Live at Montreux 1974 1984 [DVD] [Import]
Alan Sorrenti のアルバム、Ariaに参加したことでプログレ界でも有名なJean Luc Pontyが見られます。Ariaが1972の作品なので、その2年後の映像です。全盛期と言っても良いでしょう。
1974年のライブ映像は約50分ですが、John Mclaughlinは意外と控えめで、Jean Luc Pontyのヴァイオリンが目立っています。
ヴァイオリン好きのプログレファンの方に是非見ていただきたいですね。
輸入版DVDなので気になるリージョンコードですが、パッケージとディスクには1と4が印刷されています。しかし、実際はリージョンALLなので、通常のプレーヤーで再生できます。製作時の手違いでしょうか?
Birds of Fire
インド感覚云々を置いとけば、本当にいつまでも色あせない一枚だ(まあ、時分的にイエスの
『危機』などが存在する事を鑑みれば判るが、この頃の名作には多分に皮肉な面があって閉口
せざるを得ない)。構成面にしても多分に夢遊歩きしてる感は否めず、まとまりなんてもの
とは次元を異にする今にもブチ破れそうなギリギリの空間で保たれ得ているが、それでも尚
不自然な気がしないのはもはや各人のレベルが精神的なソレで常人には判らぬ次元で繋がれ
ているからだろう。
異常な手数に奇妙に反比例し一音一音に絶対感あるコブハムのドラミング、まさに千変万化
に揺れ惑うグッドマンのヴァイオリンプレイには単なる超絶技巧という概念を超えその先に
触れるような気さえする。時間が経てば、音楽観なんてものは本当に簡単に変わってしまう
事に誰でも少なからず驚いたりすると思うが、一種の技術面を超えた精神迸る演奏に対して
は朽ちる事のない何かがあるもの。
Mahavishnu Orchestra : Original Album Classics
mahavishnu全盛期の代表作5枚を1つの箱に纏め、J-POPの新譜1枚とほぼ同等の価格で売り出されたコンプリート盤です(この全盛期の5枚の内容については、他のレヴュアー諸氏に的確で素晴らしいコメントが載っておりますので割愛します)。
紙ジャケはさすがに簡素な作りで、中にはCDが裸で入っている。
解説文について、私のボックスにも入ってはおりませんでした。紙ジャケが5枚ギリギリに封入され、中に上記の如くCDのみが収まっている…というのがこのボックス盤の全てです。
私は約10年前に“火の鳥”を国内盤CDで購入して少し聴いたきりそのままになっていたので、今回のボックスは非常に有難かったです。
音質も上々、とりわけライブ・アルバム“between nothingness and eternity”などは約20年前に行われて以来のCDリイシューだったかと思う。
手軽に購入できるうえ、このような簡素な作りが逆に、余計な情報や感想に邪魔されることなく、このバンドの楽歴を俯瞰できるというメリットもあります。
アーカイヴ的な纏まりも整理しやすく、コスト・パフォーマンスの高さも手伝って、大変秀逸な企画だと私は思いました。
Live in France 1972 [DVD]
『内に秘めた炎』(1971)と『火の鳥』(1973)の間の時期の、第1期マハヴィシュヌ・オーケストラによるフランスでのライヴ映像である。画質も音質もそんなに良くないが、ダブル・ネック・ギターのジョン・マクラフリンやメタリック・ブルーのエレクトリック・ヴァイオリンのジェリー・グッドマンや透明なドラム・セットのビリー・コブハムの動く映像が観たかったファンには十分だろう。
曲は『内に秘めた炎』から4曲、翌年に発表される『火の鳥』から3曲。『火の鳥』に収録されることになる「御言葉」のg、vn、synによるソロ回しの応酬はすでにこの時期に完成されていたのが分かる(カメラは何が起きたのか分からなかったのか、ソロを追おうとすらしていない)。『虚無からの飛翔』などでも聴けるgとdsの掛け合いの際のビリーの幸せそうな表情や、「目覚め」のシャッフルに転じて乗りまくるヤン・ハマーなど、見どころは多い。あまりにも奔放に演奏が場面展開するため、やや散漫な印象を受ける部分もないわけではないが、それも含めて第1期マハヴィシュヌ・オーケストラの持ち味というべきだろう。
ステージにはオベーションらしきギターもグランド・ピアノも映っているが、アコースティックなナンバーが収録されていないのが残念。
Inner Mounting Flame
J.マクラフリンが自らの音楽を体現するため立ち上げたジャズロックバンドマハヴィシュヌの1stアルバムです。彼らの最大の特徴は、文字通り火花の散るようなインタープレイの応酬です。このアルバムでも、全曲1発録りではないかと思わせるような激しいインタープレイの応酬が聴けます。またメンバー全員がバカテク集団であることも特徴で、マクラフリンがギターをかき鳴らしているのはもちろんですが、keyのJ.ハマーやvlnのJ.グッドマンらもマクラフリンを食うようなプレイを披露しています。また才能溢れる連中が集まったある瞬間に奇跡的に作られるテンションも特徴で、後のアルバムでは聴けないハマーやマクラフリンらの狂気じみたプレイも初期マハヴィシュヌでは堪能できます。インタープレイ応酬が好きな方には、是非聞いて欲しいアルバムです。