あしたのジョー プレミアム・エディション(2枚組) [DVD]
漫画原作映画としては他とは比べ物にならないくらいよくできています。
山Pも大健闘ですが、特に伊勢谷の力石、香川の段平は原作を超えて、
実写映画の中で新しい生身のキャラクターを出現させています。
そしてなんと言っても日本映画でここまでできるんだ的ボクシングシーン
がいいです。VFXのできも良いのでメイキングが今から楽しみです。
ちばてつや--漫画家生活55周年記念号
ちばてつや先生がいかに偉大かは
作品を読んで知っていたつもりだが
この本は違う!
あのマンガ家たちが、ちば先生を神と崇めている
なんと、荒木飛呂彦センセまでもが寄稿している!メメタァッ!
ちば先生の構図と話の流れは素晴らしく
採録されているマンガの特に浅草寺へ出かけるくだりのラインが
完璧な構図と流れ。
すごすぎマス!
これを読み終わったあと、「おれは鉄兵」をイッキ読みしてしまったw
それほど、「鉄兵」は話の流れがスムーズで
流れるように読める。そこがスゴイ!
ママゴト 2 (ビームコミックス)
1巻から減速せず、抉られるような締め付けるような、愛、切なさ、そして面白さ、凄いです。母性ってこんなに溢れてくるのか。
そして、あああ、滋、そっちに救いを求めたか。
ちょっと違うけど、私自身の体験、母が宗教入信し、偏った愛情を求められるようになったことを思い出した。世の中とは自分たちを遠ざけ、学校行事も参加できず、流行遅れのお下がりを着て、ひたすら「良い子」に「救われる」ように… 母に神に愛され救われようと、必死だった、そして笑わなくなった。 きっと、母は、「ちゃんとした家庭」を作りたかったあまりに…
大人になって家を出て酒も飲んで犬も飼って色々克服してしっかり社会人になりましたが、未だに自分に問題が起こると、母子の関係に起因していることを痛感します。子供を産み育てることをどこかで拒絶してる。なでなでや抱きしめ、まだ初級です。。。
純粋に親子だけなら、愛があれば良いのに、この世間が絡むと歪んでしまう… どうか鬼だらけではありませんように。
映子(とぺー)、どうか、タイジ親子を救って…!
そんなにええこじゃなくてもいいんだよ〜!楽しいのがいいんだよ〜!!
PARマンの情熱的な日々 漫画家人生途中下車編
最高です。
藤子A先生の魅力についてなかなか説明できませんでしたが、今回の本ではっきりしました。
その魅力は文章です。「愛しり…」もそうであるように最近の作品によく表れていると思います。
読んでいてほっとするというか、本当に読者を飽きさせません。今まで人に「藤子A先生はすごい」
と伝えやすい人にしか言っていませんでしたが、その説明もあいまいで「絵がなんとも言えなくいい
だよ…」とか「最終回がへたなんだけど、そこがなんとも言えなくいいんだよ…」なんて言葉ばかり
でしたが、これからは自信を持って大好きな漫画家と言えます。
晩年になって「大化け」(言いすぎかな?)した巨匠と言えるのではないでしょうか?
シャーロッキアン!(2) (アクションコミックス)
シャーロッキアンという人種をあたたかくなつかしくとらえた連作で、正典の矛盾にかかわる謎を、現代の人間ドラマにからめて提示し、そして解釈とともに、ドラマも暖かく結ばれます。シャーロッキアンなら、そしてそうでなくても、読めばホームズ世界の魅力にとらえられることは必至。
この巻では、「マスグレーブの王冠」をとりあげた話に泣かされました。青年が出征前におさななじみの少女に託していった謎のメモ。彼は、敵性国のイギリスの翻訳文学「シヤロツク・ホルムス」の愛読者でした。連綿とうけつがれる日本のシャーロッキアン魂・・・ちなみに加藤朝鳥訳のこの本、名前は知っていましたが、いつかぜひ読んでみたいと思います。
それにしてもシャーロック・ホームズほどひとびとに愛されてきた探偵はほかにいないのではないでしょうか。作中には、本を読んで新たにシャーロッキアンになったひとたちも登場し、もと警官だった老人が「最後の挨拶」に発憤して、通り魔事件の犯人を捜して街をパトロールします。息子である警官はそれを馬鹿だというのですが、愛里はこう言って反論します。
作り話に夢中になるのは馬鹿ですか?
物語を読んで登場人物に共感したり・・・行動を起こしたりするのは馬鹿なんですか?
フィクションのくれる力とはまさにそこにあるのだと思うのですが、中でもホームズ物語をすべて事実として受け入れ、ホームズと共に生きてゆくひとたちは、どれだけ多くの力をもらっていることか。シャーロッキアンとは、本を愛しすぎ、ホームズを好きすぎるひとたちで、それが現実の世界を生き抜く力にもなっている(わたしも少しそうです)。
この二巻は、一年前になくした妻のことを忘れられない車教授が、しだいに愛里に傾いてゆく自分の気持ちに気づき、まさにヴィクトリア時代の紳士のように踏みとどまろうとするドラマティックな流れももっています。
風貌もホームズを彷彿とさせる彼のストイックさも、このシリーズの大きな魅力です。
愛里に近づく若いシャーロッキアンの青年もあらわれ、三巻がどうなるのか待ちきれない思いです。