悪道 (講談社文庫)
読売新聞の広告で本書の存在を知りすぐに購入して読みすすめた。「著者10年ぶりの単行本書き下ろし!」という文言が気になったが、「悪道」なるタイトルもまた魅力的に思えた。以前に文庫『悪の条件』を読んで以来、「悪」を真正面から描き切る筆力に作家の真髄があるのかもしれないと勝手に思い込んだせいもあろうか。とにかく400頁におよび徳川綱吉元禄時代のなかで多彩な人物を登場させ、それぞれが背負う宿命や悲哀ぶりを読み応えに富む文体で奏でた本書はやはり傑作である。ラストまでの緊迫感がたまらない。長編だが中断することなく一気に読ませてくれる。
もともとは本格社会派推理小説の先駆的存在として知られる著者だが、近年は時代小説、さらには俳句の創作活動も活発におこなっている。本書は著者のこれまでの作風すべてを結集して仕上げた作品だ。芭蕉を登場させ、彼の足跡を伏線とするシナリオからも強いこだわりが感じ取れる。こうした作品には史実についての正確で豊かな知識はもちろん、それらを駆使して壮大なストーリーを淀みなく展開していく構想力が不可欠である。単なる「お話」ではない。森村誠一だからこそ書きえたのだ、とおもう。
今であろうと昔であろうと奥深い<人間ドラマ>には読者の心に響く何かがある。その人間ドラマに共感するかしないかは別にせよ、人間が「生きること」・「死すること」の意味、そしてまた「悪」といういかなる人間も決して逃れ得ないもの(宿命)をはたと直感するとき、本書は極上の人生哲学書としての風味をも奏でるのではないだろうか。われわれ人間とはいかなる存在であるのかを突きつける世界への扉が本書である。多くの人に広く推奨したい。
超高層ホテル殺人事件 [VHS]
森村誠一原作の同名小説の映画化。ただ内容は本格ミステリーというより犯人側のラブストーリー。近藤正臣と由美かおるの悲恋物語となっているがホテルでの落下殺人、飛行機を使ってのアリバイ作りは残されている。由美かおるといえば彼女の二十代の若々しいヌードが拝める。
棟居刑事の一千万人の完全犯罪 (祥伝社文庫)
兵藤は、人生に生きる希望を失い、自殺願望のある人間を立ち直らせ、
生きる希望を再生させるという「生かし屋」を生業としている。
殺し屋ではなく、生かし屋だ。
人を生かす事は、人を殺すよりも、はるかに困難を伴うらしい。
ただ、兵藤自身も知らない事だが、この「生かし屋」の組織の裏には、
とんでもない巨悪がうごめいている様な印象を受ける。
この実態を兵藤、棟居刑事、黒田刑事らが捜る事になる。
そして、その正体は、想像以上にとんでもないものだった。
実態は暴力団ではない。暴力団は単に利用されているに過ぎない。
タイトルどうり、正に一千万人の完全犯罪だ。
この様な悪は、徹底的に潰さなければならない。
信州戸隠十割そば 本十割そば 乾麺 200g×10袋 [商品番号ホ-10]
ほっそり細そばを取り寄せていましたが、今ひとつそばらしさを感じない(そば粉より小麦の方が多い商品なので当然ですが)ため、そば粉100%のこちらの商品を購入しました。
さすがに生そばには敵いませんが、乾麺にしては十分な「蕎麦の味がするお蕎麦」だと思いました。少しどろっとした濃厚なそば湯も楽しめます。
暖かいお蕎麦として食べる場合の作り方も袋には書いてありますが、ネチョネチョと不思議な歯ごたえになってしまい、まったくおすすめできません。やはり冷水でしっかりと洗った冷たい状態で、おいしいダシでいただくのが一番だと思います。
無塩ということで、食事に制限のある方にもおすすめできるのも、この商品のよいところではないかと思います
暗黒流砂(上巻) [DVD]
二時間サスペンスに慣れっこの現代人にとっては珍しくも何ともない話。
主人公の北大路欣也の演じる捜査二課の刑事は酒井和歌子演じる恋人がいるが、悪人達の罠にはまり水商売風の女を犯し懲戒免職。復讐に燃えるのだが……
実際に××××と宮下順子の濡れ場があり、しっかりいただいているのだからそんなに怒らなくてもと思うが、泣き寝入りではドラマにならないか。
主題歌の心のひだはいい唄だと思う。