かおす寒鰤屋 (ジャンプコミックス)
他のレヴュアーさんに触発されて、同じ小学生時代からの隠れファンとして一丁レヴューをものしたくなりましたので、書かせて頂きます。
この漫画は10話くらいで打ち切りでしたし、単行本を集英社さんがあんまり刷ってくれなくて、当時結構本屋さんを探して頑張ってゲットしたものです。今では懐かしい思い出ですね・・。
ふふ・・96年初版発行ですか・・レヴューにはすごく今更感がありますが、大河原さんは今『王様の仕立て屋』で売れておられるから(少年ジャンプでは受けなかった渋い大河原節が、大人の読者に評価されているのを見られて本当に嬉しい。涙。)いいですよね。ね。
この作品は、東京で骨董店「寒鰤屋」を営む主人公駆馬が、コインや鍔、古着、陶器、彫刻、絵画などの古道具にまつわる人間物語を一話完結式に展開するものでした。
全体のテイストは少年誌らしく時折感動ありの明るいコメディ風なんですが、扱うネタそのものが渋くてケレン味が薄いという、何とも堪らない世界観でした。失礼ながら、絵が物凄く上手いというのでもなくて、とにかくテンポと中身で勝負する作品ですしね・・。
しかし、大河原さんの醸し出す仕事人の気概というか矜持というか粋さというか、そういう地味だけれど深みのある味わいがクセになるのです。ファンは少なかったかもしれませんが、質的には濃いというか、大河原ワールドを愛する息の長いファンが多いのではと思います。
掲載誌が少年ジャンプなので、駆馬は武術の達人というバトル用設定があります。物語の中盤で寒鰤屋の居候になる天才陶芸家の少年大河も古武術が使えますし、流れの骨董売り(ヒロイン?)の麒麟ちゃんは忍者の末裔、仏師の長さんに至っては理由さえよく分からないけれど理不尽に強いんです(笑)。連載1回目から登場する憎めないヤクザの若旦那も準レギュラーキャラなのですが、彼は部下の数にものを言わせたり恐喝したりして愉快に寒鰤屋を振り回していました。
私は彫刻家の長さんがえらい好きでした・・。職人〜って感じで。虐められて自殺しようとしていた高校生を助ける話がまた、いいんですよ。伊藤若冲の掛け軸がからむのですが、私はここで若冲という画家を覚えましたねー。
駆馬のお父さん(考古学者)が出てくる回も好きでした。期待通りハチャメチャで図図しくてマイペースな人物で(笑)。
『王様の仕立て屋』で大河原さんファンになられた方、また骨董漫画に興味のある方などには、一度読んでみて頂けたら・・と思います。大河原さん独特の渋〜い職人ワールド、ぜひお楽しみください!
この漫画は10話くらいで打ち切りでしたし、単行本を集英社さんがあんまり刷ってくれなくて、当時結構本屋さんを探して頑張ってゲットしたものです。今では懐かしい思い出ですね・・。
ふふ・・96年初版発行ですか・・レヴューにはすごく今更感がありますが、大河原さんは今『王様の仕立て屋』で売れておられるから(少年ジャンプでは受けなかった渋い大河原節が、大人の読者に評価されているのを見られて本当に嬉しい。涙。)いいですよね。ね。
この作品は、東京で骨董店「寒鰤屋」を営む主人公駆馬が、コインや鍔、古着、陶器、彫刻、絵画などの古道具にまつわる人間物語を一話完結式に展開するものでした。
全体のテイストは少年誌らしく時折感動ありの明るいコメディ風なんですが、扱うネタそのものが渋くてケレン味が薄いという、何とも堪らない世界観でした。失礼ながら、絵が物凄く上手いというのでもなくて、とにかくテンポと中身で勝負する作品ですしね・・。
しかし、大河原さんの醸し出す仕事人の気概というか矜持というか粋さというか、そういう地味だけれど深みのある味わいがクセになるのです。ファンは少なかったかもしれませんが、質的には濃いというか、大河原ワールドを愛する息の長いファンが多いのではと思います。
掲載誌が少年ジャンプなので、駆馬は武術の達人というバトル用設定があります。物語の中盤で寒鰤屋の居候になる天才陶芸家の少年大河も古武術が使えますし、流れの骨董売り(ヒロイン?)の麒麟ちゃんは忍者の末裔、仏師の長さんに至っては理由さえよく分からないけれど理不尽に強いんです(笑)。連載1回目から登場する憎めないヤクザの若旦那も準レギュラーキャラなのですが、彼は部下の数にものを言わせたり恐喝したりして愉快に寒鰤屋を振り回していました。
私は彫刻家の長さんがえらい好きでした・・。職人〜って感じで。虐められて自殺しようとしていた高校生を助ける話がまた、いいんですよ。伊藤若冲の掛け軸がからむのですが、私はここで若冲という画家を覚えましたねー。
駆馬のお父さん(考古学者)が出てくる回も好きでした。期待通りハチャメチャで図図しくてマイペースな人物で(笑)。
『王様の仕立て屋』で大河原さんファンになられた方、また骨董漫画に興味のある方などには、一度読んでみて頂けたら・・と思います。大河原さん独特の渋〜い職人ワールド、ぜひお楽しみください!
王様の仕立て屋 8 〜サルトリア・ナポレターナ〜 (ヤングジャンプコミックス)
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・
冒頭から作風に似つかわしくない不気味な雰囲気を漂わせる表紙の男。
居る場所が「服飾学校」なんで、思い切りミスマッチなんですが・・・・、この不良塾頭が反発するもんだからせっかくの学校が学級崩壊。
遂には古臭いクラシックを辞めてモード界へデビューするなどと言い出し、ちょうどいい時にやって来たリッカルドと服飾対決に!
腕を認められれば「パリモード界への道が開ける!」と息巻くジョナタだが・・・・果たして?
今回は全編が「ジョジョ風味」となっており、女性陣は出番なしでございます。
そうそう、旧シリーズ全32巻から通算して40巻目でございます。
つくづく「初期の硬派路線」からの転換図って良かったなと。
冒頭から作風に似つかわしくない不気味な雰囲気を漂わせる表紙の男。
居る場所が「服飾学校」なんで、思い切りミスマッチなんですが・・・・、この不良塾頭が反発するもんだからせっかくの学校が学級崩壊。
遂には古臭いクラシックを辞めてモード界へデビューするなどと言い出し、ちょうどいい時にやって来たリッカルドと服飾対決に!
腕を認められれば「パリモード界への道が開ける!」と息巻くジョナタだが・・・・果たして?
今回は全編が「ジョジョ風味」となっており、女性陣は出番なしでございます。
そうそう、旧シリーズ全32巻から通算して40巻目でございます。
つくづく「初期の硬派路線」からの転換図って良かったなと。