チャイコフスキー: 3大バレエ組曲
チャイコフスキーのワルツ=ディズニーという方程式が勝手にできあがっているクラシックド素人の自分ですが、
カラヤンによる抜粋、しかも安価版ということで聞いてみました。
眠りの森の美女のワルツ、そして最後の花のワルツは堪りません。大好きです。でも、演奏の締めが「ジャジャンジャンジャンジャン」と足早に終わってしまい、華麗な美しさに酔いそれていたのにそのあっけなさに興ざめ・・ということで、星四つです。他の三大バレエのCDも探してみようと思います。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第1~4番
他のレヴュアーの方々が釈然としないように?1970年代のプレヴィンとの共演盤は後年のハイティンク伴奏盤に及ばない点もある。特に2番などは大人しい録音もあり意外に地味(ハイテンク盤は生々しく彫が深い)。
しかし1番は中々だし、何と言っても第3番ニ短調に関しては今なお最高級の演奏と断言してよい。冒頭のメランコリックなユニゾンからしてただ事でない雰囲気が漂い、案の定,叙情的メランコリアのピアニズムが全篇開陳される。特筆されるのがプレヴィンの驚くべき指揮と解釈で、低音弦楽器と高音弦楽器群との交代の意味深さ、急にピアニッシモに陥る部分のぞっとするようなニヒリスティックな表現など、細部にわたって驚くべき解釈を示す。アシュケナージとの呼吸も完璧に合っており、これほどの演奏が再現可能とは思えないほどだ。また、えてして「慣習的カット」が施されるカデンツァもオリジナルに近いヴァージョンが採用されており、聞き応え十分(アシュケナージの多彩な表現力が素晴らしい)。
「ホロヴィッツやアルヘリッチの痛快さ、凄み」はないかもしれないが、ラフマニノフの音楽の持つ叙情的モダニズム(時として人間存在への問いかけを含む厭世観さえ漂う)を徹底的に追求した演奏として、永遠に聞き継がれるだろう。
NHKクラシカル 小澤征爾 ベルリン・フィル 「悲愴」 2008年ベルリン公演 [Blu-ray]
映像だけでなく音も素晴らしいとの評判だったので、確かめてみたく購入しました。96kHzと、CDの44kHzを超えて2倍以上のワイドな周波数レンジです。聴き始めて、すべての音が明瞭でくっきりしているのが分かります。弦楽器の響きも素晴らしいです。チャイコフスキーはヴィオラを上手く鳴らせる作曲家ですが、こんなに美しいヴィオラの音を聴いたのは生演奏も含めて初めてです。
映像も何も言う事はなく、金管楽器の黄金色の輝きや、ティンパニの本体の銅の美しさ、フォルテッシモで桜色に染まる演奏者の顔、指揮者のシャツやベストの質感など、細かな所までくっきり映し出されます。写っている楽譜も読めてしまいそうです。小澤のウイーンフィルとのニューイヤーコンサートDVDでは、ティンパニの連打で写るバチがコマ送りみたいになってしまいましたが、ブルーレイでは全然問題ありません。
演奏もベルフィルが、小澤を信頼して、しっかり付いていっているのが良く分かります。DVD「ロシアンナイト」に映っていたメンバーが古株となって演奏している姿も懐かしいです。相変わらず小澤は、木管楽器の歌わせ方が素晴らしくて、「悲愴」の世界にどっぷりつかれます。金管は小澤らしい、完璧に同期し、初めと終わりがくっきりと分かる演奏になっており、聴きやすいです。
オーボエから始まる音合わせから始まり、ドーッという歓声に包まれる何度も続くカーテンコールまでの連続した映像ですが、その場にいるような生々しさを感じ、時間があっという間に過ぎ去りました。コンサートチケットの値段を考えれば、本ディスクの値段は安いと思えるほどでした。
カラヤン Herbert von Karajan ―音楽が脳を育てる (CD付き:茂木健一郎選曲 脳を育てる名曲11曲58分)
ヘルベルトフォンカラヤン。
クラシックの帝王として、カラヤンの名前は知っていましたが、実際にカラヤンの音楽をちゃんと聴いたのはこのCDが初めてとなりました。
もぅ、度肝を抜かれる美しさです!!!
感動してしまいました。
脳科学者の茂木健一郎氏が選曲し、本を執筆されているのですが、どちらも素晴らしいです。カラヤンに対する愛が溢れています。
特にCDの選曲が最高にハイセンスでびっくりしました。
まるで無数の星が煌めく宇宙空間に投げ出されたかのような、天空にたなびく青緑のオーロラを仰ぎ見ているかのような、神秘的で甘美で崇高な音楽の「レガート」!
ストラビンスキーの春の祭典では地球の鼓動を、ワグナーのトリスタンとイゾルデでは永遠なる時の流れを感じました。
私にとっては宝物です♪
皆様にもお勧めの本&CDだと思いマス(^-^)ノ~~
カラヤンは永遠なり♪