かしまし~ガール・ミーツ・ガール~2 [DVD]
この巻では幸せを手に入れたやす菜と、逆に切ない想いをするとまりが対照的に表現されてますよね。人間どうしても悲劇のヒロインに惹かれたりするもので、とまりの発言、行動、想いは見ていて切なく、とまりがすごく気になってきてしまいます。
ファンタジー色な部分もある作品ですが、この巻では人間関係の難しさ、微妙さが現れていて、そこの部分もより深みを与えて面白くしていると思います。
かしまし~ガール・ミーツ・ガール 1 (電撃コミックス)
オープニングから大爆笑してしまったのは私だけではないと信じたい。
主人公はずむが宇宙船とぶつかり瀕死に→命を助けてもらう。
こ、このシーン、某M78星雲からきた宇宙人さんのあのシーン(自主規制
あああ、歳がバレてしまう。
まあ、それはおいといて。
命は救われたものの、なんと性別が男から女に。
遺伝子レベル(まあ、性染色体でしょうか)で女になっちゃったというあたりも芸がこっている。
そしてドタバタと物語が動き出すわけです。
女の子になってしまったはずむを支える親友たち。
男だった頃のはずむが好きだった女の子。
はずむの周りには女の子たちが集まり、三角四角、複雑な人間関係が。
安易に百合〜な展開に走ってギャグ化するのではなく、
むしろ、性別が入れ替わってしまったことによる、
心と身体の葛藤みたいな部分(セックスとジェンダーの差みたいなもの)を
繊細に描き出そうとする雰囲気が感じられ、とても微笑ましく思った。
はずむ自身の心の揺れと、はずむの周りの人々の心の揺れ。
とても切なく、甘酸っぱいお話です。
かしまし~ガール・ミーツ・ガール~6 [DVD]
TV放映最終話収録の第6巻。DVD版は真の結末が描かれる(?)第13話収録の第7巻が発売されるのでご注意を。今回、はずむ、やす菜、とまりの三角関係にも一応の決着がつく訳ですが、とまりファンにはどう受け止められるのしょうか…でも、仮にはずむがどちらも選べない…とか、このままみんな仲良く行こう!みたいな結末だったなら自分はこの作品に好感が持てなかったと思います。はずむが女の子である限り12話のはずむの選択は当然の事なのかも知れません。この選択を受けて、3人はどう成長していくのでしょうか?最後のはずむの「あのね…」という言葉の先が気になりますネ。
Roman 2 (ヤングジャンプコミックス)
サンホラといえば、やはり、謎めいた(練り込まれた)歌詞をいかにして、考察・解釈することがFANの楽しみであったりするのですが、
(考え方は聞き手に委ねられ、正式な『答え』がない分、より熱く語り合えます)
とりわけ、この「5th story CD「Roman」」においては、解釈が難解なものもあり、
楽曲を聴いただけでは、正直、「?」と思うものもありました。
(『呪われし宝石』など)
桂先生は、それらの楽曲を、よりわかりやすく解釈し、描かれていると思います。
何より、見事と思ったのが、最終話の『11文字の伝言』です。
原曲の方の歌詞を見る限り、この話は死にゆく母親が我が子の幸せを願う歌と
なっているのですが、楽曲だけで聞いてみると、この話の主人公は『黄昏の賢者』に出てきたクロエのことだと解釈しがちなのですが、
桂先生は、この『11文字の伝言』をこの物語に登場した『全ての母達(あるいは姉や孤児を見守る女性たち)の物語』として、描いてあります。
初めて、これを読んだときは「そうきたか!」の一言です。
この解釈、まとめ方は見事としか言いようがありませんでした。
また一巻、二巻を立て続けに読み、どのキャラクターが誰の血縁者なのか、どう繋がっているのか、などを考えるのも楽しみの一つであると思います。
是非、楽曲と共に、読んでもらいたい一品です。
余談ですが、ROMANの隠しトラックであるあの曲に入っていた、『あの女性』の台詞が、漫画版の11文字の伝言に、使用されるとは思いませんでした(笑)
ラブアレルゲン 3 (電撃コミックス)
2巻で登場したみやこだが思いのほか彼女の動き出しが早かった。
危うい状態でバランスが保たれているが、この巻は読んでいて非常にハラハラした。
それから、みやこのストレートさ・行動力と比べると、
たすく・ほのみの鈍感さや天然さにもどかしさを感じずにはいられなかった。
二人とも悪気はなく良い子なのだが読んでいてその部分に多少の苛立ちがあった。
基本的には二人のそういった部分は凄く好感が持てる・微笑ましく見れる、が、
この巻に関してだけは…肝心の場面でそれを発揮されるとなにか、例えば、
あぁ!そうじゃない!・違うんだ!気付け!というような口出しをしたくなってしまうような感じである。
楽しいが、この先どうなるんだ!という引きの巻であった。
次巻が出るのを首を長くして待ちます。