グレート・パリ・コンサート
74年に亡くなるまで前進を止めることのなかった、デューク・エリントンの63年のパリでのライヴ。実はこの時期のライヴ音源の多くがCD化されているがが、本作が内容的に最も充実している。
最大の聴きどころは、アナログ盤のA面に相当するTRACK1から6。デュークの長いピアノソロから一転、バンドを呼び込んで「これぞビッグバンド」のアンサンブルが咆哮する1から2、ジョニー・ホッジスの円熟のプレイが美しすぎる3、4、5、特に4の「STAR-CROSSED LOVERS」はオリジナル演奏を凌ぐ、というよりは本TRACKが最高の出来と思われる。そして再び怒涛のアンサンブルにしびれる6。
DISC2にボーナストラックがタップリ付属しますが、まあ、参考程度ということで。音質はオリジナルアナログ盤には敵わないので、オリジナル盤をお持ちのかたは、気軽に再生できる影武者的存在としてこのCDをお求めください。
レベッカ [DVD] FRT-001
第二次世界大戦下の欧州を離れてヒッチコックが米国に渡って撮った第1作で、アカデミー作品賞に輝いた作品。前半と後半で映画のトーンが変わる。
前半は英国の広大な寒々しい屋敷で、ジョーン・フォンテイン演じる米国人の若妻(ローレンス・オリヴィエ演じるマキシムの後妻)が、前妻レベッカの幻影に追いつめられるサスペンス劇。カメラが門の柵の間を通り抜ける有名なオープニングで我々を驚かし、冷やかな使用人を率いるダンヴァース夫人役のジェディス・アンダーソンの無表情の演技が素晴らしい。フォンテーンとアンダースンの作りだす若さと老練、衣装・髪(フォンテーンは金髪だが)の白と黒の対比が白黒映画によく映える。
後半は一転してカメラは屋敷の外に出て、ミステリー&法廷劇になるのだが、こちらはち謎解きが強引な印象を与える。ヒッチ映画としては普通のレベルだろう(並みの凡作以上ではあるが)。勿論私は異様な雰囲気に若妻が飲み込まれそうになる前半の方が好きだ。
ところで、前妻はレベッカと呼ばれるのに、後妻は名前で呼ばれることがほとんどない。過去の人の方がリアリティを感じさせる点に、いくつかのヒッチ映画作品に共通する面白さがある。
ザ・ポピュラー・デューク・エリントン
自分自身もこれを一番最初に買って聞いた。
感想は「まぁ、こんなもんだろう」という感じで
可も無し不可も無し。ビッグバンド初心者ですから
そんなものですよ。そんなに何回も聞くものでも無し。
ずーと放って置いて、モダンジャズにのめりこんで
行ったのでした。それからウン十年過去の時代の
エリントンから遡ってまたこの「ポピュラー」に
たどり付きました。なんと新鮮で新しい感覚が
吹き込まれているのでしょう。改めて感心しました。
ですから、決して初心者向けでは無く、酸いも甘いも
噛み分けたジャズの達人向けとも言えるのでは無いで
しょうか。
Dispatches from the Edge: A Memoir of War, Disasters, and Survival
CNNを観る上で重要な本です。クーパー氏のこれまでが告白されています。氏のこれまでを知りたい方は、ご一読をどうぞ。