Piaキャロットへようこそ!! G.O. ~サマーフェア~ ディナーパック (ドラマCD&設定資料集同梱)
このシリーズを続けて遊んだ人は、楽しめるけど、攻略人数の多さにシステムが加わり攻略本無しでは完全クリアは難しい。馴染みの人も数人いて、ファンサービス的なのは良いが、絵に違和感がありあり。メッセージでは無いが、字が小さく見ずらい。ある程度許容できるなら、プラス1して見れると思います。
謎解きはディナーのあとで 2
大酷評の嵐だった前巻を読んでみて、私はたいそう気に入りました。これは手抜きや型どおりなのではなく、実はちゃんと計算された文体で、本格とユーモアと「執事もの」という型すべてを、さらにおちょくっている。そんな遊び心の作品ではないのか。
その日に、即、続巻である本書を注文、翌日一気に読み、もっと気に入ってしまったので、その理由を書きます。
前作は執事の慇懃無礼が、普通の敬語ではなく、敬語とぞんざいさと翻訳調がミックスした、ふしぎな言葉遣いで、言葉が立っているのが魅力的でした。ただの罵倒ではなく、ひとつひねった「罵倒」のパロディ。これは不用意に「変」なのではなく、わざとした逸脱であって、「型」への批評(とエール)なのではないか。
今回はそれがほんの少し普通の人間の発する言葉に近づいていますが、逆に、罵倒された瞬間のお嬢様の「引きかた」「コケかた」が類型を脱して、大がかりになりました。しかも作者はクールな頭できっちりそれを叙しています。自分が笑いながらギャグを言ったら、他人は笑えないですが、作者は大まじめに、きちんと重心を落とした文章で、このギャグを書いています。
たとえば車の中で、麗子お嬢様が事件の説明をしたあと。
「お言葉を返すようで恐縮ですが、お嬢様のほうこそ、どこに目ン玉お付けになっていらっしゃるのでございますか」と、普段どおりの丁寧な口調で暴言を吐いた。麗子は思わず後部座席から転がり落ちて、リムジンの硬い床で腰を強打した。前触れなしの暴言には身体が反応し切れない。(130ページ)
このあとも、「突然の暴言をよけきれなくて」珈琲を噴いたり、とか、お嬢様の漫画的リアクションの描写はさらに精彩をきわめてゆくのですが、すましかえった文体にはめこまれた、ちょっと不思議な言葉遣いとアクションがたまりません。このお嬢様刑事自身も、逆上すると「警部、いったいどこのどいつがそんなふざけた証言をしやがったのですか!」(前巻)と詰問しはじめるキャラで、やはり「型」から逸脱した変な言葉遣いは(ラノベ的天然ではなく)、作者の計算ではないでしょうか。
またこの続巻では、彼女のお嬢様な食生活などの描写(これもパロディ味芬芬)とその言葉のおかしさがさらに浮き彫りにされますが、「お嬢様」と言っても薬師寺涼子とは違う、ちょっと抜けている可愛らしさが全開です。
お嬢様たちのパーティを描いた第三話には、少し生身でリアルな彼女たちの「高級な生活感」が出ています。このあたり虚実の塩梅がよく楽しいです。推理も数学的にきれいにはまっていると思いますし、帽子の使い方や宝石の色合いなど、女性読者には印象的なネタさばきです。
そして一番の読みどころは、お嬢様と執事のうっすらした心の接近でしょう。
完璧に頭脳明晰に見えた執事もこの巻では、あちこちとぼけた味を出していて、イブの夜の不審な行動とか、最終話のアクションとかでは、お嬢様に大いに感情移入できるところも。ことに最後の話ではお嬢様が例によって、逆上のあげく本心を口走っています。
この巻の一番のポイントは、切り抜き人形ぽかった人物たち、つまりダメダメ・コンビの風祭警部と麗子お嬢様、そして執事、彼らに生身の存在感が増したことで、それがユーモア小説としてのバランスをよくしたと思います。誇張・デフォルメギャグならではの不条理な存在感、たとえばロアルド・ダール作品のような味を感じます。
そして犯罪に使われた小道具も壁画密室ふくめてヴィジュアルのポイントが高く、推理も後味に煮え切らないものを残しません。短編ですから、このくらい綺麗に整理されていれば、私にはミステリとして十分です。
ミステリとしてどうか、という声もあるようですが、泡坂妻夫のユーモラスな『亜愛一郎』シリーズなどと同じくらいのレベルで、あの洒落感と似ている気がします。
そしてラストのほうの定番ギャグ。「感極まったような表情を麗子に向けながら」「まさに、お嬢様のおっしゃったとおりでございます。確かに、お嬢様の凡庸な閃きなど、誰かに話すほどのものではございません。聞くだけ時間の無駄でございました」と言う執事のセリフに、「驚きのあまりロッキングチェアーごと後方にぶっ倒れ、所狭しと陳列された数々の美術品の類をいっせいになぎ倒し破壊」してしまうお嬢様のリアクション。(255−6ページ)
(何となく、魔夜峰央の「パタリロ」の静止したギャグの味を思い出してしまいます。)
人物の厚みとふたりの通い合う気持ちが出てきたなかでのこれなので、前作とは違うほほえましさの中で笑えます。
謎解きはディナーのあとで
えーと、図書館で借りて読みました。
まさしく大正解でした。
最近の萌を反映したような設定。文章。
面白かったです。
面白かったですがこれはキャラ萌小説の類だと思われます。
執事とお嬢様のキャラ小説も悪くないと思いますが、読み返す気にはならないです。
読み返したくなるような内容は無かったと思います。
ささっと立ち読みか図書館で借りるので十分かと。
正直この本が本屋大賞を受賞したのなら、本屋大賞はかなりレベルが低いのでしょうね;
家デート ディナー編
この手の「お家○○」CDは他にもたくさん出ているけれど初めて満足のいく作品と出逢いました。軽く聴けて、ほんとにお家ディナーにピッタリ!!ジャスに詳しくない私でもどこかで耳にした曲が素敵にアレンジされていて心地よく耳に入ってきます。