前に進む力
成功するためには強く想うことだと多くの啓発本に書かれるように、ハードルを超えるためには強い精神力や行動力が必要だと私たちは思い込んでいます。
この本では、ダグラス・パーヴァイアンス氏の生き方が、決してその継続による成果ではないことを教えてくれます。
「完璧じゃなくてもいいから、前進しよう」「人生は設計できないから面白い」など、私たちの日常とごく近い世界でのできごとが、ことばのエッセンスとしてあふれています。著者の跡部徹氏はエッセンスの抽出に注力し、決してすべてをまとめず、話者のダグラス氏の生き方を平易に伝えることに努めている点も、とても評価できます。ガツガツしなくとも、人生にはいろんなチャンスにあふれ、穏やかに前に進むことでいろんなめぐりあわせが自分をつくる。そんな受け止め方ができる良書です。
スーパー・トロンボーン
確かにフロントがTbのみ4人なので地味に聞こえますが、これが逆に良く、Tbだけで演奏するとてもきれいなハーモニーをたっぷりと楽しむことができます。今田勝、守新治のトリオにパーカッションが入り、歯切れのいいリズムセクションで、「コルコヴァード」や「スプリング・オブ・ドリーム」などはとても快調な演奏となっています。
昔、Tbのレコードばかりを聞き漁っていたときに、このレコードを、偶然、今は無き渋谷ヤマハ楽器(道玄坂)で見つけ、ずいぶんと聴いた思い出があり、最近、CDで出ているのを知り懐かしくなりました。
ソウル・トロンボーン
過去に再発された旧盤のように、
恐ろしく馬鹿馬鹿しい値が付く 前にゲットする価値は充分にある。
ま、それはともかく、フォーマットは彼の就職先のメッセンジャーズと全く同じ3管だが、
サウンドは似て非なるもの。メッセンジャーズ特有の、がさつな所(ゴメン)が皆無。
誰が演ったかは不明だが、アレンジのセンスが抜群。
3管アンサンブルがまろやかで、優しい。これがいい。
いかにもトロンボーンが主人公であるかのような。
ハバート(tp)にしてもヒース(ts)にしてもウォルトン(p)にしても我を捨てて、
ハードバッパーに徹しているのが微笑ましい。
そして、例によって下腹にズッシリと響く、重厚低音フラー。
金管でありながら、メリット(b)のアルコに負けない、木の温もりを感じさせてくれる「ソウル・トロンボーン」に乾杯!