ジ・イーヴル・イン・ユー
名手オーラフ・レンク<G>率いるドイツのネオ・クラシカル・パワー・メタル・バンドの5th。
現代HM/HRシーン屈指の歌唱力を誇るオリヴァー・ハートマン<Vo>が脱退、本作から元ABSTRACT ALGEBRA、YNGWIE MALMSTEEN他のマッツ・レヴィンが迎えられている。
オーラフの超絶技巧を誇るギター・ワークと共にバンドの看板であったオリヴァーの離脱はバンドに多大なる損失を与えるかと思われたが、さにあらず。前任者よりも骨太なマッツのヴォーカル・スタイルはバンドの音楽性に見事にはまり、それまで以上に肉厚な、ドラマティックな作品を生み出すことに成功している。
とにかく本作は曲がいい。これまでのように「とにかくクラシカルであれ!」といったようなものではなく、起伏に富んだ構成の優れた楽曲となっており、この手のサウンドを持ったバンドが陥りがちな“マンネリズム”からの脱却に成功、179のような“お約束”的なスピード・チューンですら“お約束”と思わせない力を持っている。
ただ、ボーナスストラック12がDEEP PURPLEの“Highway Star”ってのは少々“お約束”か(苦笑)
A Stranger At Green Knowe (Green Knowe Chronicles)
Oxford Bookworms LibraryのグリーンシリーズのStage 2(700語レベル)
語数 5,900 YL 2.6
故国・中国で両親と死別しイギリスにやってきた主人公Ping。といっても
Pingは本名でもなく、難民のための家で暮らすというような環境で、愛情に飢えていた。
そんなある日、動物園で見かけたゴリラHannoに共感を覚える。本物の家に
暮らさず檻に閉じ込められている環境が似ているだけではなく、
HannoもBlairという人間によって父親を殺され、家族と離された経緯を
持っていたからである。そんなHannoのどことなく自分と似た雰囲気を
察知したのである。
ある日、休暇でGreen Knoweという大きな古い家を一人で訪れたPingは、
Hannoが動物園から脱走した話を聞く。その逃げた場所は、どうもGreen
Knoweの近くらしい。
Pingは、Green Knoweの近くの森で遊んでいたところ、Hannoと遭遇する。
Hannoを全く怖がらないPingは、こっそりと食べ物を与えてあげる。
そのうちに両者の間には絆が。
しかし、動物園の関係者もHannoの居場所に気付き、銃を持ってHannoに
近づく…。
児童書としても有名な、子どもとゴリラを中心に繰り広げられる
ストーリーを楽しんでください。
フェイシング・ユア・エネミー
ドイツのメロディックメタルバンド、アット・ヴァンスの9th。2012作
往年のジャーマンメタルに回帰したような好作の前作からの流れをくみつつ、
よりメロディックな路線へとなった力作。うっすらとしたシンセアレンジと
リック・アルツィのパワフルな歌声、そしてオーラフ・レンクの巧みなギターワークで、
いくぶんのネオクラシカル要素も含めて古き良きテイストのメロディックメタルを描いている。
新鮮味は薄いものの、毎作のことファンは安心して楽しめる質の高さである。
No Escape
ドイツのネオクラシカル・パワーメタルバンドのデビューアルバム。
かつてセンターズというプロジェクトをやっていたギタリストのオーラフ・レンクとヴォーカリストのオリヴァー・ハートマンが新たに結成したバンド。ネオクラシカルやメロディック・メタル好きには何をさておきこのバンドを聴いてほしい。メンバー1人1人の力量も高いし、なにより曲が良い。特にオリヴァーのバラードからスピーディな曲まで歌いこなすレンジの広いヴォーカルとリーダーのオーラフの超絶ギターは他の同系統のバンドを圧倒している。まだ聴いたことがない人は是非ご一聴を。国内盤が廃盤なのが残念だ。
ハート・オブ・スティール
ドイツのネオクラシカル・メタルバンドのセカンドアルバム。
メンバーが変わっておりドラマーがスプーニーからユルゲン・ルーカスに、前作でベースを担当したライナルドはリズムギターに、そしてベースはヨヒェン・シュナーという人物が担当している。音楽性は前作同様のわかりやすい(親しみやすい)メロディを持ったネオクラシカル・メタル路線で、前作を気に入った人なら間違いなく楽しめる。序曲「Prelude」からメインメロディーを受け継ぐ形で始まる勇壮な疾走曲「Soldiers Of Time」、オリヴァー・ハートマン作曲の共に歌いたくなる「The Brave And The Strong」、どっしりとした曲調だがサビが開放的な雰囲気を持つタイトル曲「Heart Of Steel」、思いっきりアイアン・メイデンっぽい(笑)「Don`t You Believe A Stranger」など捨て曲一切無しの名盤です。名手オーラフ・レンクのギターも相変わらず素晴らしい。初めて聴く人はこのアルバムから聴いてみるといいと思います。ABBAの「SOS」やショパンのカヴァーなども収録。