妻「雛子」、そして夫婦と親しくしている女子学生「矢野布美子」である。
舞台は1970年代初頭――学園紛争が終焉に向かいはじめた時期である。
布美子も時代の波と無関係ではいられず、全共闘の活動家である恋人とアパートで暮らしたりする。
しかし、片瀬夫妻との出会いが彼女の生活を一変させた。
それは3人を取り巻く激しい時代をも意識の外側に追いやってしまうほどの、個人的で甘く濃密な世界のはじまりだった。
前半の山場は3人が軽井沢の別荘で過ごした2週間の夏の情景に集約される。
ふりそそぐ陽光、その下で同等に生きる植物、野鳥、昆虫、人間たち・・・。森の中でブルーベリーを摘み、ベランダで昼間からビールを飲み、食べては喋り、喋っては笑う。夜はワイン、読書、音楽、抱擁、接吻・・・。セックスに至るまでのなにげない会話、取り交わされる視線、さりげない触れ合い、そんなものがくり返しくり返しふわりと美しい筆致で描かれている。
まるで英国映画のワンシーンを見ているような軽井沢の美しい風景は、これが永遠に続くはずはないと読者に思わせるにはじゅうぶんで、読んでいくうちにかえって不吉な予感に胸がしめつけられてくるような気がする。
そして現実に、早すぎる崩壊がやってくる。
出会いの不思議さ、人間関係の玄妙さ、運命の暗い存在感、そんなものがこの小説の根底にあるように思う。
「自分はそのためにこそ、生まれてきた・・・」という布美子の独白。
他人からどう見られようと、死ぬまでに「それ」を見つけられた人は幸せである。
怪談
相変わらず、小池真理子の文章は美しい。
耽美的で、妖艶。
この「怪談は」いわゆるホラー小説ではない。
読んでも怖くはない。心がほんのりと温まるような短編集です。
1つ1つの作品の完成度が高く、流麗な文章と相まって、透き通るような読後感があります。
小池ファンはもちろんのこと、そうでない人にもお勧めの1冊です。
最近の短編集の中ではイチオシです。間違いなく。
耽美的で、妖艶。
この「怪談は」いわゆるホラー小説ではない。
読んでも怖くはない。心がほんのりと温まるような短編集です。
1つ1つの作品の完成度が高く、流麗な文章と相まって、透き通るような読後感があります。
小池ファンはもちろんのこと、そうでない人にもお勧めの1冊です。
最近の短編集の中ではイチオシです。間違いなく。
DOBERMAN
約1年6ヶ月振りにリリースされる今回のアルバムは、布袋寅泰の真骨頂といえる作品です。激しく爆裂するギターロックサウンドが聴くものを圧倒します。先行シングル『NOCTURNE No.9』をリード・トラックとした圧倒的ギター・サウンドが象徴するロック・アルバムとなってます。 堂々とした品格を伴い、しかもその下には鋭い牙を持つ、誰よりも獰猛で誰よりも美しい“ドーベルマン”のイメージが今回のアルバムのテーマです。先行シングル「NOCTURNE No.9」を含む全11曲が収録されています。
さらに、今作は作詞陣が豪華です。ロック・ミュージシャンであり芥川賞作家でもある町田康、さらに、直木賞作家の小池真理子、新進気鋭作家・吉田修一、そして唯一無二の存在感をスクリーンで表現する俳優・豊川悦司らが作詞家として参加しています。
さらに、今作は作詞陣が豪華です。ロック・ミュージシャンであり芥川賞作家でもある町田康、さらに、直木賞作家の小池真理子、新進気鋭作家・吉田修一、そして唯一無二の存在感をスクリーンで表現する俳優・豊川悦司らが作詞家として参加しています。