ぬらりひょんの孫 23 (ジャンプコミックス)
敵の敵は味方です。共闘、という言葉は共斗、とも書いて、この熟語は歴史の浅い造語です。
歴史のある安倍、御門院との戦いのために、陰陽師としての花開院と妖怪集団とが手を組みます。
ファンの人の中には、この力を合わせる、力を纏う、といった場面で胸がわくわくする人もいるかも知れませんね。
ぬらりひょんの孫 21 (ジャンプコミックス)
山ン本五郎左衛門との戦い、決着!まあここからならこうなるだろうなあという流れで、驚きというものは特になし。鵺があのまま大人しいままでいるはずない、と思っていたら、案の定御門院家なる新勢力と共に今回の件でやはり裏で暗躍していたようで……。お約束の敵側の裏切り者も最後に露呈、仁義ってものが妖怪の世界ですらないも同然とは何とも悲しいですなあ。
リクオの母親、若菜が遂に表立って今巻で活躍。これまであまり、みんなの話題になることもなかったですからねえ。先妻を亡くした二代目の心の隙間、それを埋めての結婚だったみたいでイケメンはやはり女性が放っておかないということなのでしょう。氷麗とカナの本妻争いやらもですが、女性は強いですよねホント――。
今回の件では竜二がかなり力をリクオにと貸してくれていて、口で何と言おうと妹ともども花開院家の人々は根はいい奴らなんだなあと再確認。このエピソードは清継など、妖怪と人間の良き関係がありうることを示唆するそんなエピソードでしたね。22巻も早く読みたいです。
ぬらりひょんの孫 1 (ジャンプコミックス)
将来性がとてもある漫画だと思います。
画力の伸びも目覚しく、第一話の頃と、8月現在、本誌で連載中の絵と比べても
明らかに上達しています。
話の内容も、回を重ねるごとに奥深くなり、最近ではバトルシーンの描写にも、
他の漫画には無い、大きな魅力を感じます。
日常描写での生き抜きも、なかなか楽しませてくれます。
キャラクターの個性、役割も、やはり回を重ねることに濃くなっていき、
物語をよりいっそう味わい深くしていきます。
主要連載陣と新連載陣の人気の温度差の影響か、
必然的に短期連載が多くなっている少年ジャンプですが、
この『ぬらりひょんの孫』は、本誌を見る限り、なかなかの人気をキープしているようで、
このままの勢いで突っ切ってもらいたいです。
読みきりの頃から、このマンガ、作者の力に魅力を感じた読者も多いようで、
そこからもこのマンガへの期待や、将来性を伺えます。
一巻を読んで、『ぬらりひょん』の世界が気に入った方、いまいち自分には合わなかったという方も、続刊、続々巻に期待していただきたいです。