Frankie Say Greatest Videos [DVD] [Import]
'80sファンには待望のFGTHのPV集が、20年以上の歳月を経てようやく発売。
今まで企画モノPV集でしか見れなかったが、漸くバンドの作品として発売されたことに感謝。
まずは#Relax。3バージョンもあったとは知りませんでした。
昔、Sony Music TVで見ていたLaser versionのイメージが強く、オリジナルバージョンのゲイカオス風は結構衝撃的でした。
#Two tribesも強烈に記憶に残っているPV。ブレジネフ(?)とレーガンの乱闘。
確か当時BBCで放送禁止になっていたような記憶があるのですが。
この2曲は今聞いてもその煽動的なアレンジが新鮮ですね。特にベースラインが。
そこにHollyのあの声とアクションが乗っかるともう陶酔のFGTHワールドへと。
後半のニューremixは今風の単調なビートでFGTHの迫力というか凄みが消えてしまっているのでいらないか。
#Warや#Born to runのPVは無かったっけ?
Welcome to the Pleasuredome
久しぶりに聴き直して改めて思ったこと。「やっぱり、しょうもないアルバムだなあ。」と。
一応代表的なシングルヒット4曲は入ってるけど、"The Power Of Love"以外はシングルとは別バージョンで。"Two Tribes"はこのアルバムバージョンがベストだと思うけど、"Relax"はシングルバージョンの(move)の方が全然いいし(アルバムバージョンの(come fighting!)のリズムトラックのパシャパシャした感じとボーカルのエコーが気持ち悪い)、"Welcome To…"はシングルのミックスに較べてベースが弱い。おまけに長いw。穴埋め的な4曲のカバー曲。シングル以外のオリジナル曲でまあ聴けるのは"Krisco Kisses"と"The Only Star In Heaven"くらい。この2曲は独特の「キャムプ」で下世話なノリが、PSBやErasureとかの他のゲイ寄りのアーティストにはない持ち味で興味深い。同じリヴァプール出身のデッド・オア・アライブを彷彿とさせるような。「儚げで耽美的な精神性」ではなく、あくまでも「フィジカル」で「セックス好きな身体」から発せられた音というか。
出た当時は音楽性云々ではなく、サウンド面で注目された作品だった。つまり「サンプラー」を駆使してロックとダンスの融合、バンド演奏のダイナミズムを活かしながらオーケストラヒットやゴリゴリしたシンセベースで色づけしていかに「過激」な音を演出するか、みたいな。でもその手の手法はあっちこっちで真似されてあっという間に「消費」されてしまった訳で。その後ハウスやテクノの文脈でアナログシンセの音の良さが復権しただけに、この時代特有の「デジタル」な音の感触がノスタルジーを喚起させる(もともとはすごく「未来的」な音、だったはずなのに)。
個人的にフランキーはあくまでもシングル・バンドだと思っているのでベスト盤の方をよく聴くし、ボーナスディスクの中身についてもデモ音源とかじゃなくオフィシャルにリリースされた中でレアなものを拾い上げて欲しいと思っていて。その意味では"Relax"のカセットシングルの音源やギリシャ限定プロモ12インチの音の収録はそれなりに嬉しい。肝心の中身は…だけど。でも、"Two Tribes"の(surrender)や(We don't want to die)、"Welcome To…"の(Tribal/Urban mix)とかのサルベージを優先して欲しかったな、と。既にCD化済みの音源とは言え、せっかくのリマスター再発なのだから。あと、"Relax"の(The last seven inches!) こと(warp mix)も。