カラヤン/ワーグナー 管弦楽曲集/SACD
CD2枚分のワーグナー管弦楽曲集からパルジファルの第1幕&第3幕の前奏曲を除いた全曲が収録されています。特に、オケの各パートが良く鳴って堂々とした演奏を展開しています。また、ベルリンフィルの技術力の高さが聴き取れます。1960〜70年代のカラヤンとベルリンフィルの演奏には余り当たり外れが少ないと思いますが、この管弦楽曲集も例外ではないと思います。カラヤンがオケを牽引し集中力の高い演奏を繰り広げているのが聴き取れます。音質もCDに比べて解像度が上がったのと潤いのある音に蘇りました。強奏時の音の濁りもなく、充実した豊かな響きが再現されています。
ブラームス:交響曲第1番&第2番&第3番&第4番
ブラームスの交響曲1番から4番までの4曲をカラヤン指揮、ベルリンフィルでこの値段で手に入れることができるとはクラッシックファンにとってはとても有り難いことです。1番はベートーヴェン交響曲第10番と言われる有名な曲。特に私は、2番がお気に入り。ブラームスにとってはやや激しい曲調になっており、第4楽章ファイナルは気分も晴れやかに。
巨匠が愛したフェラーリ女優が恋したモーガン―あの時代を駆け抜けていったセレブリティと名車の物語 (SAN-EI MOOK)
「カーマガジン」をはじめ、さまざまなクルマ雑誌に執筆されている沢村慎太朗氏の新たな一面をみせていただきました。
書籍「スーパーカー誕生」のときはまさに超豪速球のストレートといった感じでうちのめされましたが、今回は良い感じ
のチェンジアップといった感じでますますファンになリました。
クルマ好きの男性はもちろん、女性が読んでも楽しめる内容ですね!
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
1962年9月ウィーンでの録音。リヒテルの西側デビューが1960年で、「幻の巨匠」の噂は西欧を走ったが、2年後、その評価を決定づけたのが本盤。カラヤンのバックで、いわばキラー・コンテンツのチャイコフスキーの1番を引っさげての登場だったので話題性は十分。付随的に、カラヤンは当時、ウイーン・フィルとの関係が冷えており、(実はかつてから相性のよい)ウイーン響を使っての演奏。これも「意外性」があって一層注目度を上げた。
個人的な思い出だが、中・高校の昼休みに毎日、このレコードがかかる。幾度も耳にした演奏だが、いま聴き直すとライヴ的なぶつかり感、「即興性の妙」よりも、リヒテルの強烈な個性と巨大な構築力を、周到に考えぬきカラヤンが追走している姿が思い浮かぶ。カラヤンはEMI時代から、協奏曲でもギーゼキングなどとの共演で抜群の巧さをみせるが、特に本盤での阿吽の呼吸は、ピアニストと共同して音楽の最高の地点に登攀していくような臨場感がある。けっして出すぎず、しかし背後の存在感は巨大といった感じ。だからこそ、リヒテルという稀代の才能の「衝撃」に聴衆の照準はぴたりと合う。これぞ協奏曲演奏の模範とでも言えようか。
名曲・名演の違いを探る!! CDでわかるクラシック入門
広上さんのことを知る者として、「ヒロカミが監修したクラシック本」に興味があり購入した。
内容は私のようなクラシック中毒者が読んでも、目からウロコの本である。
本書は、大きく2部にわかれており、前半は、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」をテーマに、クラシック音楽の魅力を伝えようと試みるものである。
「指揮者によって、同じ曲でもこんなに違う」ということを、2つの演奏で比較することに始まり、「運命」はこんな感じに出来ていると、作曲家の創意工夫をわかりやすく分析し、さらに、各楽器の用法の例まで紹介する。
若干駆け足ながらも、必要なポイントはおさえており、専門的なことまできちんとわかりやすく伝えるのに成功していると思う。
後半は、他の名曲をふんだんに紹介しつつ、ピアノの話やら、音楽の形式やら、記号やら、歴史やら、「よりクラシックが好きになるための、ちょっとした知識」を色々と取り上げる、通常の「入門書」のような内容。それでも、ヒロカミが絡むと、かなり複雑なことまで、面白そうに書いてあるから不思議。
難点をあげるとしたら…、付属CDの音源。
「運命」全曲が、モノラル録音にステレオ感を人工付加した「疑似ステレオ」で収録されていること。初心者に聴きづらいという配慮だとしても、この演奏ならモノラル盤のほうがより自然な響きが楽しめるのだから、結果的に「演奏の素晴らしさ」を損ねた音源を収録しているのではないか、と疑問に思う。
とはいえ、EMIの音源が使用されており、他の曲の演奏のチョイスは良心的で、それぞれの曲の良さを伝えることには成功していると思う。
通常の「入門書」では「まず聴くべき1曲」が絞れなかった人も、「運命」という絶好の1曲が選曲されていることで、迷わずに入門でき、逆にクラシックを長く聴き続けた人にも、改めて「復習」するのに役立つ、こんな本を、よくぞ出してくれたものだと感謝する。