失われた愛を求めて―吉井和哉自伝
賛否両論のある内容と思います。
『面白い/つまらない』というよりも
『読んで良かった/読まなきゃよかった』みたいな。
「ここまで言っていいの!?」と心配したり、
「悪いひとだなあ!」とかドン引きしちゃったり。
そういうこともバンバン書かれています。
(もちろん暗い話だけじゃありませんよ)
それでも、吉井さんと彼の曲が嫌いになるなんてことにはなりませんでした。
むしろ愛しさが増したように感じます。過去に何度も救われたこともありますし。
「my foolish heart」という曲の歌詞に『ごめんなさい』と出てきますが、
吉井さん自身、この本を出すことで、様々の事に懺悔をしたかったのではないか、
とも思いました。とにかくオススメします。
PUNCH DRUNKARD TOUR 1998/99 FINAL 3.10 横浜アリーナ [VHS]
イエローモンキーの最も過酷で挑戦的なツアー、パンチドランカー
113公演の最終日を収めたこのビデオ。
いつもの色気などを気にせずに、シンプルな黒い服を着た吉井さんが
戦闘態勢で、熱く歌を歌う。
その姿は、正にフラフラになったボクサー。
ライヴの熱気がムンムンと伝わってくる、本当に熱いライヴビデオ。
途中、ツアー中に吉井さんが倒れるなどのハプニングがあったが、よく
最後まで演ってくれたと思う。
最後の吉井さんのMCは、あまりにも疲れすぎているのかボリュームを大
にしないと聴こえないが(笑)、その大変さがひしひしと伝わってくる。
あの時の挑戦的な構えと、このツアーで沢山身に付けた知識などを持っ
て、早くまたあの熱いライヴを魅せて欲しいと思う。
KING OF SONGWRITER~SONGS OF KIYOSHIRO COVERS~
スローバラードは民生のを音源化してほしかったな〜
YouTubeで何回聴いて何回鳥肌立ったことか…
槇原さんも声は素敵なんだけど…
ジプシー・キングス
一日の仕事を終え、自宅の鍵を回す。暗い部屋で手探りにテーブルランプを点ける。CDプレーヤーをオンにする。回り始める音と静寂の後で聞こえる一本のギターの音。それは音という無形の存在ではなく、一本の細いがしっかりと堅い物体のうねりにも例えられる。ジプシーキングスの夜の始まりである。
このグループの名を知ったのはテレビ「鬼平犯科帖」のエンディングテーマとして使われている「インスピレーション」を聴いた時である。人混みを一人で大股に歩く男の姿、がっしりとして男らしいが、同時に身体のあちこちに悲しみを滲ませている男の姿を連想させる。時折切ない旋律が、胸の奥をぐっと捕まえてくる。懐かしげで、抱きしめたくなるような、これは「ジプシーキングス」という一人の男、形ある固体の物語のようでもある。