駿河城御前試合 (徳間文庫)
結構前に買った漫画「シグルイ」の原作本「駿河城御前試合」南条範夫よーやく読み終えた。
まあまあ厚い上出てくる言葉が少し難しかったりするので少しずつ読んでたらすごい時間かかった。ようやく読み終わりました。
冷酷な城主徳川忠長の目の前で行われた11の真剣勝負をえんえんとかいているだけの話やけど・・・すげえ面白かった!
それぞれの必殺技をもった剣豪がそれぞれの因縁をしょって(女がらみの逆恨みみたいなのが多い)命かけてすごい戦いを繰り広げるけど参加22人中14人死亡して残りも重傷を負う壮絶な結果に・・かなり残酷です。
刀を格闘技に置き換えて考えながら読んでたけど格闘漫画的にも色々ないいヒントがあったのでこの本マイ名作文庫にいれときます。
まあまあ厚い上出てくる言葉が少し難しかったりするので少しずつ読んでたらすごい時間かかった。ようやく読み終わりました。
冷酷な城主徳川忠長の目の前で行われた11の真剣勝負をえんえんとかいているだけの話やけど・・・すげえ面白かった!
それぞれの必殺技をもった剣豪がそれぞれの因縁をしょって(女がらみの逆恨みみたいなのが多い)命かけてすごい戦いを繰り広げるけど参加22人中14人死亡して残りも重傷を負う壮絶な結果に・・かなり残酷です。
刀を格闘技に置き換えて考えながら読んでたけど格闘漫画的にも色々ないいヒントがあったのでこの本マイ名作文庫にいれときます。
武家盛衰記 (文春文庫)
歴史小説の大家であり、近年は漫画「シグルイ」の原作者として脚光を浴びている南條範夫氏
による戦国武将たちの評伝集。2部構成になっており、第1部は信長・秀吉と同時代を生きた武将
12人、第2部は関ヶ原や大坂の役で活躍した武将12人、計24人が取り上げられている。
生き馬の目を抜くが如き戦国の世を生きた男たちだが、その生き様、性格は様々で、全員が勇猛
果敢なわけではなかったというのが興味深い。名門に生まれ大勢力の主となりながら優柔不断と
奢侈にふけった生活によって自滅に近い最後を遂げた朝倉義景、僧侶でありながら大名となり、
特に戦績もないのに関ヶ原の合戦に参加して敗走、斬首された安国寺恵瓊などがそうである。
また、前田利家、黒田如水、藤堂高虎のようにしたたかな処世術で生き延びた者もいれば、浅井
長政、柴田勝家、高山右近、大谷吉隆(吉継)のように信念に殉じたものもいる。商人から武将
となり、優れた才幹の持ち主ながら関ヶ原で滅んだキリシタン小西行長が、死に際してほとんど
財産を残さなかったため故郷堺の町人たちから嘲笑されたというエピソードは痛烈である。
宇喜多直家、松永久秀は乱世にしか現れないタイプの男たちであろう。モラルなど屁とも思わず、
己の欲望に忠実に行動し、権謀の限りを尽して徒手空拳から一国一城の主にまで上り詰めた。彼
らの人生はまさに一編のピカレスク・ロマン(悪漢小説)である。ただ、宇喜多氏にしても松永氏に
しても最終的には滅亡しているので、多少割り引いて見る必要があるだろう。戦国武将は大なり小な
り、宇喜多や松永と似たり寄ったりな部分はあると言える。
経済学者でもあった南條氏の視点は冷静で、きわめて分析的である。人気者として美化されがちな
伊達政宗や真田幸村、直江兼続に対しても二流、三流の武将と断じるなど、辛辣ですらある。あく
までも史実に忠実に論考していくとそうならざるをえないのだろう。しかし南條氏は「月影兵庫」
などの娯楽小説でも活躍した人なので、随所に小説的要素を取り入れ、歴史の専門的知識のない人
でもわかりやすく読めるように工夫してあり、非常に面白く読めた。
それにしても、これらの強烈な個性の持ち主たちの上に立ち、天下の主となった信長・秀吉・家康
という三英傑のスケールの巨大さは想像を絶するものがある。本書は、24人の天下人になれなかった
男たちの立場から描く三英傑の評伝としても読める作品である。
による戦国武将たちの評伝集。2部構成になっており、第1部は信長・秀吉と同時代を生きた武将
12人、第2部は関ヶ原や大坂の役で活躍した武将12人、計24人が取り上げられている。
生き馬の目を抜くが如き戦国の世を生きた男たちだが、その生き様、性格は様々で、全員が勇猛
果敢なわけではなかったというのが興味深い。名門に生まれ大勢力の主となりながら優柔不断と
奢侈にふけった生活によって自滅に近い最後を遂げた朝倉義景、僧侶でありながら大名となり、
特に戦績もないのに関ヶ原の合戦に参加して敗走、斬首された安国寺恵瓊などがそうである。
また、前田利家、黒田如水、藤堂高虎のようにしたたかな処世術で生き延びた者もいれば、浅井
長政、柴田勝家、高山右近、大谷吉隆(吉継)のように信念に殉じたものもいる。商人から武将
となり、優れた才幹の持ち主ながら関ヶ原で滅んだキリシタン小西行長が、死に際してほとんど
財産を残さなかったため故郷堺の町人たちから嘲笑されたというエピソードは痛烈である。
宇喜多直家、松永久秀は乱世にしか現れないタイプの男たちであろう。モラルなど屁とも思わず、
己の欲望に忠実に行動し、権謀の限りを尽して徒手空拳から一国一城の主にまで上り詰めた。彼
らの人生はまさに一編のピカレスク・ロマン(悪漢小説)である。ただ、宇喜多氏にしても松永氏に
しても最終的には滅亡しているので、多少割り引いて見る必要があるだろう。戦国武将は大なり小な
り、宇喜多や松永と似たり寄ったりな部分はあると言える。
経済学者でもあった南條氏の視点は冷静で、きわめて分析的である。人気者として美化されがちな
伊達政宗や真田幸村、直江兼続に対しても二流、三流の武将と断じるなど、辛辣ですらある。あく
までも史実に忠実に論考していくとそうならざるをえないのだろう。しかし南條氏は「月影兵庫」
などの娯楽小説でも活躍した人なので、随所に小説的要素を取り入れ、歴史の専門的知識のない人
でもわかりやすく読めるように工夫してあり、非常に面白く読めた。
それにしても、これらの強烈な個性の持ち主たちの上に立ち、天下の主となった信長・秀吉・家康
という三英傑のスケールの巨大さは想像を絶するものがある。本書は、24人の天下人になれなかった
男たちの立場から描く三英傑の評伝としても読める作品である。
NHK大河ドラマ総集編DVD 元禄太平記
おおよそ悪役の吉保を主人公にするなんて、視聴率重視の民間放送では取り上げにくい題材かも知れない。
このドラマで大事なのは
「権力で立ったものは権力で滅ぶ」という示唆にモチーフをもっていたと云うところではないだろうか?
人知を超えた因果関係という真理に対する定見を持つことへの大切さ。
NHKドラマと他のドラマとの「違い」はそこらへんの真理を描こうとしていく懐の深さにあるように思う。
ドラマでは
そこに「人間の本当の仕事、生き方とは?」といった価値観を巧みに盛り込んでいるというところに、制作者の聡明さが光る。
おおよそ歴史物の視点は、
本当の「真実」を観ようとする洞察と、「人の生き方」を築く価値観にまで昇華されなければ、観る側個人にあっては例えばその作品を「観た」とは言えないだろうと思う。
「落日」の恐ろしさを知るならば、
彼の「人生の敗北」を認めるならば、
…実直にまっすぐに「生きること」への熱意がなければならない…と、昨今の官僚、政治家の汚職にまつわる事件へ対峙する時の視点になるものだと思う。
「良心」とはどこにあるのか?
若き日の「崇高で高潔な決意」にどこまでも追従し、如何に自分に恥ること無く…
…人生の最期にどこまでも満足してゆける己の人生であったのか!?と…云った、
…実はこのドラマはつまり、
「もっともっと大きく長い目で観て欲しい…」と訴えていたのではないだろうか?
観た後に「真実の生き様」を考えさせられるドラマです。
若いひとには是非一度は観て欲しいと思う。
お勧め
このドラマで大事なのは
「権力で立ったものは権力で滅ぶ」という示唆にモチーフをもっていたと云うところではないだろうか?
人知を超えた因果関係という真理に対する定見を持つことへの大切さ。
NHKドラマと他のドラマとの「違い」はそこらへんの真理を描こうとしていく懐の深さにあるように思う。
ドラマでは
そこに「人間の本当の仕事、生き方とは?」といった価値観を巧みに盛り込んでいるというところに、制作者の聡明さが光る。
おおよそ歴史物の視点は、
本当の「真実」を観ようとする洞察と、「人の生き方」を築く価値観にまで昇華されなければ、観る側個人にあっては例えばその作品を「観た」とは言えないだろうと思う。
「落日」の恐ろしさを知るならば、
彼の「人生の敗北」を認めるならば、
…実直にまっすぐに「生きること」への熱意がなければならない…と、昨今の官僚、政治家の汚職にまつわる事件へ対峙する時の視点になるものだと思う。
「良心」とはどこにあるのか?
若き日の「崇高で高潔な決意」にどこまでも追従し、如何に自分に恥ること無く…
…人生の最期にどこまでも満足してゆける己の人生であったのか!?と…云った、
…実はこのドラマはつまり、
「もっともっと大きく長い目で観て欲しい…」と訴えていたのではないだろうか?
観た後に「真実の生き様」を考えさせられるドラマです。
若いひとには是非一度は観て欲しいと思う。
お勧め
武士道残酷物語 [DVD]
こんな道徳観のかけらもないものが武士道なわけがあるかと思った。
だけど武士道という名の下に悪く転べばこんな価値観になるのかと、恐ろしかったし、中村錦之助の芝居には凄みがあった。
今井正監督の批判精神は十分に伝わった。
だけど武士道という名の下に悪く転べばこんな価値観になるのかと、恐ろしかったし、中村錦之助の芝居には凄みがあった。
今井正監督の批判精神は十分に伝わった。