オーディンスフィア PlayStation2 the Best
前作「プリクラ」の大ファンだったのでプレイしました。
こちらも期待を裏切らない良作でした。
個人的な印象は「とても誠実な作品」という感じでした。
出尽くした評価だと思うので軽く触れれば、美麗なグラフィック、細かい演出はやはり素晴らしく、製作者の愛情を感じます。
ストーリーも綺麗に纏まっていて、神経を使って作られたんだなと思います。
そして、それを多くの人にプレイしてもらいたい、という思いが感じられます。
それを一番感じるのが、アクションの苦手な人もプレイできるように作られたシステムバランスです。
基本的に同じマップで、同じ敵が出るため、数をやれば敵の攻撃パターンにも慣れるし、各キャラのコマンド入力もほぼ共通していて分かりやすいです。
大量の敵もボス戦も、難しいコマンド入力などしなくてもアイテムやスキル(魔法のような物)でなんとかなり、やられてしまったら何度でもコンティニューでき、どうしてもクリアできなければレベルを上げて力をつければOK。
アクションが出来なくても大丈夫、という方向にはかなり親切設計だと思います。
そしてこの部分が、逆にアクション重視のプレイヤーが不満を覚える要因になってしまったのではないでしょうか?
私はアクションは「そこまで苦手ではないが、そこまで得意でもない」というどっちつかずのプレイヤーなので、多くの「アクションがワンパターン」等の評価は、目にするまで気づかず(笑)、でも目にしたら「…そういわわれば」と感じました。
おそらく、プレイ中はアイテム作りや食事の方にハマっていたから気づかなかったのではないかと思います。
このゲームはアイテムが非常に重要になってくるのですが、限られた所持数の中で、どう作り、どう使うか、その「アイテムを駆使する」感が好きでした。
また食材を持っていって調理してもらい、食べることでHPの上限が上がっていきます。これも個人的にとても好きなシステムで、新しいアイテムのレシピや食事メニューが追加されるのが楽しみだったため、各章をクリアし続けても「ワンパターン」「作業」と感じなかったのではないかと思います。
しかし、アイテム等を駆使するのではなく「コンボを駆使してクリアしたい」「アクションで爽快感を得たい」「さまざまな局面を技術で切り抜けたい」というアクション志向の方は、同じ敵、同じアクションでは飽きるのも無理ないことと思います。
もし今作に、各キャラごと固有のコマンド入力技なども存在し、それらも章を進むごとに増え、マップも敵も新しい物が追加され、なおかつコマンド技を使いこなせなくても(アイテムやスキルだけでもなんとか)クリアできるバランスのままなら……。
さらに名作の呼び声高い作品になっていたのではないでしょうか?
どのゲームもそうかも知れませんが、このゲームは特に、どこを重視するか、何にハマるかで評価がかなり変わってくる作品ではないかと思います。
アクションを求めると不満が残ってしまう感は否めません。
そうで無い方には、少なくとも良作だと思います。
最後に個人的な願望・プレイ中気になった点として、1番はやはり処理落ちの酷さです。でもこれはハードが変われば普通にクリアするかも知れません。
またアイテム作り・食事好きとしては、もっとレシピのアレンジがあればとか、「こんな利鞘の悪いメニューを食べ続けたら、こんなメニューに化ける」要素とか、店のメニュー全部を食べると隠しメニューが…などの遊び要素があるとさらにコンプリート魂が燃えたかなと思います。
アイテムも基本1人目のキャラをクリアすれば出尽くすので(あとはメニューやレシピを入手して「作り方」を覚える)、ゲームが進むごとに新しいアイテム、使い方の広がりが出ればなお良かったかも知れません。
あるいは、やっぱりプリクラのような自分で調理する楽しさもあると、喜びが広がったなあと思います。
ぜひ次回作があれば、引き続き期待したい作品です。
「オーディンスフィア」オリジナル・サウンドトラック
崎元氏、岩田氏、金田氏、上原氏ら複数の作曲者による音楽はは互いに個性がぶつかり合っているのかと思いきや見事に調和されていました。
OPからEDまで美しい曲が多く、さらにボーナストラックとしてオーケストラ版まで収録されているのが見事です。
絵本のような世界観を表現した音楽は幻想的で、どこか儚い雰囲気に仕上がっています。
「死の国の戦闘」のような静かな曲から「恐怖と勇気」「暗黒の王子」のように奮い立たせるような曲まで幅は広いです。
OPテーマからラストのオーケストラまでとても繊細な音楽で聴く人を魅了してくれます。
アクションやキャラクターに意識が集中していて、音楽をじっくり聴けなかったという方におすすめします。
崎元氏らのファンの方はもちろん、ゲームミュージックが好きという方にもぜひ聴いていただきたい1枚です。
オーディンスフィア公式ガイドブック
オーディンスフィア唯一の攻略本です。
多分、ヴァニラウェアから出たゲームの攻略本の中では、一番の厚さになります。
キャラクター紹介、アイテム紹介、敵やボスの紹介、食事のレシピなどのデータに、巻末に、各キャラクター達のストーリーフローチャートが載っていて、どのキャラが何処で、どんな行動をとり、どう物語が繋がるのかが解ります。
是非、オーディンスフィアのお供にどうぞ!
オーディンスフィアコミックアンソロジー (IDコミックス DNAメディアコミックス)
ゲームがとても面白かったので関連商品の買ってみました。
結果として値段と釣り合ってなくて損したかなと思いました。
ファンのウェブサイトでフリー公開されている作品の方が質が高かったのでこういった評価になりました。
方向性:全体的にギャグが多めです。しかしすべり気味でつまらないギャグが多いのです。
面白かったもの:笑える作品も幾つかありました。中でも、望月和臣さんのブリっこvブリアン ひみつダイアリーはとても面白かったです。これ1作だけで半分くらいもとがとれました(笑)
絵:一概にはいえませんが、上手い方とそうでもない方が混在しています。たとえ、絵が綺麗じゃなくても作品が面白ければそれでいいのですが・・どっちもだめだと厳しいです。
総じて、買って損したと思いました。どういった基準で執筆者さんが選ばれているのか気になります。
本当にゲームが好きで描いたのでしょうか?それとも仕事がきたのでなんとなくゲームをやってみた方が多いのでしょうか?
ちょっと残念でした。
オーディンスフィア
強い拘りを感じる映像、脚本、音楽が織り成す雰囲気がとても素晴らしく、不満点も少なからずあったものの、個人的にこれだけでお金を払った価値があったと思っています。
難易度はコツを掴めばなんとかなるレベルだと思いますが、急いでクリアーしようとするとイライラさせられるかもしれません。