クラシック・ベスト・ヒットMORE100
楽曲が豊富でなかなか聴き応えのある一枚です。
有名どころが入っているのでクラシック初心者でも、なじめるとおもいます。
私はクラシック初心者なので、このCDで自分が好きなタイプの作曲家を探して、更にクラシックを深めていこうと思います。
結婚式を考えてる方にも、挙式の音楽につかえる曲が入っているので、選曲するのにいいかもしれませんね。
量子力学の数学的基礎
私が第一発目のレビューアーでしたので、詳しく書いてみました。
私はまだ大学1回生です。ですが、一応、力学・電磁気・熱学・統計力学を独学で学んだものです。このような立場からのレビューであることをご了承ください。
量子力学がまだ数学的厳密さを欠いていた時期に、ノイマンによって量子力学の数学がより厳密に書き直されました。この現場の当事者(ノイマン)が書いた量子力学のための数学の書籍です。
まず、書かれていることは、作用素・ヒルベルト空間がほとんどで、もちろん、量子力学の基礎(最低、朝永先生の量子力学1・2は読んでいること)がなければ意味不明です。つまりは、量子力学を学びながら読むというより、一通り量子力学の概略を学んで(上述の本などで)、数学的により深めたいなぁと思う。そのときに、読む価値のある本であるでしょうね。
量子論の観測理論も記述されております。。物理のことも当然、書かれてますし、量子力学の知識も必要ですから、物理屋で、数学が苦手な人にもこの本は読みやすい(厳密の連続ではないから)のではないかと思います。
量子力学を学ぶものなら(古典的な書物ながら)持っておかないと損かと思います。
念のため、目次を書いておきますね。
H. R. ・・・ヒルベルト空間 のこと
序論
一.序論的考察
1.変換理論の成立
2.量子力学の最初の定式化
3.両理論の同等性:変換理論
4.両理論の同等性:ヒルベルト空間
二.抽象ヒルベルト空間の一般論 ←結構、基礎的な事から書いてくれてます!おもしろそうです!
1.H. R.の定義
2.H. R.の幾何学
3.条件A.― E.についての補論
4.閉じた線型多様体
5.ヒルベルト空間の作用素
6.固有値問題
7.続 き
8.固有値問題への予備的考察
9.固有値問題の解とその一意性
10.ス プ ー ル
三.量子力学の統計
1.量子力学の統計的命題
2.統 計 的 解 釈
3.同時測定の可能性および測定可能性一般
4.不 確 定 性 関 係
5.命題としての射影作用素
6.輻射の理論
四.理論の演繹的構成
1.統計的理論の原理的基礎づけ
2.統計的公式の証明
3.測定結果から導かれる集団
五.一 般 的 考 察
1.測 定 と 可 能 性
2.熱 力 学 的 考 察
3.可 逆 性 お よ び 平 行 の 問 題
4.巨 視 的 観 測
六.測定の過程
1.問 題 の 定 式 化
2.合 成 系
3.測定過程の分析
※章番号は、本来はローマ数字ですが、文字化けするので漢数字にしました。
追記2010/09/22/1:33
だいたい、本書の内容をつかんできました。第2章3の条件A.-Eの補論ですが、これは本書の中でそれまでにAからおのおのR^0 R^∞空間についての定義がなされてきてまして(Aでは、Rは線型空間である。など)、そのことについての補題だと思われます。
あと、もう一つだけ。
この本は版が古いので非常に読みにくいです。ですが、その分味があるといえます。実際に大きめの本屋さんでみてみることをおすすめします。内容的にはそんなにむちゃくちゃ難しいって事もないですが、この版の古さ故、読みづらく、途中で投げ出しかねないからです。
「我が祖国」50年の歴史 プラハの春音楽祭 [DVD]
チェコの民主化をうけて亡命先から故国に戻り万感の思いを込めて「我が祖国」の指揮をする…。もうそれだけで、どれだけすばらしいかわかりますよね。音楽とドキュメンタリーを合わせたまるでNHKの番組を見ているような感じの作りでした。クーベリックがこの曲と祖国に対する思いを語るインタビューとゲネプロの映像、そしてチェコの美しい風景が折り重なってもう筆舌に尽くしがたい感動を与えてくれます。
囚人のジレンマ―フォン・ノイマンとゲームの理論
フォン・ノイマンの生涯と彼が創始したゲーム理論の発展を、米ソ冷戦の状況と重合わせて描いたドキュメンタリーです。
世界で最も頭のよい人物と評されたフォン・ノイマン。一度読んだ本は、諳んじることができたといいます。彼が設計したコンピュータの計算を、検算して確かめたのも、彼自身だったそうです。
ゲーム理論の基礎やその展開についても、解説がつくされています。ゲーム理論の入門書としても、十分役立つ内容でしょう。360ページと決して薄い本とはいえませんが、一気に読めます。
計算機と脳 (ちくま学芸文庫)
ノイマンが、なくなる直前に企画していた
講義用の原稿をまとめた本。
難解で読めないか心配があったけれど
読んでみるとわかりやすく
いたるところに洞察があって
凡人でもワクワク楽しめました。
前半は、計算機の仕組みを
ノイマン自身が説明します。
(現代の計算機はノイマン型と称される。)
当時も今も質的な部分は同じです。
素子性能はさすがに値が古いが
CMOS登場以前の時代の話ですから仕方ないと思います。
現代と用語が違うのもあって
多少知識がないと読みにくいかと思いました。
後半は、脳の仕組みを
神経細胞の電気パルスによる変化の仕組みを説明します。
説明の合間に計算機との比較をいくつかの観点から行いながら進みます。
最後の1節「数学の言語ではなく脳の言語」は
ハイペースでかかれているけれど
エキサイティングで、なにか真理を示唆しているのを感じました。
私達の知っている数学ではない
脳の体系にあわせた別な数学を予感しました。
序言、はしがき、訳注、解説が充実していて
読む助けになりました。