ホワイトアウト [DVD]
初めて物語ホワイトアウトを知ったのはなにげなく聴いていたラジオだった。NHKのラジオドラマでいやはやひさしぶりに手に汗握った。すぐに小説を読了。おもしろい。これは絶対映画化すべきだと思った(爆笑問題の太田光もラジオの深夜放送でしゃべっていた)。で、じっさいに映画化。「紙芝居」と表現したのは平安堂系列のフリーペーパー「ナイスディクラブ」だったが、その通りだと思う。映画後半に向かうにつれてひどくなる傾向。ただし捨てておけないのは本物の雪。映画「シザーハンズ」で偽物の雪にショックを受けた人は多いはず。2003年1月4日民放で放送。久しぶりに見たらテレビのステレオ音声でもスピーカーマトリックスでサラウンド。ホールエコー頻出し美しい。名作映画までもう一息の惜しい作品。
マップスネクストシート⑮ (フレックスコミックス)
マップスも終わり方がうまかったけど、ネクストシートもうまい終わり方。
漫画は終わり方が難しいけど素晴らしい読後感です。
冒険SFって感じがいいです。
いろいろまだ描けそうなので外伝がでるといいなあ。
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人 (1) (角川コミックス・エース (KCA2-12))
クロスボーンガンダムの続編だが、間にスカルハートを挟んでいるのでそちらから先に読むことをお勧め。
やはり長谷川氏は漫画的作劇の手順をわかっているな、という感じ。
話運びがとても手馴れており、安心して読め、気持ちを盛り上げることができる。
クロスボーンに続き、ノリとしては忍者活劇モノに近いのだが、
タイトルどおり「七人の侍」的な要素も強く、ぶっちゃけ本編でもネタにされている。
また、裏表紙の仕掛けも憎い演出。(全七巻になるのかな…?)
F91や、クロスボーンガンダムの後日談であること、また、Vガンダムへと続く時代であることが踏まえられており、
宇宙世紀ネタが随所にちりばめられているのも楽しい。
スカルハート以降、富野氏がマンガ原作から外れており、
かなり長谷川氏の作風が前に出ているが、話は文句なしに面白い。
絵柄にかなり癖があるのも確かだが、それだけでこのマンガを切ってしまうのは勿体無い。
メカのフィギアやプラモ等がやや先行しているので、弄りながら盛り上がるのも。
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人 (3) (角川コミックス・エース 2-16)
彼らの壮絶な戦いもこれにて幕となりました。
もう、これ以上彼らが(無理な続編で)戦場に狩り出されることはないのでしょう。
そう思うと、多くの悲しみの上に成り立った結末に、安心と寂しさが心地よく染みてきました。
技や武器でなく、生き様、戦う理由のぶつかり合う、この巻での戦闘は終始とても重いです。
息が詰まる中、強く、儚く、輝いては散っていくいくつもの思い、命。
その先にあったものは・・・
戦う動機がはっきりしない、ハッタリやブラフを尊重しすぎて一貫性の無いシナリオやキャラといった、今時のドラマ作りでは味わえない、心地よい重みが本作にはありました。
映画のパロディ・オマージュを取り合わせながら、クロスボーンならではの話になったと思います。
最後に
鋼鉄の七人で、あの二人を戦いに巻き込まないでくれたことを、この場を借りて長谷川氏にお礼を言いたいです。
ありがとうございました。お疲れさまでした。