スピーキング・オブ・ナウ ライヴ・イン・ジャパン [DVD]
2002年『スピーキングオブナウ』のライブです。リチャードボナのボーカル、クンヴーのトランペットも十分聴かせてくれます。いいですね。12曲目「ついておいで」のハープギターも奏法がじっくり見られます。13曲目「ルーツオブコインシデンス」では、メセニーのギターシンセ、ライルメイズもこの曲ではギターとピアノを、そして、スティーブロドビーの重厚なベイス。すばらしい音楽を創造しています。最後に、14曲目「アマップオブザワールド」15曲目「ソングフォービルバオ」も演奏。演奏の技術といい、芸術性といい、聴き応え十分です。すばらしいです。
16:9と4:3の画面に切り替えられる。音質はドルビーデジタル4.1ChとDTS4.1chが選択できる。最高の画質で135分間のライブです。変な編集はありません。14曲の1曲1曲を堪能できます。
The Pat Metheny Interviews: The Inner Workings of His Creativity Revealed
メセニーの思い出話やキャリアが延々と続く。それが楽しめる人はそれでよし。楽譜は一ページのみです。メセニーの音楽に触れたい人向きではない。
Still Life (Talking)
87年発表のアルバムで、彼らの最高傑作に押されることも多いアルバムです。
サウンド的には、前作から印象深かったヴォイスと音楽の調和を一層進めているのに加え、前作から今作発表までに、メセニーが、南米の鬼才ミルトンアシメントのアルバムに参加した影響もあり、ブラジルテイストが強く感じられるライトフュージョンになっています。
というゴタク以前に、このアルバムを一言で言えば「気持ち良さ」。もちろん、メンバー個々のテクニックは素晴らしいのですが、メセニー&メイズの美しいメロディライン、ヴォイスと音楽の美しい調和に身を任せながら、休日のベッドでまどろむなんてのが最高に似合う、末永く付き合えるアルバムです。
ザ・ウェイ・アップ・ライヴ [DVD]
CD発売当初は、賛否両論(個人的には往年のファンによる、無理解の批判が目立っていたように感じていた)で、ごったがえしていました。今、ライブにも行って、このDVDが出て、涙がちょちょぎれるくらい感動している人もいれば、CDを聴いて、理解できなくてそのまま黙殺している人、まだ聞いたことがない人、など様々な人がいると思います。
この音楽は、そこらへんにある音楽のように、ちょっとつまんで楽しむような音楽ではないし、PMG作品の中でもちょっと敷居の高い作品なのかもしれません(ジャズという音楽自体も一般には敷居が高いのかも知れない)。まるで交響曲のようなThe way upは、例えばジャンルは異なるが同じポピュラー音楽としての(即ち非クラシックって意味)、Pink Floydの「狂気」のような、始めから聴き始めると、最後まで聴き続けなければならないと感じてしまうような、ポピュラー音楽には珍しい、壮大さと尊厳さを持った音楽だと言えると思います。
実に複雑な構造を持つこの作品は、何回も聴かないとちゃんと理解出来なく、良さが分からない。と良く言われています。私もそうでした。こういう風にいうと、敷居が高え〜、うざそ〜、みたいな反応が出て来ると思うのですが、しかし、こう感じる人たちの音楽の聞きかたってきっと、こういうものだと思うのです。ちょっと聞いただけで自分に効くか効かないか、ヤク(薬)になるのか、ならないのか・・・。確かに一瞬であっちに持って行かれてしまうような素晴らしい音楽もあります。でも、世の中は、簡単にすぐに理解できるものだけで出来ているわけではないし、その中にはまだ知られていない素晴らしいものがたくさんあると思うのです。この作品を何回も聴いて得られるものは、そうした素晴らしいものの中の一つだといえると思います(表現がべたべたですが)。
生のライブの時、私はどちらかというとバンドの持つエネルギーに圧倒されていたのですが、今回このDVDを見て、純粋に音楽それ自体、音と音の重なり合い、オーケストレーションに泣きそうになるくらいに感動しました。それも何回もCDを聴いたおかげだと思います。
最後に、バンドメンバー7人全員の演奏に、賞賛を送ります。7人とも素晴らしすぎです!抱きつきたくなるくらいに!
レジェンドプレイヤー パットメセニー
メセニーを自力でコピーし始めてみたもののどうしてもアーティキュレーションが正確に再現できず、
「これはもう弾き方云々じゃなくて機材の差ではなかろうか」とまで考え始めていたのですが、
レビューで非常に評判が良かったので、とりあえず参考にしてみようということで買ってみました。
見てみると、本当に非常に丁寧に採譜されていて、スライド等のアーティキュレーションだけでなく
ポジションの選び方やコードフォームもかなり正確なようで、非常に参考になります。
(Jamesに関しては、実際にはメロディとコードを別で録っているようにも聞こえますが、
トリオのライブ演奏だと確かにこんな感じの演奏をしているように聞こえます。)
どんな方が採譜したのだろうかと裏表紙をめくってみると、
プレーヤーとしても高名な矢堀孝一氏がクレジットされていました。
絶版のため現在入手困難ですが、定価の倍額を出してでも手に入れる価値があります。
数か月に1冊程度のペースでヤ○オク等に出ているようですので、粘り強く探せば手に入るのではないでしょうか。