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現代思想2011年12月臨時増刊号 総特集=上野千鶴子 私は1970年代半ばにフェミニズムの洗礼を受けて以来、上野千鶴子さんの
圧倒的な知力と卓越したお話の巧さに魅了されて、学術誌や社会系専門誌に
書かれた物がまとまって出版された際には欠かさず読んできました。

私自身が社会運動に携わっていたことで、上野さんの発信する言葉に私の思いや
理想が重なって納得していたことを述懐します。
帯電話やインターネットがなかった時代、女性たちはそれぞれにコミュニティー
を形成する中で情報をやり取りして、上野さんは社会学者の立場から理論武装
する必要性を教えてくれた人でもありました。

上野さんの講演を聴いた方はおわかりになると思いますが、聴衆を引き込む
言語パフォーマンスには卓越したものがあります。
それはいろいろな対談でもいかんなく発揮されています。
本誌では小熊英二氏(社会学)と宮地尚子氏(文化精神医学)とそれぞれに
討議という形式で多くのページを割いています。

また、「上野千鶴子を語り尽くす」という座談会では、上野ゼミのOB・OG4人が
指導教官であった上野先生を縦横無尽に語っていて、教師としての彼女の日常
をとらえていて興味深く読みました。

昨年春の東大退官という区切りに際して、総勢50名近い多方面の分野の方々が
それぞれに自分にとっての上野千鶴子さんを語っています。
その中から詩人の伊藤比呂美さんが寄せた詩の一文を引用します。
 
 出会ったそのときからあたしはうえのさんをしんらいしている、ほんとである
 なにしろオーラがすごいのである、そしてエラそうなのである(原文のまま) 

情緒的な構成だけではなく、学術的資料が随所に掲載されているので上野さん
以外の著作を知る案内となり重宝します。
巻末には、1982年に「セクシィ・ギャルの大研究」で一躍社会に知られることになった
初著作から、最新の2011年「ケアの社会学」まで厳選した10冊を上野千鶴子の読み方
として詳細に紹介しています。
まだ一度も上野さんの著作を読んだことがない方も、適材適所の評者が解説をしている
ので、この中から興味ある本が見つかるのではないでしょうか。

誰もやらないことを最初にやる人は、どんな分野の人でも賛否両論の矢面に立たされます。
それを長く続けていくことは、凡人の私には計り知れない苦労の連続だった思います。
今回、現代思想の臨時増刊号で上野千鶴子さんの仕事の軌跡を知ることができました。
個人的な思いと合わさって大切な一冊となりました。

H (エイチ) 2009年 12月号 2009年 12月号 [雑誌] のだめカンタービレ」特集を目当てに購入しました。
これは凄いです!メインはインタビュー記事ではなく、写真になります。
この写真の数々が、非常に良い。正直、写真集レベルにクオリティが高いスナップが多数収録されています。
一雑誌に収録されているのが勿体ないぐらい、美麗なショットが満載です。

嬉しいことに、全ての写真が玉木さん&樹里ちゃんのツーショットです。
ビジュアルは完全な「千秋&のだめ」ではないのですが(玉木さんの髪型が、若干違うぐらい)、
ほぼドラマからそのまま抜け出て来たようなスタイルです。
テーマは「千秋&のだめのスペシャル・フォトストーリー in Paris」。
パリでの千秋とのだめの日常を追いかけた、フォトセレクションになっています。
(映画撮影でパリに滞在中の2人をシューティングして、撮りこんだ写真だそうです。)

まさに「一日デートに密着」という感じでしょうか。
天候には恵まれなかったようで、どの写真にも青空は見えないのですが、
真っ赤な傘で相合傘、カフェでお茶をする2人、フランスパンを片手に仲良く橋を渡ったと思えば、
手を繋いで階段を下り、古びた遊園地でメリーゴーランドの白馬に跨り肩を寄せ合う2人。
限りなく自然で当たり前のような日常を感じさせる、とても素敵な写真が満載です。
特に素敵なのが、トンネルの中で寄り添う2人。
後ろから捉えていて2人の表情は全く見えませんが、暗いトンネルの中、逆光で淡く白光りして
浮き上がったシルエットが素敵過ぎて見惚れてしまいます。まるでフランス映画のワンシーンのようです!

インタビュー記事は2Pのみで、2人の対談です。
足掛け4年もの間演じられてきた千秋とのだめの魅力について、2人が饒舌に語っています。
インタビュー記事はもとより、何よりも写真が本当に素敵なので、「のだめ」ファンの方に
是非とも手に取ってほしい一冊です♪

虹の歌集 歌唱力のある力強い女性歌手はたくさんいますが、彼女のような歌手は他にいません。どこまでも優しく、透き通るような歌声は、私達の心を動かす神秘の力を持っています。

英語曲のカヴァーアルバムも素敵でしたが、今日の日本には少なくなった、日本語の言葉一つ一つを大切に丁寧に歌っているのにもとても好感が持てます。彼女の初めての恋を詠う歌も、ちょっと背伸びをした少女の恋を思わせて可愛らしいです。シングル再録の「奇跡の星」は、シングルよりもより彼女の声質を生かしたアレンジになってます。

癒しを求める方は、是非手にとってみてください。


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