愛してる、愛してない [Blu-ray]
結婚5年目の夫婦。出張で空港まで夫(ヒョンビン)の車で送ってもらう妻(イム・スジョン)は、
突如と夫に『好きな人が出来た、別れたい』と告げるが、夫は無反応だ。その数日後・妻が家を出る日、
外は雨模様だが、逆上することなく、妻の荷造りの手伝いをする夫。夫婦の関係は冷え込んでいるが、
そこへ・一匹の子猫が迷い込んでくる。子猫を探しに中年夫婦が訪れるが……。
変化の少ない作品。空港へ向かう車内以外は、自宅が中心の密室劇。
夫はAB型の人なのか? 恋愛感情を腹に収めるタイプの人だ。
部屋には多数の模型が置いてあるので、両親から大事に育てられた感じの人だろうか。
作品の設定は、韓国社会でいう勝ち組の若夫婦の問題を描いている。高給取りの夫婦が同じ屋根の下で
暮しているが、妻を大事にし過ぎる夫に、不満を覚える妻が見え隠れをしている。夫婦(男女)の感情を静かに語る作品だ。
演技派で丁寧に作られた作品。妻の不満は、夫に改善を要求するが、夫の性格では自己改善は無理だ。
男の面子を教え込まれて育ったのか。妻を怒らない旦那さんだ。
旦那さんも、あの性格で結婚が出来たな?と思うが、冷めた夫婦間でも、愛情は残っている。
妻が家を出る日。一匹の子猫が迷い込んでくるが、この猫が夫婦のムード・メーカーにはならない。夫婦の絆を
取り戻せるほど、世の中は甘くはないのだ。また、男社会(女性の身分が低い)で離婚を決めた妻も相当に不安が残るだろう。
その後の結果は、結婚と同じく半分は妻の自己責任だ。
あの優しい旦那さんも別の女性でも見付ければ問題はないだろう。DVで酷い目に遭った女性ならば、あの旦那さんの価値は
分かると思う。作品的には男女でも楽しめる夫婦の心情を描いたラブ・ストーリーだ。地味だが中身は濃い作りだ。
作品とは関係ないが、この商品、薄い写真集と大きい写真?が入っている。
女性には受けそうなオマケですかね。
突如と夫に『好きな人が出来た、別れたい』と告げるが、夫は無反応だ。その数日後・妻が家を出る日、
外は雨模様だが、逆上することなく、妻の荷造りの手伝いをする夫。夫婦の関係は冷え込んでいるが、
そこへ・一匹の子猫が迷い込んでくる。子猫を探しに中年夫婦が訪れるが……。
変化の少ない作品。空港へ向かう車内以外は、自宅が中心の密室劇。
夫はAB型の人なのか? 恋愛感情を腹に収めるタイプの人だ。
部屋には多数の模型が置いてあるので、両親から大事に育てられた感じの人だろうか。
作品の設定は、韓国社会でいう勝ち組の若夫婦の問題を描いている。高給取りの夫婦が同じ屋根の下で
暮しているが、妻を大事にし過ぎる夫に、不満を覚える妻が見え隠れをしている。夫婦(男女)の感情を静かに語る作品だ。
演技派で丁寧に作られた作品。妻の不満は、夫に改善を要求するが、夫の性格では自己改善は無理だ。
男の面子を教え込まれて育ったのか。妻を怒らない旦那さんだ。
旦那さんも、あの性格で結婚が出来たな?と思うが、冷めた夫婦間でも、愛情は残っている。
妻が家を出る日。一匹の子猫が迷い込んでくるが、この猫が夫婦のムード・メーカーにはならない。夫婦の絆を
取り戻せるほど、世の中は甘くはないのだ。また、男社会(女性の身分が低い)で離婚を決めた妻も相当に不安が残るだろう。
その後の結果は、結婚と同じく半分は妻の自己責任だ。
あの優しい旦那さんも別の女性でも見付ければ問題はないだろう。DVで酷い目に遭った女性ならば、あの旦那さんの価値は
分かると思う。作品的には男女でも楽しめる夫婦の心情を描いたラブ・ストーリーだ。地味だが中身は濃い作りだ。
作品とは関係ないが、この商品、薄い写真集と大きい写真?が入っている。
女性には受けそうなオマケですかね。
切羽へ (新潮文庫)
30ページも読めば、その後の展開は易々と想像できる作品に面白みを感じることは中々難しい。
難しいが、この作家の場合、まるで無声映画を観ているかのような淡々とした、しかし色のある筆致で情景を切り取っており、この手の小説にありがちな具体的な官能が最後まで描かれないのが素敵だ。まるでハネケの映画を観ているような、離島の四季が織りなすもの哀しさと二人の男女が織りなす機微、そのシンメトリー。
読後に残る甘美な倦怠感は、作者が最後まで「書かない」ことによって逆説的に表象される何かが、心のどこかに残響として残るゆえんなのだろう。
難しいが、この作家の場合、まるで無声映画を観ているかのような淡々とした、しかし色のある筆致で情景を切り取っており、この手の小説にありがちな具体的な官能が最後まで描かれないのが素敵だ。まるでハネケの映画を観ているような、離島の四季が織りなすもの哀しさと二人の男女が織りなす機微、そのシンメトリー。
読後に残る甘美な倦怠感は、作者が最後まで「書かない」ことによって逆説的に表象される何かが、心のどこかに残響として残るゆえんなのだろう。
ベーコン (集英社文庫)
食べ物にまつわる短編集。私は『煮こごり』と表題作『ベーコン』が好きかな。
全体的には人生のほろ苦さを感じるものが多いが、一つだけ読後感わるかったのは、
『トーストに目玉焼きのっけて』と言う題だったかしら?
生意気な小僧がでてくるが、こんな子供ならいらないと不快に感じたので☆3つ
全体的には人生のほろ苦さを感じるものが多いが、一つだけ読後感わるかったのは、
『トーストに目玉焼きのっけて』と言う題だったかしら?
生意気な小僧がでてくるが、こんな子供ならいらないと不快に感じたので☆3つ
キャベツ炒めに捧ぐ (ハルキ文庫 い 19-1)
主役は、ほぼ60歳の女性3人。東京の小さな町の商店街で、みなで惣菜屋を切り盛りしています。
惣菜屋にかぎらず家の中や野外など至る所で、様々な料理が、素材を変え、味付けを変えと登場し、常にいい匂いが行間から漂ってきます。(本の題名になっているキャベツ炒めは、ニンニクバターで炒め塩・黒胡椒で味付けと、読んでいるそばから作って食べたくなりました。)
惣菜屋に配達にくる米屋の青年というエッセンスも加わり、ありふれた日々の生活の描写なのに不思議と面白く、そこには平凡でも年齢を重ねたなりに背負ってきた人生があり、とくに「芋版のあとに」は好きでした。
最後は、心に晴れ間がどんどん広がっていくような気分になり、読後感がいい小説でした。
惣菜屋にかぎらず家の中や野外など至る所で、様々な料理が、素材を変え、味付けを変えと登場し、常にいい匂いが行間から漂ってきます。(本の題名になっているキャベツ炒めは、ニンニクバターで炒め塩・黒胡椒で味付けと、読んでいるそばから作って食べたくなりました。)
惣菜屋に配達にくる米屋の青年というエッセンスも加わり、ありふれた日々の生活の描写なのに不思議と面白く、そこには平凡でも年齢を重ねたなりに背負ってきた人生があり、とくに「芋版のあとに」は好きでした。
最後は、心に晴れ間がどんどん広がっていくような気分になり、読後感がいい小説でした。