下流の宴
ああ、上流階級の人達は「庶民」に対してこういう感情で接していたのか、と。
それが一番の感想。
確かに面白くて最初はどんどん読み進めていたのですが、だんだん不快な気分になってきて一度読むのをやめた。
この小説の中では金、家柄、人の格などが人の価値基準として語られていて私にとっては結構アクが強かった。
少なくとも読んで心温まる小説ではなかった。
それでも、日本に存在する格差や、親世代と子世代の価値観の差など実際に存在する事実がうまく捉えられリアルに描写されていて面白いとは思った。
でも読後感悪いのでもう読みたくない。
下流の宴 DVD-BOX [DVD]
元宝塚の黒木瞳さんが好きで購入しました。
さすがに演技が上手い。おもしろく、そして感動する作品でした。
下流だと馬鹿にしていた息子の彼女が医者になって上流へという
奇想天外な設定が実におもしろい。
それと、出番は多くは無かったがNHK大河ドラマ「江」で豊臣秀頼役を好演した
太賀という俳優も良かった。主人公の女性の弟役だが芝居が上手い。
沖縄弁が独特の雰囲気で良かった。
誰がために鐘は鳴る(初回限定盤)
「誰がために鐘はなる」
これはもう、音楽全般にいえてしまうことなんだけれども、結局はどうしようもない現状を言葉巧みに操ってる歌です。
そりゃあ分かってんだ。明日は来るって。分かってるからこそ暗い顔して疲れた体引きずって荒れた社会を這いずり回ってる。
「希望はある」なんて優しいことばに苦笑いしながら勇気もらって。もうみんな分かってると思うんだ。
だからどうにかしなきゃいけないんだけど、本当に分からないのはそのどうにかする方法だったり大まかな道筋なんだよね。甘えだっていわれてしまえばそれまでだけども。
高橋優には、それをでかい声で歌える力があると思ってたんです。「僕らの平成ロックンロール」でそう思って期待してたんですけどね。
直線的な言葉ででかでかと語ってくれんだってすごく勇気もらったのに、少しずつ道がそれて来てる様に思います。
こういうのって、依頼されて作られるんだって初めて知りました。
ドラマは見てないし、そのせいで本質的なモノを得られていないのかもしれないけれど、もしそうならずるいなぁ。
「花のように」
こっちは結構好きです。
すっと頭に入ってくるし、その上自分もやってるなぁって共感。。。
メロディーも楽しいし、それに反して歌詞はちょっと哀愁を帯びてたり。
辛い事ばっかだけど、めげずに前向いて「やったる!」って。
ルンルンを買っておうちに帰ろう (角川文庫 (6272))
林真理子が世に出てきたのは、このエッセイ集がきっかけだったと思います。
今では珍しくないけど、当時、ここまで赤裸々に自分のことを
語った女性のエッセイはありませんでした。
スキキライをはっきり言い、自分を飾らない語り口は今読んでも痛快です。
最近の文芸ものしか読んでない読者は、ちょっとびっくりしてしまうかも
しれませんが、林真理子の原点の作品としてぜひ読んで欲しいです。
私のこと、好きだった?
林真理子さんの新刊です。
さすが林真理子さん!
この手の女性心理を描かせたら本当に上手い
飽きる事無くあっと言う間に355ページ読み終える事が出来ました。
ミズホテレビに勤務する柳沢美季子は42歳
「アラフォー」と世間では言われる年頃の女子アナだ。
親友の美里は結婚・離婚そして病気と人生を歩んで行き
そして当の本人も仕事・恋愛・結婚・出産等の壁に真正面からぶつかりそして選択して行く。
凡庸なテーマでありながら全く飽きないのは、女子アナの世界がかなりリアリティに描かれていたり
女性心理がイジワルな程、正直に描かれているからかもしれない。
読後感も良く、文句なしに面白かったです。