プッチーニ : 歌劇「ボエーム」ハイライト
ショルティはよく「強引な指揮者」と言われましたが、それだけでは世界の音楽界に足跡は残せなかったはず。彼がいかに精妙にオーケストラと歌手を導いていたかが良く分かる演奏です。
冒頭の序奏の部分から、低弦の鋭さに驚かされ、やはりショルティは強引・・などと思っていたら、たちまち音量を10段階以上に鮮やかに明確に変え、ウィーンやミラノでは聞いたこともないような美しいオーケストラの正確な響きを紡ぎ出してくれ、思わずうっとりしました。
カバリエの美声は、テバルディやフレーニとはまた違った可愛い女を演じてくれます。ドミンゴも若々しい。まわりの歌手たちや合唱団も実力派ぞろい、そして効果的なオーケストラの響き(劇場ではこうは聞こえないナ、と思いつつ)。変に甘ったるいボエームよりも、よほど凛々しく美しい演奏に仕上がっています。
名盤だと感じました。全曲盤も復活させてほしいものです。
愛唱歌集
異国で暮らす老母が日本の歌を恋しがるので買った。
日本の歌のCDは由紀さおりとか島田裕子とかが主流だったが
鮫島さんは本場でリートを歌ってた人だけあって
すばらしい。癖のない、素直で澄んだ声であるので飽きないで
聞ける。いろんな類似企画のCDがあったがデンオンの録音のよさ、
選曲、ピアノの秀逸さでこれを選び、今も大満足している。
ブックレットの字が小さいのが唯一の難点。
イギリス人は甘いのがお好き プディング&焼き菓子がいっぱいのラブリーな生活 (地球の歩き方GEM STONE)
まだ一度も訪れた事のないイギリス。まさかプディングでイギリスの伝統、文化、歴史がわかるなんて目から鱗です。これを読めばイギリスに行った人にお願いするおみやげもバーズのカスタードとハインツのチョコレート・プディングで決まりです。そして私が今一番行きたい国がイギリスになったのは、言うまでもありません。イギリス通の方も私の様な初心者にも楽しく興味深く読めるお薦めの1冊です。
ロンブー淳の2人ごはん 恋する77皿
野菜ソムリエの資格を持ち、情報番組で料理コーナーのアシスタントを担当、ゲスト番組でも時折料理の腕を見せるロンブー田村淳さんの初めてのレシピ本です。
「恋する77皿」というように、作って出したら恋人や大切な人の驚きや喜びを喚起させる創作料理がメインのレシピ本になります。
食材の意外性、飾り付けのセンス、もてなす方への健康への配慮、トータルすると料理を出した人に対してかなりの好感度を獲得できるのではないかと思います。また、見た目の美しさや細かい配慮などは「恋人」に限定せず給料日後のねぎらい料理、パーティの花にはかなり役に立つのではないでしょうか。時折挟まれる「恋に与える料理の重要性」もそれなりに参考になると思います。
ただ、一人暮らし料理や家族に日常出す料理、料理の初心者(それこそ包丁を持つのが一大事とか(;^ω^))にはおススメしません(;^ω^)
あくまでも「恋する77皿」というタイトルにも代表されるように
「料理で恋をゲットしたい」
「この料理でパーティ料理の彩を作りたい」
「もてなし料理としてマスターしたい」
というある程度料理が出来る人がちょっと贅沢に、あるいはちょっと「これだけ出来るぜ、キラーン」という方に有効かと思います。
この本に載ってる食材や調理道具を揃えるにはあまり凝った料理をしない方には「かさばる」「お金が続かない」ということになるのではないでしょうか。
逆に家庭料理にある程度慣れている方は
「本ではこう書いてあるけど、この食材、材料、調味料、クイックものを使えば……」
という想像力を喚起させたらかなりその幅が広がるのではないでしょうか。
ちなみに私は「羽つきオクラ餃子」を作ってみましたが(さすがにタレまで作れませんでしたが(;^ω^)普通の肉餃子と共に作ったら餃子だけでその日のおかずになりました。味はかなり良かったです。
「食べる野菜ポタージュ」は甘いもの嫌いの私には分量
通りだとちょっと甘すぎるような気がしましたが……
「食べたいと思う、でも自分で作るには大変かも」という方に供したら、かなりポイントが稼げる内容になっているとは思います。
恐らくそこからさらに自分流にアレンジしてくれることを、彼は望んでいるでしょう。