シュヴァリエ Vol.1 [DVD]
これは力一杯、自信を持ってお勧めできる作品です。
原作者による複雑なストーリー、キャラクター。
それを完璧に表現するproduction I.Gの力。
ストーリーの格調高さ、絵のクオリティ。
どの面から見ても妥協を一切していないのがわかる。
時は十八世紀フランス、ルイ十五世による栄光の時代。
主人公デオン・ド・ボーモンの姉リアが、死体になって発見される。
デオンは姉を殺した犯人を追いかけ、一つの殺人事件はやがて想像もつかなかった真実を暴くことになる……。
聖書の《詩篇》、《アナグラム》、そして《革命教団》と、宗教的な面を多様に表現しつつ、実在した歴史上の人物が織りなす群像劇、陰謀劇、覇権争い。『大人のためのエンターテイメント』として是非観ていただきたい作品。
幾多のことを経験しながらも、主人公デオンの願いはたったひとつ。
姉を殺した犯人を見つけ、嘆き彷徨い続けるその魂に冥福をもたらすこと。
なぜ、私の姉は殺されなければならなかったのか─────?
真実を掴もうと足掻き、翻弄され、かくて禁断の歴史が解き明かされる。
マルドゥック・ヴェロシティ 3 (ハヤカワ文庫JA)
マルドゥック・スクランブルの前日譚の最終巻。いよいよ、主人公、ディムズデイル・ボイルドの戦いが終わりを告げる。
カトル・カールとの戦い、仲間の裏切り、そしてさらにはウフコックとの別れ。マルドゥック・スクランブルにようやくつながる。
全編、血塗られた暴力に彩られているが、そこに潜む虚無感。単なるバイオレンスアクションではない。
第三作も出るようなので、期待したい。
それと、なぜかこの本は著者のサイン入り。お気に入りの一冊になりそう。
マルドゥック・スクランブル 圧縮 [DVD]
まず私自身、原作未読ですのでその点をご了承ください。
さて全3部作の序章となる本作ですが、長い原作を上手くまとめていると思います。
世界観の説明やキャラクターたちの紹介など「序章」としての役割も十分果たしています。
原作者の沖方丁氏が脚本を手がけていることが大きいのでしょうか。
ただ、やはり駆け足な感は否めませんでした。
これは尺の関係もあるので仕方ないのですが、登場人物の心情をもっと深く掘り下げてほしかったかなと感じます。
また絵柄もかなり凝った作りになっていますがもう少しシンプルでも良かったのではないかと・・・(この辺は個人差ですが)
カッコイイのですが、ちょっと見にくい気がしました。
とはいえ、まだ1章ですし期待できる要素も大いにありました。
今後の展開で評価も変わるのでしょうが、現時点では良作と言っていいと思います。
天地明察(1) (アフタヌーンKC)
原作は読んでいませんが、純粋に漫画として良く出来ています。絵は若干ラフな感じですが、全体に味があって良いです。バックや服装など、雰囲気作りが上手で、テンポもしっかりしており好感が持てます。ただ、表紙が良いので、もっと漫画本体も書き込んで欲しいと言う気持ちが出てきます。
数学漫画なんですが、難しい感じはありません。どちらかというと、そういうものに対する興味や、登場人物の気持ちが描かれていて、案外にわくわくしながら読んでしまいます。
2巻目も買います。期待しています。
マルドゥック・スクランブル 圧縮【期間限定版】 [Blu-ray]
私は原作の大ファンなのですが、良い映像化だと思いました。
特に「ブレードランナー」から始まった''サイバーパンク的な建物/小物'なんかの描き方は最高でした。「AKIRA」や「攻殻機動隊」の世界観に胸をときめかせたことがある人は、それだけで一見の価値があると思います。
そして期間限定版に付いてくる、ウフコック型USB。
頭を取ってUSBとして使用するこの付属品は、たぶん制作者の意図していないシュールさをもっていて、面白いです(笑)
ちなみにUSBの中には作品のキャプチャー画を加工した、壁紙のようなデータが入っています。
三部作の第一作目ということで、これだけなら☆4以上だと思うのですが……。
画質が悪いです。
再生中、ずっと青白い靄がかかっているような感じなんです。
これはBD、DVDということは関係ないことなので、もしかしたら演出の一環なのかもしれません。
だとしたら効果的とは言えませんね。作中の鮮やかな色彩が阻害されて、
「なんでわざわざ画面を汚くする必要があるのか?」
と、見ながらずーっと思っていました。
この画質、もしくは演出がなければ手放しでオススメ出来る商品なのですが……。