ソウルフルな経済学―格闘する最新経済学が1冊でわかる
ポップなタイトルと装丁の本ですが、中身はここ20年ぐらいで躍進している最新の経済学を紹介しています。
経済学の世界での新たな動きは、行動経済学や進化経済学等を少しかじっていましたので多少は知っていたのですが、経済学の革新がそれだけではなく、かなり大きく動いていることを知らされました。
1000年以上にわたる経済統計データの収集といった地道な作業と、コンピュータの駆使という最先端技術の活用、また実験経済学といった手法の発達、そしてこれまでの主要な経済モデルとの融合があいまって、既存の経済理論の修正を含めた新たな発見が生まれているようです。
また、経済学の領域を超えて、心理学や脳科学・神経科学や社会学、政治学、文化学などの関連する領域の知見を受け入れ、取り込みつつ、既存の経済学との接点を見出し、融合しようとしています。
更に、これまで静的といわれてきた(というよりも時間軸のある瞬間だけを捉えてきたのでしょうけれど)経済学に対して、本書は複雑系理論や進化理論の知見を活用して動的な経済学に仕上がっています。
そのうえで、経済成長、貧困解消、人の幸福といった社会における重要な課題をテーマに掲げ、上記の知見を駆使して解決方法を提示しています。
これらによって、主義・思想ありきの科学とはいえないこれまでの経済学が修正・淘汰されていくだけの適切かつ力強い経済学が提示されています(実際には主義・思想ありきの経済学は早々なくならないとは思いますが)。
あと、参考文献もしっかりと掲載されていますので、更に興味のある方にも親切なないようとなっています。
なお、表現が平易ですのでわかりやすいのですが、本書で採用されている知見について多少の知識がないとなかなか読み進めることは容易ではないと思います。
これから経済学を学ばれようとされている方にとっては最初の1冊として、また知識の拠り所として有益な本だと思います。また、既に経済学の世界にいる方にとっても更に経済学を役に立つ学問とするための研究に向けての良書だと思います。あと、ビジネスに携わる方にとっても世の中の見方を豊にするためには格好の書籍だと思います。
超訳百人一首 うた恋い。ドラマCD
声優さんたちはキャラのイメージに合ってると思いました。
陽成院とやすこの二人はとっても好きだったのでイメージとかけ離れすぎてたら嫌だなあ…と思ってたのですがとってもよかったです。ホントにぜひあの2巻のDVDのに声をつけていただきたい…
キャストトークはうたを一句ひとりひとり考えて読んでいて皆うまくてすごいなあと思いました。
ひとつ残念なことが!藤原義孝のお話が好きで人気もあると思ってたのですがこのドラマCDに収録されていなくてショックでした。
義孝の声が聴きたかった…、
でも相手の女の人と話すシーンは最後しかなかったしCDにするのは難しかったのかな?と勝手に納得することにしました。
うた恋い。が好きな人にはぜひ一度聞いて欲しいです。
東日本大震災 復興への提言―持続可能な経済社会の構築
震災後ほぼ1カ月経過した時期に識者によって書かれた様々な論考を集めたもの。
時期が時期だけに、多くの著者が未曾有の大災害を前に見えない不安感に覆われていた当時の緊迫感が伝わってくる。
とはいえ、5カ月経過した今も人々の不安感が落ち着いてきたのみで、復興への青写真は何も描かれてはいないに等しい。そう言う意味では、本書の様々な提言は現時点でも検討に値するものが多い。
いろいろな意見がある中で、本書で共通するキーワードは、宇沢弘文教授の「社会的共通資本としてのコミュニティ」である。
復興は中央で作るのではない。
もっと、地域の声に耳を傾けたい。
ふるり [DVD]
正社員就職という「夢」に破れ、派遣社員として平凡な生活を送る、千奈津(小山田サユリ)
そして突如現れる不思議少年(本郷奏多)との「夢」探しの物語。「夢を見る事、夢を見続ける」大切さ
人生において大切なモノは何なのかを問い掛けられる素晴らしい「ハートフル・ムービー」だと思います。
映画、DVDでめったに涙した事ない私もラストシーンはちょっと「うるうる」してしまいました。
ネタバレ起すとこれからご覧になる方の楽しみが半減してしまうと思うので、映画の内容はこの位にします。
この商品ページには「117分」の収録時間が表示されていますが、
「ふるり・映画本編は、91分」です。それでも内容は濃いですし、
逆に飽きずに、見やすく、構成された本編だと思います。
特典映像というのは「ふるり・劇場版予告・1分」
「とべないとり」という、中国、韓国、台湾なのかの短編映画が「25分」収録されています。
ここからは「本郷奏多」君の大ファンとしてミーハーな話題をさせて下さい。
私は「奏多」君の公式HPを毎日見ていますが、このDVDの発売予告もありませんでしたし
出演履歴(プロフィール)にも記載されていませんでした。
この映画は「奏多」君が「スターダスト」に所属する前に撮影された映画なのでしょうかね?
「奏多」君の若い頃の作品を今思い浮かべてみると、映画「ヒノキオ」や
「神木隆之介」君と共演した、TBS・ドラマ「あいくるしい」が思い浮かびますが
その頃よりも”ずっと”若い「本郷奏多」くんです。変声期途中という感じで声が少し高いです。
こんな素晴らしい映画があった!!眠っていたなんて大感動です!!
出演シーンも多いので「本郷奏多」君ファンの方でしたら間違いなく楽しめる!!「映画・ふるり」です。
ドラッカー先生の授業 私を育てた知識創造の実験室
著者でかつクレアモント大学院 エクゼクティブ向けマネジメント博士コース 卒業一期生の
一人であられるウィリアム・コーン博士を通じて、
これまでの出版された書籍とドラッカー先生の間を繋ぐ行間
---息遣いと熱意、そこに至る思いを垣間見ることが出来ました。
もうドラッカー先生の授業を受けることは決してできない叶わぬ夢ですが、
でもこうやって、本書を手にできたことを幸せに思います。
本書では、「将来は予測できないが切り開くことはできる」をメッセージとして
リーダーシップの「育成」にフォーカスされていると思います。
特筆すべきは、「知識のなさを逆手にとって問題に挑むべき」を前提とした
「(白紙の段階から検討するとしたら、この事業に参入しますか」
「この事業をどう扱うつもりですか」
この本質をついた2つのドラッカー先生らしい質問は印象的でした。
また、戦略リーダーは・ビジネス・本業とは縁のない専門分野を含めて
2つ以上の分野で得意分野をもつ必要があるとも説いています。
・(これを通じて)戦略的な発想と行動を身につけること
・自分の得意分野とは異なるものも含め、多数の分野を束ねるために、
より複雑な状況に対応できるようにすること
さいごにまとめると、著者・コーン博士は、
ドラッカー先生の「将来は予測できないが切り開くことはできる」の教えを
読者なりに自分のものにして、歩み出して欲しい。
先生からの伝承された思いを感じました。