Complete Works of William Shakespeare (Wordsworth Royals Series)
思っていたよりも分厚かったですが、生涯の作品が一気に読めるので、
とてもいいです。いい言葉をリストアップして楽しんでいます。
切り取り線があって、持ち運びができれば読むペースが上がるんですが、
贅沢言いすぎですね。
とにかく傑作集です。
THE BOOK OF WATERMARKS
超絶美麗グラフィックと超絶難解謎解きで有名なMYSTシリーズが大好きで、
時々似たようなゲームをむしょうにやりたくなります。
ブックオブウォーターマークスはMYST風謎解きゲームということで、
遅ればせながらやってみました。
グラフィックが評判通り非常に美しいです。
絶海の孤島で青い空に映える美しい建築物の数々や、磨き上げられた大理石の床に映り込む豪華な内装の表現等々、
謳い文句にあるようにPS1用ソフトの中では最高峰ですね。
クリックして進むクラシックスタイルの謎解きや緻密なグラフィック描写や環境音の使い方などが、
MYST第二作目「RIVEN」の仕様と非常に良く似ていて、
まるで日本製の「MYSTシリーズ番外編」をプレイしているかのような錯覚に陥りました。
また、古代〜近代の遺跡のような無人の静謐な建築物の中で謎解きをしていくので、
古城の中を探索するICOの静かで美しい雰囲気にも非常に良く似ていると感じました。
(ICOとは違い、アクションは一切ありませんが)
星を一つ減らしたのは、予想よりも遥かに短い短編アドベンチャーという感じで、
数時間であっという間に終わってしまったからです。
もっとあと5倍ぐらいのボリュームは欲しかったですし、
もうしばらくあの美しい荘厳な世界に浸っていたかったです。
とはいえ、RIVEN同様に超お気に入りゲームの一つとなりました。
ささやかな?特典として、一度もヒントを見ずにクリアしてセーブすると、おまけ映像などが見られます。
マクベス (新潮文庫)
シェイクスピア四大悲劇の一つですが、私としてはこれを一押しにしたいです。
成功を目指して、ずるずると悪の道に踏み込んでいく様。
葛藤しつつも、やはり悪の道に知らず知らずに進んでいく。
まさに人間がここに描かれています。
シェイクスピアを楽しむために (新潮文庫)
昔々、一応、手にとったよなぁ、新潮文庫で「ハムレット」とか。「シェイクスピアとか」をかじっておきたいお年頃だった。
もちろん10頁も繰らないうちに爆睡したが。
それもそのはず、「本」として読むもんじゃなかったのね。
その時代の空気を吸ってこその「劇」。
で、その空気までも吸わせてくれるような多角視点の切り込み・情報満載にて、読後は劇以上に劇を堪能した気分なり。
昔のリベンジ、やっぱり「シェイクスピアくらい」は知っておきたい…
が、日々是多忙!ってな御仁に最適。
たった一冊で得られるシェイクスピア11作品&その周辺です。
リア王 / シェイクスピア名作映画集 CCP-287 [DVD]
いままで日本ではきちんと紹介されたことのない珍品。クレジット・タイトルが付いていない。TV放映用に製作された作品である。IMDbの評価は6.9(まずまず)。1953年にアメリカで製作された75分の白黒映画。監督・撮影はアンドリュー・マカラ。音楽はヴァージル・トムソン。
ウェルズは1948年に『マクベス』を、1952年に『オセロ』を、1966年に『ファルスタッフ(深夜の鐘声)』を映画化しているが、ウェルズの完全主義もあって、どの場合にも製作は困難をきわめたそうである。『リア王』は珍しくアメリカで製作されている。放映時間の制約で、セリフはかなり大幅にカットされているが、王が吐く娘への呪詛の言葉はテレビコードを無視して、きわどいセリフも残されているし、道化の皮肉も効果的に残っている。リア王の骨格を見事に残して映画化した作品といえよう。ウェルズのオーバーな演技が鼻につくという人も現れそうだが、リア王のキャラクターでは気にならない。
ウェルズ版映画『リア王』はエドガーとエドマンドの挿話をばっさりカットしている。嵐の夜、風車小屋に現れるトム(Micheal MacLiammoir)もエドガーではなく、グロスターの子供という設定も無い。場面(シークエンス)のつなぎに工夫をして展開を早くしている。例えば、ゴネリル(Beatrice Straight)の城からすぐリーガン(Margaret Phillips)の城に王と兵隊が移動し、リーガンと王が言い争っている場面にゴネリルが参加、すぐに王は追放され嵐の荒野に放り出される。風車小屋からグロスター(Frederick Worlock)が王を逃すと、そこへリーガンやゴネリルがやって来て、グロスターを詰問。グロスターはその場で眼をえぐられる。リーガンの夫コーンウォール侯(Scott Forbes)はケガをして死亡。次にリア王はフランス軍によってドーヴァーで救出され、コーディリア(Natasha Parry)と再会するものの、王が娘と気づいた途端にオズワルド(David J. Stewart)が率いる英国軍が侵入し、二人は捕らえられて牢獄へという展開である。最期はオズワルドをリーガンが夫と宣告、嫉妬にかられて怒るゴネリル、ゴネリルの夫アルバニー侯(Arnold Moss)は妻がオズワルドに送った手紙を公開して自分の暗殺計画の全貌を明らかにし、オズワルドとゴネリルを反逆罪で告発、リーガンはゴネリルに、ゴネリルはオズワルドに刺されて死亡。オズワルドの口からリア王とコーディリアの暗殺計画を聞いた人々は、牢獄から娘の死体を引きずって歩く王に出会う。リア王は冒頭の領地分割の部屋に入り、王座でこと切れる。空っぽの3脚のイスが王のそばにある。ピーター・ブルックが舞台監督を務めている。