地質学〈1〉地球のダイナミックス
応用理学(地質)の本質を知るために購入しました。
内容は,もちろん満足です。
これを技術士試験に繋げられるかどうかは,私の努力にかかっています。
広く深い理学的な視点で,物事を眺められるようになりたいものです。
どうもありがとうございました。
内容は,もちろん満足です。
これを技術士試験に繋げられるかどうかは,私の努力にかかっています。
広く深い理学的な視点で,物事を眺められるようになりたいものです。
どうもありがとうございました。
地質学〈2〉地層の解読
第1巻で地球の成り立ちを示してくれたが、本書ではいよいよ地層の形成とその変化のメカニズムについて知ることができる。
冒頭の砂丘の成り立ちと風紋のできる仕組みの解説では、フィールドワークと物理学、流体力学の組み合わせで直感のまちがいを論理的に指摘してあり、読んでいて明快で気持ちが良い。地形の形成が流体としての振る舞いで解明できることや、地層内での物理的な応力の解析、変性に伴う水の移動を化学的変化として分析するなど、門外漢からは単なる時間の経過だけが重要な要素と取られがちな本分野が、総合的な科学として見ることが出来て新鮮な刺激だった。
プレートの移動、長期間にわたる変形や熱による変性、さらに上層に降下する堆積物、これらの織りなす地層を解読して解きほぐしていく作業は非常に手間がかかることだろう。さらにそれを古文書からの事実調査や地球上の各地点での観察と照合し確認することで、地球の成り立ちとして再構成していくことは、学者から学者へのこれも悠久の営みだと言えるだろう。
第3巻「地球の歴史」でついに地球の全体像の変遷が語られるかと思うと、待ち遠しくてならない。
冒頭の砂丘の成り立ちと風紋のできる仕組みの解説では、フィールドワークと物理学、流体力学の組み合わせで直感のまちがいを論理的に指摘してあり、読んでいて明快で気持ちが良い。地形の形成が流体としての振る舞いで解明できることや、地層内での物理的な応力の解析、変性に伴う水の移動を化学的変化として分析するなど、門外漢からは単なる時間の経過だけが重要な要素と取られがちな本分野が、総合的な科学として見ることが出来て新鮮な刺激だった。
プレートの移動、長期間にわたる変形や熱による変性、さらに上層に降下する堆積物、これらの織りなす地層を解読して解きほぐしていく作業は非常に手間がかかることだろう。さらにそれを古文書からの事実調査や地球上の各地点での観察と照合し確認することで、地球の成り立ちとして再構成していくことは、学者から学者へのこれも悠久の営みだと言えるだろう。
第3巻「地球の歴史」でついに地球の全体像の変遷が語られるかと思うと、待ち遠しくてならない。
地質学の自然観
実にじみーな書名、じみーな表紙でほとんど目を引かない本ですが、中身は非常に濃厚。一読の価値ありです。地球科学の革命と言われたアメリカ発のプレートテクトニクス理論の洗礼を学生時代に受けた著者が、プレートテクトニクス反対一色の様相の当時の日本の地質学界の中でいかにプレートテクトニクスの勉強を続けたかについての学界内幕話が実に面白い! 「今だから書ける」というのはまさにこういう本のこと。
木村教授によれば、プレートテクトニクス理論の受容が日本では10年遅れたのは、地質学と地球物理の方法上の垣根を超えた総合によって生まれたプレートテクトニクスを理解することが、明治以来の日本地質学の伝統と新興の地球物理学の溝が埋まることのなかった日本の大学の構造では困難であったためという理解を提示しています。組織文化というのはつくづく恐ろしいものだと考えさせられます。
しかし、と木村教授は言います。日本ではプレートテクトニクス受容までの論争の過程でおこなわれた新たなデータの積み上げが、のちにプレート沈み込み帯などの研究において強みとなったプラスの側面もあったのだ、と。転んでもタダでは起きない、ということでしょうか。
木村教授によれば、プレートテクトニクス理論の受容が日本では10年遅れたのは、地質学と地球物理の方法上の垣根を超えた総合によって生まれたプレートテクトニクスを理解することが、明治以来の日本地質学の伝統と新興の地球物理学の溝が埋まることのなかった日本の大学の構造では困難であったためという理解を提示しています。組織文化というのはつくづく恐ろしいものだと考えさせられます。
しかし、と木村教授は言います。日本ではプレートテクトニクス受容までの論争の過程でおこなわれた新たなデータの積み上げが、のちにプレート沈み込み帯などの研究において強みとなったプラスの側面もあったのだ、と。転んでもタダでは起きない、ということでしょうか。