名犬ラッシー 1 [DVD]
キャラの造型が地味だったせいか、惜しくも早期打ち切りとなってしまった本作。世界名作劇場の中でも極めて影が薄い。(これと次の家なき子レミの低視聴率が、結果として名劇の長い歴史に終止符を打たせてしまった)
ただ中身は個人的には名劇の中でも上位に入るほど印象深かったです。
どこにでもありそうな家族のどこにでもいそうなごく普通の少年と、ラッシーや友達の心の交流を、とても優しいまなざしで描いている。
例えば友達とボートで川を溯るような些細な出来事にさえ少年らしい未知の探究心を躍らせるところなどは、観ていてかつて自分にもそういう日があったと優しく思い起こさせられた。
名劇と言えば教訓めいたメッセージ性や、主人公が不幸にただひたすら耐えるような姿勢を賞賛するようなテーマを含んだ作品が多く、ちょっと観ていて重いものがあったが、この名犬ラッシーのテーマはあくまでジョンとラッシーの、そして二人を取り巻く人たちの心の交流なので、観た人にとても爽やかな感動を与えてくれる。所謂美少女路線に走らなかったのも◎。
そして忘れてはいけないのが音楽。OPの“終わらない物語”、EDの“少年の丘”。どちらもとても素晴らしく、また作中に流れるBGMも、まるでジョンとラッシーを祝福してくれてるかのように、透き通った音色で物語を盛り上げてくれます。
名犬 ラッシー [DVD]
不朽の名作『名犬ラッシー』の2005年のリメイク、それも本家の英国が舞台ということでとても見たかった作品です。
内容は期待通り、情緒たっぷりの昔のイングランドと緑豊かなスコットランド(撮影はアイルランドも含む)にて、
美貌のコリー犬、ラッシーの行く先々で様々なドラマが展開されます。
ラストシーンは何度観ても泣いてしまいます。
特筆すべきは動物愛護のスタンスで、
劇中のところどころで、動物虐待に反対するメッセージがはっきりと出ています。
また特典映像の「スタッフ・キャストインタビュー」では、
動物虐待にならないように撮影することの重要さが何度も繰り返し説明されています。
英国は動物愛護の先進国なので、この部分は大人・子供問わず観ていただきたいです。
ここまでなら文句なしに★5つなのですが、日本版の特典映像に難があると思いました。
まず「ジョナサン・メイソン(ラッシーの飼い主の少年役)来日インタビュー」ですが、
傍らにラッシーとは全然別なコリー犬が座らされています。
動物検疫が厳しいからラッシーの来日が困難なのはわかりますが、
それならジョナサン君だけのインタビューをすればいい話で、
顔の模様が全然違う、別なコリーをそれっぽく配置する意味がわかりません。
また「公開時特別番組 『名犬ラッシー』のすべて」は本来の特典映像を使い回していて、内容が重複している上にダラダラ長く、
とても重要なシーンを惜しげもなく見せてしまうので、文字通り「すべて」見てしまう事になりかねません。
まさに英語で言うspoilerです。
他の方も書いておられますが、もともと素晴らしい映画なのに日本側のコンテンツが足を引っ張っている感じがいなめません。
よって★4つとさせていただきました。
ヤマタケTVヒッツ!~山下毅雄TVテーマ作品集~
同時期にビクターから出た初CD化曲満載の「ヤマタケ・フォーエバー」に較べると普通のベスト盤です。音や選曲に定評のあるテイチク・クロニクルシリーズにしては無難な選曲で、既に「早すぎた奇才・山下毅雄の全貌」シリーズで聞けるものばかり。初心者向けと言っていいでしょう。しかし見過ごしてはいけません、実は貴重な音源も数曲入っているのです! 「ジャイアントロボ」2番抜きショート・バージョン、「怪盗ラレロ」のセリフ入り別バージョン、「時間ですよ〜東京下町あたり」等は多分、初CD化。それになんといっても「佐武と市捕物控」がテイチク・レコーディング・オーケストラによる別バージョンで、全盛期のヤマタケの口笛に伊集加代子の艶っぽいスキャットがばっちりからむ素晴らしい出来! マニアの方はこれ1曲だけでも買う価値あり、と言っておきましょう。
名犬ラッシー (子どものための世界文学の森 36)
小学生一年生になった息子に読ませています。幼稚園時代に読んでいた絵本に比べ大分分厚いのと漢字も多いので挑戦させてみました。漢字に関してはカナがふってあるので問題はありません。犬と人間のタッチが小学生の息子にも良く解るようでした。コリー犬をはじめヨークシャテリア等イギリスのヨークシャ地方には名犬のルーツがあることを子供に教えるのも良い機会です。ペット好きの子供は無理なく読める一冊だと思います。中身はカラーで無いので低学年の子供には興味が薄いかなと思いましたが、ストーリー自体がとても魅力的なので子供は読みながら想像を膨らませているようです。これから我が子が読書好きになって欲しいと願うご両親様に是非お勧めします!
名犬ラッシー / 家路 [DVD]
1960年前後「ティミー坊やとラッシー」が登場していたTBSテレビ「名犬ラッシー」。私は今一度「ラッシー」が観たくて本作品を観た。ジョーを慕って何度も逃げ帰ってくるラッシーに、やはり「感激」の一言に尽きた。
『名犬ラッシー 家路』(Lassie Come Home)は、TVより20年も前の1943年の作品。「名犬ラッシー」の原点。登場する男の子ジョー、女の子プリシラとも、どこかで見たような顔だった。普通は大人の顔から幼い頃の顔を思い出すのだが、今回は逆。プリシラは、なんと11歳のエリザベス・テーラー。しかもこの作品は彼女のデビュー作だった。11歳の女の子にしてはきつい化粧に、私は馴染めなかった。当時はこれが普通だったのかもしれないが・・・。ジョーは刑事コロンボ第6話「死の方程式」で悪役やっていたロディ・マクドウォール。
本作品は、ややもするとエリザベス・テーラー絡みで語られるが、私にとっては、何処までも「名犬ラッシー」が中心に居る作品。