最後の忠臣蔵 (角川文庫)
途中我慢して読み続けなければならないかと思うよな単調なところもあったけど、とても感動して歓喜して高揚した気分になり、涙が流せる作品でした。これを読んでからDVDの映画作品を見るべきです!!
四十七人の刺客 [DVD]
×「義士」 ○「テロリスト」
×「討ち入り」 ○「やくざの出入り」
×「忠臣蔵」 ○「吉良義央殺人事件」
×「時代劇」 ○「やくざ映画」
そう割り切ることができるのであれば、この「四十七人の刺客」はたいそう面白い映像作品といえる。市川崑監督が「溜息が出そうな物語」を「鳥肌が立つほど美しい映像」で巧みに描写している問題作。
池宮彰一郎の原作があまりにも素晴らしいので是非とも書籍でもこの作品を堪能していただきたい。
毀誉褒貶が激しいようだが、私は中井貴一の外連味たっぷりの怪演が好きである。きもい。
最後の忠臣蔵 [DVD]
上川さんと香川さんにハズレ無し、でした。盟友であった二人が、それぞれ密命を受け、別々の運命を辿り再会した時、その真実が語られます。「何故自分が…」という問いに、思わず同情してしまいました。
遁(に)げろ家康 (下) (朝日文庫)
家康の生涯を描いた作品は極めて少ないが、本作品は簡潔にまとめてある。やはり山岡荘八作品には及ばない。確かに家康の人生は遁げに終始していた。それが長い時間をかけた天下取りに結びついているといえる。家康のつぶやきが現代風の口調になっているところが多少気にかかるがやむを得ない。歴史小説268作品目の感想。2010/07/10
平家 (1) (角川文庫)
「源氏と平家」というと,どうしても源氏サイドから物を見がちであるが,本書は,平清盛を一応の主人公として,平家の側から見た歴史を描いている。
こうして,平家サイドから時代の動きを見てみると,単純な源氏対平家の争い,というのではなく,後白河法皇,天皇を擁する藤原官僚,必ずしも清盛の意に唯々諾々と従うわけでもない平家一門,といった多層的な権力争いが浮かび上がってきて,なかなか面白かった。
ただ,池宮には,時代小説を書いているのに,現代的なテーマをストレートに持ち込んで,図式化した世界を作り上げてしまう,という難点がある。
本書でいうと,清盛を,「藤原官僚を打破して,真に納税者のためになるような社会を作ろうと夢見た,改革者」という風に描いている。小泉純一郎をモチーフにしたのか?
これはいくらなんでも無理があろう。
せっかく面白い視点を設定したのに,全体が作り事っぽい印象になってしまい,残念だった。